高高度気球(スペースバルーン)は、巨大なヘリウム/水素気球に与圧カプセルを吊る近宇宙体験です。
- 到達高度:約20〜40km(成層圏)
- フライト時間:約4〜8時間(上昇・滞在・下降)
- 特徴:揺れやGが小さく、環境負荷も低い
結論:商業の有人飛行は最短で2025年後半〜2026年が有力。
いま各社(岩谷技研/EOS-X/Zephalto/World View ほか)が、資金調達・買収・試験飛行で最終段階へ。
本記事では2025年4〜9月(10月月初含む)の最新トピックを横断比較し、目標高度・座席・価格・予約状況を整理。 「いつ乗れる?」の手がかりを一次情報ベースでまとめています。
※ 計画は変動しやすいため、詳細は各社の最新発表をご確認ください。

横断比較表(2025-10-04 時点)
プロバイダ | 国 | 目標高度 | 座席 | 所要時間 | 参考価格 | 2025/4–10の主な動き | 最新日 | 出典リンク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
岩谷技研 | 日本 | ~25 km | 2人 | 4 h | ¥2,400万 | 6/17資金調達、10/3プラネ新番組 | 2025-10-03 | MARR/こども遊学館 |
イオスX スペース | スペイン | ~40 km | 7+1人 | ~5 h | €150k–€200k | 4/23 Tulumハブ発表、7/24Space Perspective買収 | 2025-07-27 | Tulum Times/Travel Weekly |
スペース パースペクティブ | 米国 | ~30 km | 8人 | ~6 h | $125k | 4/25操業停止報道、7/24EOS-Xに買収 | 2025-07-27 | Travel Weekly/Space.com |
ゼファルト | フランス | 25 km | 6+2人 | 6 h | $170k | SNS・外部媒体での露出(映画企画・持続可能性訴求) | 2025-05-20 | 公式サイト |
ワールド ビュー | 米国 | 30 km | 8+2人 | 6-8 h | $50k | 7/10学術論文、9月長期飛行、10/1 Phoenix初飛行 | 2025-10-03 | Nature/KVOA |
ハロ スペース | スペイン | 35 km | 8+1人 | 4~6 h | $150k | テスト飛行サウジアラビアで9月実施) | 2025-09-17 | ARAB NEWS |
ゼロ2インフィニティ | スペイン | 36 km | 4+2人 | 4.5 h | 公式未発表 | 5月マイルストーン発表、7月韓国法人設立報道 | 2025-07-08 | LinkedIn/Korea JoongAng |
スペース オーラ | インド | 30-35 km | 6+1人 | 5.5-6 h | $58k | 2025年以降の更新なし。商業開始は2026年夏 | 2025-04〜(更新確認なし) | 公式サイト |
スペース バルーン | 日本 | ~30 km | 無人観測中心 | — | — | 教育・農業・クラファン連携、9/19打上げは天候で中止 | 2025-10-03 | 旭丘高校/@okome_koji |

岩谷技研、成層圏への道を拓く ― 有人気球技術の次章へ
― 過去半年(2025年4月〜)の動向と最新情報
北海道を拠点とする株式会社岩谷技研は、高高度ガス気球と気密キャビンの開発を軸に「誰もが宇宙を体験できる時代」を目指すスタートアップです。
成層圏(約20km以上)への有人気球プロジェクトを推進し、2025年には新社屋移転とドキュメンタリー番組公開を通じて注目を集めました。
一方、資金調達に関しては2025年6月の新出資があり、累計調達額などに関して従来の報道より正確な情報が更新されています。
2025年6月|資金基盤と組織強化 ― 新たな出資で評価額上昇
2025年6月17日、岩谷技研はフォースタートアップスキャピタル合同会社(フォースタートアップス1号投資事業有限責任組合)からの出資を受けたと報じられました。
