
月面着陸- 人類の新たな足跡を、月の南極へ
人類は、再び月面への着陸を目指しています。
アポロ以来、半世紀ぶりとなる「有人月面着陸」の計画が進行中です。
今回の目的地は、月の赤道域ではなく南極域。
将来の月面活動に不可欠な資源として、水氷の存在が期待されています。
※宇宙開発のスケジュールは、技術・安全審査・予算などにより更新されることがあります。
主要プレイヤーと最新動向
| 機関・企業 | 目標時期 | 主な内容 |
| NASA | 2028年までに(公式表記) | アルテミスIII(初の有人月面着陸) |
| Blue Origin | 2029年以降〜(目安) | Artemis V向けの有人月着陸船(Blue Moon HLS)を開発 |
| 中国 | 2035年までに(基本モデル)/2045年までに(拡張モデル) | ILRS(国際月面研究ステーション) |
| インド | 2040年(国家ビジョン) | 独自の有人月面ミッションを目指す |
NASA「アルテミスIII」:人類再着陸の第一歩
この歴史的な計画の名は「アルテミスIII」。
当初想定より遅れは出ていますが、準備は進んでいます。
NASA公式の最新表記では、打ち上げは「2028年までに(By 2028)」とされています。
ミッション全体は約30日規模で、クルー4名のうち2名が月面に降り、月の南極域で約1週間の探査を行う想定です。
着陸船には、スペースXの「Starship HLS」を使用。
南極域での活動では、水氷などの資源に関わる観測・サンプル採取・環境評価などが重要なテーマになります。
宇宙服とランダー、民間の技術も活躍
月面着陸を「実現する技術」は、着陸船だけではありません。
月面活動を支える次世代宇宙服も重要な要素です。
NASAは、Axiom Space社と協力して月面用の新型宇宙服「AxEMU」の開発を進めています。
月の極域環境(低温・日照条件・粉じんなど)で安全に活動するための装備が求められます。
さらに、ブルー・オリジン社も注目です。
NASAは将来ミッション(Artemis V)向けに、ブルー・オリジンを2社目の有人月着陸船プロバイダーとして選定し、同社は着陸船「Blue Moon(Blue Moon HLS)」を開発中です。
世界も月を目指している
もちろん、月を目指しているのは米国だけではありません。
たとえば中国は、国際月面研究ステーション(ILRS)計画を推進しており、
2035年までに「基本モデル」、2045年までに「拡張モデル」の整備を目指す趣旨を公表しています。
一方、インドも国家ビジョンとして2040年の有人月面ミッションを掲げています。
各国が長期ビジョンのもとに動き始めているのが、いまの月開発の特徴です。
技術的な課題
このフェーズでは、技術面の課題が多くあります。
最大の要点は「信頼性の高い着陸船」です。
着陸そのものに加えて、燃料管理、冗長設計、運用実証、そして安全審査をクリアし、有人運用に耐える信頼性を積み上げる必要があります。
また、月面で約1週間規模の活動を行うには、居住・電力・通信・放射線対策・粉じん対策など、
「降りる」だけではない生活・作業インフラが求められます。
つまり、着陸できるだけでは不十分です。
月で“生きて働ける”状態を整えることが、次のステップになります。
出典:
