
月面着陸- 人類の新たな足跡を、月の南極へ
ついに、人類が再び月面に降り立ちます。
それはアポロ以来、半世紀ぶりの偉業です。
今回は、月の赤道ではなく南極が目的地です。
そこには水氷の存在が期待されています。
主要プレイヤーと最新動向
機関・企業 | 目標時期 | 主な内容 |
NASA | 2027年半ば | アルテミス III(初の有人着陸) |
Blue Origin | 2030年代初頭 | アルテミス V以降で着陸船を提供 |
中国 | 2035年頃 | ILRS(国際月面研究ステーション)の基礎完成 |
インド | 2040年 | 独自の有人月面着陸 |
最NASA「アルテミスIII」:人類再着陸の第一歩
この歴史的な計画の名は「アルテミスIII」。
当初より遅れていますが、準備は進んでいます。
現在の打ち上げ目標は2027年の半ばです。
クルー4名のうち、2名が月面に降り立ちます。
着陸船には、スペースXの「Starship HLS」を使用。
目的地は月の南極域、水氷探査が行われます。
月面では約1週間の滞在を予定。
彼らは基地建設に向けた実地調査を行います。
宇宙服とランダー、民間の技術も活躍
今回は宇宙服も一新されます。
Axiom Space社が開発した「AxEMU」が採用されます。
さらに、ブルー・オリジン社も注目です。
同社は着陸船「ブルームーン」を開発中です。
このランダーは、2030年代のアルテミスVで使用予定。
すでにNASAとの契約も締結されています。
世界も月を目指している
もちろん、月を目指しているのは米国だけではありません。
たとえば中国は、2035年までに基地の基礎を完成予定。
国際月面研究ステーション(ILRS)計画を進めています。
一方、インドも2040年の有人月面着陸を計画中です。
各国が長期ビジョンのもとに動き始めています。
技術的な課題
このフェーズでは、技術面の課題が多くあります。
最大の要点は「信頼性の高い着陸船」です。
再利用可能で安全な運用が必要とされます。
また、月面での数日間の滞在にも課題があります。
居住設備・通信・放射線対策などが求められます。
つまり、着陸できるだけでは不十分です。
月で“生きる”準備が必要なのです。