出資額は非公開ですが、このラウンドにより企業評価額は約81.85億円に上昇したとされ、調達後の累計資金は約16億円前後と推定されています。
出典:INITIAL(企業評価額・資金情報)
以前の2023年12月に実施された第三者割当増資(約4億円)も正式に確認されており、研究・開発体制の強化に活用されています。
さらに、2025年5月23日には北海道江別市大麻中町へ本社を移転。PR TIMESによると、「研究開発部門の拡張と宇宙旅行事業の統合を目的とした移転」とされています。
高高度気球の状況に関するポイント:
新たな出資により事業基盤が拡大し、成層圏有人飛行に向けた技術開発が加速。
高度20km超の有人飛行技術はすでに2024年に成功しており、次は商業運航フェーズへ進むための準備段階と見られます。
出典:
2025年10月|ドキュメンタリー番組「天空の果てへ」上映開始
2025年10月3日、北海道釧路市のこども遊学館プラネタリウムで新番組
「天空の果てへ 有人気球・宇宙はすぐそこにある」の上映が始まりました。
出典:釧路市こども遊学館:番組案内
番組は、岩谷技研代表岩谷圭介氏の挑戦を中心に、気密キャビンや生命維持システムの開発過程を追いながら、成層圏到達を目指すストーリーが描かれます。
制作はNHKエデュケーショナル、協力企業として岩谷技研が参加。上映期間は2025年10月3日~2026年3月8日で、小学生以上を対象としています。
高高度気球の状況に関するポイント:
技術だけでなく、宇宙開発を教育・文化として社会に浸透させる新しい試み。
同社の理念「誰もが宇宙を身近に感じる未来」が、一般層へ具体的に伝わる取り組みとして評価されています。
今後の展望と開発フェーズ
岩谷技研の公式サイト(iwatani-giken.co.jp)では、2025年4月以降の技術報告は限定的です。
ただし、NHK BSでの再放送やTV出演など社会的露出が増加しており、研究活動と広報が並行して進行しています。
出典:PR TIMES:TV出演関連リリース
技術的には、気密キャビン・通信システム・安全制御の統合が進行しており、無人から有人試験、そして商業運用への移行が視野に入っています。
高高度気球の状況に関するポイント:
開発は着実に進んでおり、2025年後半以降の有人成層圏飛行を実現するための環境整備が進行中。
新社屋・出資・社会的露出の三要素が整い、次の大きな発表(有人飛行計画)が期待されています。
まとめ ― 日本発の宇宙体験を現実へ
岩谷技研は、「誰もが宇宙へ」という理念のもと、成層圏旅行の商業化を目指して確実に歩を進めています。
2025年6月の新出資による資金基盤強化、江別市の新社屋開設、啓発的ドキュメンタリー上映など、研究・社会発信の両輪が動き出しました。
今後、有人飛行のテスト結果と商業スケジュールの公開が、次なる大きな節目となるでしょう。
出典リンク:

EOS-X SPACE(イオス-X スペース)、買収とグローバル展開で拡大
― 過去半年(2025年4月〜)の主な進展と展望
EOS-X SPACE(本社:スペイン)は、高高度ヘリウム気球を用いた成層圏有人飛行を開発する宇宙観光企業です。
過去半年では、Space Perspectiveの買収やTulum(メキシコ)でのSpaceHub構想、フライト計画の更新が中心的な話題となりました。
公式プレスリリースは限定的ですが、複数の外部メディアやX(旧Twitter)投稿から情報を整理しました。
2025年4月|Tulum(メキシコ)でSpaceHub計画発表
2025年4月23日、Tulum Timesが報じたところによると、EOS-X SPACEはメキシコ・トゥルムに高級宇宙観光ハブ「SpaceHub」を2026年までに開設予定と発表しました。
この施設は、スペイン・セビリアおよびUAE・アブダビの拠点を補完するもので、持続可能な成層圏観光の国際ネットワーク構築を目的としています。
高高度気球の状況に関するポイント:
発射地の多拠点化により天候・空域リスクを分散し、運航の柔軟性と通年稼働性を高める布石。
