オービタル旅行

最終更新:本記事は、NASA・Axiom Space・SpaceX・Polaris Programなどの公式発表(一次情報)を優先し、価格など未公表の要素は信頼できる報道(例:Reuters/AP)を補足として扱っています。
※価格の円換算は参考(1USD=150円で概算)。実際の請求は契約条件・為替で変動します。

オービタル旅行は、地球周回軌道に乗り、数日〜数週間の滞在で継続的な無重力と地球の全景を体験する本格的な宇宙旅行です。
本ページでは、主要プロバイダーの情報に基づいて整理し、今すぐ計画したい方にも、将来に備えたい方にも役立つ最新情報をご案内します。

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※「$55M」は報道に基づく目安(例:Crew Dragon系ミッションの座席推計)。一方、ISS滞在(Axiom等)は1席あたりmid-$60M台の言及もあります(条件で変動)。

※民間人のオービタル旅行は2001年4月28日に始まりました(デニス・チトー氏がソユーズでISSへ)。その後、2001〜2009に8回の有償ISS滞在が実施され、2021年12月には前澤友作氏らがソユーズMS-20でISSへ滞在しています。

この記事でわかること
  • オービタル旅行の運航状況と「予約できる可能性」の高いルート
  • オービタル旅行の企業別プラン・費用の目安(一次情報+報道補足)
  • 実績ミッション(Axiom/SpaceX)と、今後の計画(PAM・次世代機)

オービタル旅行とは?

オービタルとサブオービタルの違い

サブオービタルは高度約100kmまで弾道飛行し、無重力はわずか数分。宇宙を“体験する入口”です。
一方オービタルは秒速7.8kmで地球周回軌道に入り、約90分で地球を一周日〜週単位の滞在で、夜明けやオーロラ、街の光を繰り返し眺められます。準備や費用は大きくても、地球とともに暮らす体験ができるのはオービタルだけです。

オービタル旅行の魅力

オービタル旅行は、地球とともに過ごす究極の体験です。90分ごとに夜明けと夕暮れが巡り、都市の灯やオーロラが眼下に広がります。数日から数週間の滞在で、無重力の生活そのものが非日常の贅沢となり、一生忘れられない体験となります。

オービタル旅行の運航状況と「予約できる可能性」の高いルート

2026年2月時点で、民間人が「軌道へ行く」ルートは大きく2系統です。
① ISSに滞在する(Axiomが企画・販売し、輸送はSpaceXのCrew Dragon)
② ISSに寄らず地球を周回する(SpaceXが民間ミッションを実施)
そして歴史をさかのぼると、2001年からSpace Adventuresがソユーズを使ったISS滞在を手配してきました。

運航会社運航状況運航開始日
スペースアドベンチャーズ
(米)
不定期
(2001–2009に8回+2021に1回)
次回は未定(計画公表あり)
2001年4月28日
スペースX
(米)
不定期運航
(民間周回ミッション実績:Inspiration4/Polaris Dawn/Fram2)
2021年9月16日
アクシオム・スペース
(米)
定期運航中
(Ax-1〜Ax-4実施、次:Ax-5=2027年以降)
2022年4月8日
Radian Aerospace
(米)
計画中
(Radian One。運用開始は2030年代目標)
未定

現在、民間人が参加できる軌道飛行は、主に2つの「商業ルート」に整理できます。ISS滞在(Axiom)と、ISSに寄らない民間周回(SpaceX)です。なお、2000年代の先行事例としてSpace Adventuresの歴史も重要です。

アクシオム・スペース(Axiom Space)スペースX(SpaceX)
主な位置づけISSへの民間宇宙飛行(PAM)を企画・販売宇宙船(Crew Dragon など)を運用し、民間周回ミッションも実施
体験内容ISSに約10〜14日(ミッションにより変動)滞在し、宇宙飛行士と生活ISSに寄らない地球周回(Inspiration4/Polaris Dawn/Fram2 など実績)
費用目安1席:mid-$60M台の言及あり(10日ミッションの目安)価格は原則非公表(報道ベースで$55M/席程度の推計例あり)
特徴現在、商業的にISS滞在を継続提供している中核プレイヤーAxiomのISSミッションでも輸送手段として利用される
将来の展望ISSに自社モジュールを増設し、将来的に独立させた商業ステーションを構想Starshipなど次世代機で輸送能力・頻度を上げ、コスト構造を変える構想