地上設備・回収体制の整備が並行して進めば、商業運航の実現性が一段上がる。
2025年5月〜6月|技術発表・イベント参加
2025年5月、UAEメディア Upscale Living Magazine は、EOS-X SPACEが2025年第3四半期にスペイン・セビリアおよびアブダビからのフライトを開始する見込みであると報道しました。
また、スペイン国家航空宇宙技術研究所(INTA)および軍事パイロットとの協力試験が進行中とされ、航空安全性と持続可能性を両立するシステムが強調されています。
同時期、Designboomによると、EOS-Xの与圧カプセルは7〜8人乗り(パイロット含む)で、高度40kmに達する5時間フライト(上昇2h・滞在2h・下降1h)を想定。
チケット価格は16万〜21万ドル程度とされ、フライトは観光・科学ミッションの両用途に対応する構想です。
高高度気球の状況に関するポイント:
乗員定数・時間配分・価格帯が具体化しており、運航設計が実運用レベルへ収斂中。
INTA協力や軍パイロットの関与は試験の信頼性を底上げし、安全審査の前倒しに寄与。
2025年7月|Space Perspectiveを買収
2025年7月24日、Space.comが報じた通り、EOS-X SPACEは米国の競合企業Space Perspectiveを買収しました。
Space Perspectiveは2025年初頭に財務難から操業停止状態にありましたが、この買収により活動再開の見通しが立ちました。
EOS-Xの創業者Kemel Kharbachi氏は、「競争相手ではなくパートナーとして、宇宙観光の未来を共に形にしていく」とコメント。
米国拠点ではケネディ宇宙センターやシリコンバレーに新施設設立を予定しており、スペイン・UAE・メキシコ・米国の4極体制を整備しています。
高高度気球の状況に関するポイント:
競合の技術・サプライ網を取り込み、開発リードタイム短縮と米国市場アクセスを同時に確保。
フリート計画・訓練・保守の標準化により、初期稼働率の向上が見込める。
2025年7月〜9月|買収後の反響と報道
買収後、欧州メディアでは「米国技術のスペイン移管」としてEOS-Xの動きを紹介する報道が相次ぎました。
Travel and Tour Worldは、「ヨーロッパが宇宙観光の主導権を握る象徴的買収」として高く評価。
一方で、具体的な有人試験結果や運航スケジュールは依然非公表です。
高高度気球の状況に関するポイント:
ブランド・規制・サプライの統合には時間を要するため、短期は「開発/認証の徹底」と「予約/PRの拡大」を並行推進。
2025年後半のテスト頻度が、26年以降の商業稼働の現実味を左右する。
全体の状況と展望
公式発表:EOS-X SPACEの公式サイト(eosxspace.com)では、過去半年の公式リリースは限定的で、主に外部メディアを通じて動向が報じられています。
現状:ヘリウム気球と炭素繊維製与圧カプセルの統合が進んでおり、Space Perspectiveの技術を取り込むことで、フライトの安全性・快適性・環境性能が強化されました。
2025年第3四半期には商業フライトの開始が視野に入っているとみられますが、公式な試験データや飛行報告はまだ公開されていません。
高高度気球の状況に関するポイント:
短期は統合・認証・試験の三拍子を堅実に進め、中期は発射拠点の多国展開で稼働率確保、長期は価格最適化で需要拡大へ。
安全・快適・環境の三要素を指標化して開示できれば、投資家・規制当局・顧客の信頼が加速。
注目ポイント:
- 有人飛行試験の結果と安全基準の発表
- Space Perspective買収後の技術統合進捗
- Tulum拠点(SpaceHub)の開設スケジュール
- 商業フライト開始時期と価格発表
参考リンク:

Space Perspective(スペース パースペクティブ)、買収を経て再出発 ― 成層圏観光の再構築へ
― 過去半年(2025年4月〜)の主な動向と展望
Space Perspective(本社:アメリカ・フロリダ州)は、ヘリウム気球「Spaceship Neptune」を用いた成層圏観光を開発していた企業です。
2025年前半は財務難による操業停止が報じられましたが、同年7月にEOS-X SPACE(スペイン)に買収され、新たな体制で再出発を図っています。
2025年4月|操業停止の報道
2025年4月25日、Travel Weeklyが報じたところによると、Space Perspectiveは財務的困難により操業を停止しました。
報道では、Space Coast Regional Airportからの退去命令や未払い賃料、電話回線の停止など、経営危機の具体的な実情が記されています。
同社のSNS(X)は2024年12月以降更新が止まり、業務連絡も途絶していたとされています。
高高度気球の状況に関するポイント:
技術的には完成度が高いものの、資金繰り・インフラ維持コストが重く、商業化直前で失速。
無人テスト(2024年9月、高度約30km到達)の成果を継承する再建体制が求められていた。
2025年7月|EOS-X SPACEによる買収
2025年7月24日、Space.comが報じた通り、Space PerspectiveはEOS-X SPACEに買収されました。
買収額は非公開で、EOS-XのCEO Kemel Kharbachi氏は「ライバル関係からパートナーシップへ」とコメント。
買収後も米国内で自治的な運営を続ける方針で、ケネディ宇宙センターでの打ち上げと、シリコンバレーに設ける新研究拠点を軸に再編が進められています。
高高度気球の状況に関するポイント:
EOS-Xによる支援で技術・資金・人材が再統合され、開発が再始動。
「Spaceship Neptune」計画は存続し、炭素繊維カプセルとヘリウム気球の統合開発が継続中。
2025年7月〜9月|買収後の再編と反響
買収後、複数のメディアがEOS-X SPACEによる再建計画を報じました。
Travel and Tour Worldは、「スペイン企業による米国宇宙観光技術の救済」として特集し、両社の統合によって持続可能な宇宙旅行モデルが進化すると論じました。
米国内では、Space Perspectiveブランドが存続しつつ、欧州技術の融合による国際連携が期待されています。
高高度気球の状況に関するポイント:
米国市場での再参入により、気球観光ビジネスが再活性化する可能性。
EOS-X側の開発ノウハウとSpace Perspectiveのマーケティング力が融合し、早期の商用再開が現実味を帯びる。
全体の状況と展望
公式サイト(spaceperspective.com)は、買収後に再編中であり、現時点では公式発表や予約再開情報は掲載されていません。
ただし、EOS-X SPACEが主導する形で「Spaceship Neptune」計画のブランドと設計は維持され、2026年以降の商業フライト復活が検討されています。
高高度気球の状況に関するポイント:
現在は統合・再構築フェーズ。2024年の試験成功を踏まえ、機体安全基準や環境性能を向上させた改良版の開発が進行中。
再開初便の時期が発表されれば、宇宙観光市場全体への影響も大きい。
参考リンク:

Zephalto(ゼファルト)、高高度気球で描く「静かな宇宙旅行」 ― サステナブルな宇宙体験を目指して
― フランス発・低炭素成層圏フライトの進展(2025年4月〜)
フランス・パリを拠点とする宇宙観光スタートアップZephalto(ゼファルト)は、ヘリウムや水素を使った高高度気球で、成層圏(約25km)への有人フライトを開発しています。
主力プロジェクト「Céleste(セレスト)」は、6名の乗客と2名のパイロットが搭乗し、約6時間かけて地球の曲線を眺める体験を提供する構想です。
2025年以降は、環境への配慮とラグジュアリー体験の両立を掲げ、ヨーロッパの宇宙観光分野で注目を集めています。
2025年4月|最新仕様とプロモーションが再始動
2025年4月21日、Radio Forever 92.5 FMがX(旧Twitter)でZephaltoのフライト仕様を紹介しました。
機体は高度25kmに上昇し、滞在約3時間。EASA(欧州航空安全機関)とCNES(フランス国立宇宙研究センター)の安全基準を満たす設計です。