1. アクシオム・スペース:ISS滞在を「商品化」してきた中核

ISSに滞在する「宇宙ホテル級」の体験を、商業ミッションとして継続的に提供しているのがアクシオム・スペースです。輸送はSpaceXのCrew Dragonを使い、ミッション全体(訓練・運用・NASA調整)をパッケージ化して提供します。

  • 費用の目安:
    Axiomは2024年2月のリリースで、「10日ミッションで1席あたりmid-$60M台」と説明しています。
    (出典:Axiom Space 公式リリース)
  • 次のミッション(Ax-5):
    NASAとAxiomは、第5回PAM(Axiom Mission 5)を「2027年1月以降」目標として公表しています。ISSドッキングは最大14日が想定されています。
    (出典:NASA 公式発表)
ミッション打上げ/帰還期間特徴
Ax-1(2022)2022/4/8 → 2022/4/2517日民間人のみで初のISS滞在ミッション
Ax-2(2023)2023/5/21 → 2023/5/3010日サウジ初の女性宇宙飛行士が参加
Ax-3(2024)2024/1/18 → 2024/2/918日各国宇宙飛行士が参加する商業ISSミッション
Ax-4(2025)2025/6/25 → 2025/7/1518日インド/ポーランド/ハンガリーのISS初ミッション
Ax-5(計画)2027年1月以降(目標)最大14日(想定)NASAの第5回PAMとして選定(詳細は調整中)

2. スペースX:ISSに寄らない「民間周回」も実施するプレイヤー

スペースXは、ISSへの輸送(商業クルー運用)に加え、ISSに立ち寄らない民間周回ミッションも実施してきました。AxiomのISSミッションでも、Crew Dragonが往復の“宇宙タクシー”として機能しています。

  • Inspiration4(2021):
    SpaceXは2021年に、民間人だけで地球を周回するInspiration4を実施しました。
    (出典:SpaceX 公式ページ)
  • Polaris Dawn(2024):
    Polaris Programは、2024年9月10日に打ち上げ、9月15日に帰還したと公表しています(商業宇宙遊泳などの目標を含む)。
    (出典:Polaris Program 公式ページ)
  • Fram2(2025):
    Reutersは、2025年4月1日に打上げ、4月4日に帰還した「極軌道の民間有人ミッション」として報じています。
    (出典:Reuters)
  • 未来のゲームチェンジャー「Starship」:
    SpaceXはStarshipで輸送の頻度・能力を上げる構想を掲げています。ただし旅客価格は確定情報が少なく、現時点では「目標・構想」段階として扱うのが安全です。
    また、前澤友作氏が契約した月周回ミッション「dearMoon」は、2024年6月に中止が発表されています。
    (出典:dearMoon 公式PDF)

まとめ:確実な「ISS滞在」か、挑戦的な「民間周回」か

オービタル旅行は、もはやSFだけの話ではありません。ただし、座席数・日程・費用は依然として変動が大きく、情報の鮮度が重要です。

  • 確度の高い選択肢(ISS滞在)を重視するなら:
    AxiomのISS滞在ミッション(PAM)を軸に考えるのが現実的です。
  • ISSに寄らない“周回体験”を狙うなら:
    SpaceXの民間周回ミッション(実績・計画)を追うのが王道です。

「確約された現在の最高峰」を取るか。
それとも「次の波」を待つか。
あなたの目的に合わせて、情報の見方を切り替えるのがコツです。


公式サイトへの羅針盤(一次情報)

➡️ アクシオム・スペース 公式サイト

➡️ スペースX 公式サイト

➡️ Polaris Program 公式サイト

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