以前の報道ではCO₂排出量26.6kg/人、価格132,000ドルとされていましたが、公式サイトの最新情報では CO₂排出量わずか1kg/人(パリ〜リール間の車移動と同等)へと更新されています。
高高度気球の状況に関するポイント:
Zephaltoは、低炭素フライトを象徴する存在として再ポジションを確立。
「静かで環境にやさしい宇宙旅行」というブランドメッセージが明確になった。
2025年5月|映像・観光業界で存在感を拡大
5月3日には、Belcome in Belgiumが「Balloon Flight into Space」と題した投稿でZephaltoを紹介し、欧州の新しい観光体験として注目を集めました。
続く5月16日には、映画プロデューサーGaël Bonnel Sanchez率いるHollywood Influence Studiosが、
Zephaltoの映像を使用した映画“Above The End”を正式に発表(Deadline報道)。
本作はZephaltoの成層圏撮影映像をもとに制作され、2025年後半の撮影開始が予定されています。
さらに5月20日には、国際メディアTravel and Tour WorldがZephaltoを「持続可能な宇宙観光の先駆者」として特集しました(5月20日公開、7月29日ではない)。
記事では、CO₂排出量1kg/人、2025年商業フライト開始目標、過去のテスト飛行実績(2018年有人飛行・2020年再利用型・2023年成層圏有人飛行成功)が紹介されています。
また、提携先Sabbatical.Travelと共に展開するプレミアム体験プログラム 「Stratospheric Experience」が発表されました。
この限定プランは価格25万ドルで、2026年に開始される予定です。
高高度気球の状況に関するポイント:
標準価格は未公開ですが、提携プログラムを通じて新たなラグジュアリー層を開拓。
Zephaltoは「環境×文化×体験」を融合し、欧州発の高級宇宙ブランドとして存在感を高めている。
2025年6〜7月|国際的な注目が続く
6月24日、ポーランドの観光アカウントGrażka i WaldekがXでZephaltoを「高高度気球旅行の新しい選択肢」として紹介。
さらに7月15日、航空専門家Félix GARCIA氏がフランス航空業界リストの中でZephaltoを取り上げました。
これらの投稿により、Zephaltoの国際的な関心が一層高まったことが確認されています。
一方、主要報道では引き続き、 Travel and Tour World (5月20日公開)が中心で、Zephaltoを「フランスが主導するサステナブル宇宙観光の象徴」と位置づけています。
高高度気球の状況に関するポイント:
4月〜7月にかけて、複数のX投稿や報道が連動し、Zephaltoのブランド認知が急上昇。
SNSとメディア双方での発信が、持続的な注目と信頼の獲得につながっている。
現在の開発状況と今後の展望
Zephaltoの公式サイトによると、現在の仕様は以下の通りです。
高度25km、約6時間(上昇1.5h・滞在3h・下降1.5h)、乗客6名+2パイロット、CO₂排出量1kg/人。
標準フライトは2025年に一般公開開始を目標としており、Sabbatical.Travelとの提携プログラムは2026年開始予定です。
これにより、標準運航と特別体験の二層モデルが確立されています。
高高度気球の状況に関するポイント:
2025年の商業運航に向けて最終調整中。
テスト飛行3回の実績をもとに、有人運航と体験プログラムの両立を目指す。
まとめ
Zephaltoの「Céleste」計画は、CO₂排出量わずか1kg/人という世界最小レベルの環境性能を誇ります。
商業フライトは2025年の開始を予定し、2026年にはSabbatical.Travelとの提携プログラムがスタート。
テスト飛行の成功と映画・メディア露出を通じて、Zephaltoは「静かで美しい宇宙旅行」という新たな観光スタイルを確立しつつあります。
高高度気球の状況に関するポイント:
Zephaltoは、環境・快適性・文化的価値を融合した新しい宇宙観光モデルを牽引。
フランス発のサステナブル宇宙観光ブランドとして、2025年の初飛行に向けた期待が高まっている。
参考リンク:
Zephalto(ゼファルト)|安全・運航に関する最新動向(事故/遅延/情報開示)
― 2025年5月以降の公表情報を整理(事故の報道、フライト開始時期、公式サイトの記載)
2025年5月28日|フランス・Mont-de-Marsanで試験中の事故が報道
2025年5月28日、フランス南西部モン=ド=マルサン近郊でストラトスフィア気球の試験中に技術者が約15mから転落し重傷とする報道がありました。原因は突風とみられ、労働監督当局と航空憲兵が調査を開始したと伝えられています。死亡者は報じられていません。
出典:La Dépêche(2025/05/31) / ミディ・リーブル公式X投稿 @Midilibre
高高度気球の状況に関するポイント:
地上〜離昇フェーズは局地的な突風リスクが大きく、安全手順と気象判断が運航の鍵。有人商業化の前提として、試験手順の厳格化とリスク開示の透明性が重要となります。
商業フライトの時期|「2026年以降」示唆と公式規約の運航条項
旅行業界メディア等では商業フライトは2026年とする案内が見られます。一方で、Zephaltoの一般販売条件(CGV)には、6か月前に「フライト・ウィンドウ(複数日幅)」を通知し、安全・気象・行政許認可・旅客数不足等の正当理由で直前まで延期可能とする条項が明示されています(延期に対する追加補償は行わない旨を含む)。
出典:Exclusive Elite Travel / Zephalto予約サイト:Terms of Service(2025/08版) / Zephalto公式:CGV(2025/08版)
高高度気球の状況に関するポイント:
フライト開始時期は運用成熟度と認証・気象の不確実性の影響を受けやすい設計。予約者にとっては「ウィンドウ制+延期条項」が実務リスクであり、資金拘束期間やスケジュール耐性を考慮すべきです。
公式サイトの開示状況|体験・仕様は積極発信、事故・遅延への直接言及は見当たらず
公式サイトは高度25km・約6時間・低炭素フライト・安全認証方針など体験価値を中心に発信しています。一方、上記事故やスケジュール遅延に関する直接的な記載は確認できません。また、トップのタイムラインでは「2025年末に一般向け初フライト」の表現が残る一方、長時間滞在フライトは2026年とする記載も併記されています。
出典:Zephalto公式トップ / Experienceページ
高高度気球の状況に関するポイント:
広報は体験訴求が中心で、運航リスク・進捗差異の説明は限定的。予約検討者は最新の規約条項(延期・返金条件)と、外部の信頼できる報道・行政情報で補完確認するのが望ましいです。
総括
- 事故: 2025/05/28の突風起因の重傷事故が報道。調査継続が示され、安全手順の再検証が課題。出典:La Dépêche
- 時期: 外部案内は2026年開始を示唆。公式CGVは延期裁量と補償制限を明記。出典:Terms of Service/CGV
- 開示: 公式は体験・仕様の強調にとどまり、事故・遅延の言及は未確認。出典:公式サイト
※ 本節は公開情報に基づく整理です。計画・時期・運用条件は変更され得るため、最新の公式発表と規約をご確認ください。

World View(ワールド ビュー)、Stratolliteと新システムで高高度気球技術を前進
― 過去半年(2025年4月〜)の主な動向まとめ
アリゾナ州ツーソンを拠点とする企業World View Enterprises(World View)は、航行可能な高高度気球「Stratollite®」を開発し、成層圏(約30km)での長時間滞空や観測ミッションを実現しています。 主な用途はリモートセンシング、ISR(監視・偵察)、科学実験で、将来的には宇宙観光も視野に入れています。 近年は軍事・教育・商業分野での活用が進み、耐久化と精密航行の両立を目指した開発が続いています。
2025年6月|NASA TechRise 学生プロジェクト
2025年6月18日: NASA TechRise Student Challenge にて、学生チームがWorld Viewの高高度気球を用いた実験を実施。 NASAの資料(9月発行版)でも、教育分野でのWorld View技術活用が改めて言及されています。
高高度気球の状況に関するポイント:
教育機関や学生プロジェクトにWorld Viewの技術が採用され、社会的価値が拡大。
成層圏気球が次世代のSTEM教育基盤として機能しつつある。
2025年6月|シリーズD資金調達を完了
2025年6月20日: World Viewは公式サイトで、シリーズD資金調達の完了を発表しました。 リード投資家は米ベンチャーキャピタルAccelで、既存投資家も引き続き参画しています。 この資金は、同社の高高度気球プログラムStratollite®および新開発システムPhoenixの拡張・実証、さらに防衛・通信・教育分野での応用強化に充てられるとしています。
高高度気球の状況に関するポイント:
Accel主導の資金調達により、World Viewは開発・運用体制を強化。
成層圏プラットフォーム事業の商用化と持続的な研究開発に向けた財務基盤を確立した。
2025年7月|航行技術に関する論文発表
2025年7月10日: Nature Communications Earth & Environment 誌に、“The stratospheric Goldilocks zone is critical for high-altitude balloon navigation” が掲載されました。 この論文では、Stratollite の航行制御技術における「Goldilocks zone(最適高度帯)」の重要性を解説し、風予測モデルとバルブ/バラスト制御を組み合わせた長期滞空および高精度航行の可能性を示しました。
高高度気球の状況に関するポイント:
Stratolliteの研究成果が科学誌に掲載されたことで、航空宇宙分野における技術信頼性が向上。
気球航行が単なる観測手段から「長期運用型の成層圏プラットフォーム」として評価を得つつある。
2025年9月|改修ミッション
2025年9月3日: X投稿および地元報道 KVOA、KOLD News によると、ツーソン上空で「Gryphon Retrofit Mission」と呼ばれる Stratollite の改修テストが実施されました。 本試験ではセンサーの再配置と通信系統の検証が行われたとされ、耐久性能とシステム信頼性を確認する目的でした。
高高度気球の状況に関するポイント:
Gryphon試験は、長期滞空および再利用性の改善を狙った重要なフェーズ。
機体構造と電子制御系の改良により、ミッション継続能力が向上している。
技術動向|StratolliteとPhoenixの現状
2025年4月以降、World View公式サイトの新規プレスは限定的ですが、X(@WorldViewSpace)では進捗が確認できます。 10月1日には、軽量・迅速展開型の新システムPhoenixによる初テストフライト「Fawkes 1」が公式Xの動画付き投稿で発表されました。 さらに10月2〜3日には、長距離観測フライトの実施を示す投稿やリプライが確認され、フライトパスや運用状況への言及が見られます。
高高度気球の状況に関するポイント:
Phoenixは実機検証フェーズに入り、即応性と展開性を実証。
連日の運用ログは、長距離観測ミッションの信頼性と再現性の向上を裏づけている。
全体の状況と今後の展望
現時点でWorld Viewの公式サイト(worldview.space)に新たなプレスリリースは多くありませんが、活動の中心は科学・防衛・教育関連ミッションにシフトしています。 シリーズD資金調達を経て、企業としての研究開発体制を維持・強化しています。 Stratolliteの高耐久化とPhoenix開発が進む中、長期滞空・安定通信・安全回収といった基盤技術の成熟が着実に進行しています。
高高度気球の状況に関するポイント:
公式更新は少ないものの、World Viewの研究開発は堅実に進展。
成層圏技術の商業利用(監視・通信・教育)が主軸となっており、今後はその延長線上で観光応用の再検討も視野に入る。
参考リンク:

HALO Space(ハロ スペース)、Auroraカプセル開発とテスト飛行準備を継続
― 過去半年(2025年4月〜)の動向まとめ
スペインを拠点とする宇宙観光スタートアップ HALO Space は、ヘリウム気球による成層圏(高度約35km)への有人フライトを開発しています。
主力カプセルはAurora(オーロラ)で、6時間フライト(上昇1.5時間・滞在2時間・下降1.5時間)を想定しています。
公式価格は未公開ですが、外部報道では2024年時点で約16.4万ドルとされました。
HALO Spaceは公式サイトや外部メディアを通じて、テスト飛行と開発状況を定期的に更新しています。
春〜初夏|Test Flight 07–09 公表、技術基盤整備
公式サイトでは、2025年に「Test Flight 07–09」を実施予定と発表しました。
これらは商業近宇宙観光に向けた重要なステップで、第2プロトタイプ宇宙船を使用し、システム性能の洗練とデータ収集を目的としています。
高高度気球の状況に関するポイント:
HALO Spaceはテストフェーズを計画的に拡大中。2025年は無人試験から有人試験への転換期。
開発ロードマップに沿って進捗が公開されており、信頼性の高い成長戦略が見える。
過去のTest Flight 06で発生したリフト機構の不具合(無人テスト専用機器、すでに解決済み)の教訓を踏まえ、安全プロトコルが強化されました。
気球システムの統合検証が進んでおり、有人試験への移行準備が進行中とみられます。
高高度気球の状況に関するポイント:
不具合対応を経て安全性が大幅に向上。
フライトごとの改善サイクルが確立し、信頼性の向上が顕著。
2025年5月|外部メディアでの動向報道
2025年5月時点では、SpaceNewsなど主要メディアにHALO Spaceに関する直接的な報道は確認されていません。
一方で、近宇宙気球市場全体への注目が高まりつつあり、HALO Spaceもその中心的存在の一つとして位置づけられています。
高高度気球の状況に関するポイント:
HALO Spaceは短期的な露出よりも技術開発を優先。
市場全体の注目上昇を背景に、ブランドの信頼を着実に積み上げている。
技術仕様と開発体制
Auroraカプセルの設計仕様は、公式サイトの「Technology」ページに詳しく掲載されています。
カプセルは高さ3.5m、直径4.75m、重量約3,500kgで、360°パノラマビュー窓、気圧調整・酸素供給システム、快適な客室環境を備えています。
最大9名(パイロット1名+乗客8名)が搭乗可能で、ゼロエミッション設計を採用。燃焼を伴う推進は使用していません。
高高度気球の状況に関するポイント:
Auroraは快適性と安全性を両立させた欧州初の大規模気球カプセル。
ゼロエミッション設計と居住快適性を兼ね備え、次世代の宇宙観光基準を提示している。
また、Aciturri社やTata Instituteなど国際パートナーとの連携が進み、EASA(欧州航空安全機関)準拠の安全基準を満たす設計を目指しています。
高高度気球の状況に関するポイント:
国際的な産業連携で、設計・材料・品質管理を強化。
安全認証と量産化に向けた基盤を整備している。
全体の状況と考察
公式発表: HALO Spaceの公式ニュースセクションは現在もアクセス可能で、過去テスト報告やパートナー情報が閲覧できます。
2024年にはインドおよびサウジアラビアでのテストが完了し、2025年にはオーストラリアでの新規試験を予定。商業運用は2026年開始を目指しています。
高高度気球の状況に関するポイント:
テスト地域の拡大が進み、インド・サウジ・オーストラリアの複数拠点で同時開発が進行。
成層圏観光のグローバル展開を見据えた布陣が整いつつある。
現状: HALO Spaceは引き続きAuroraプロジェクトを中心に開発を継続中。2025年に複数の無人/有人テストフライトを予定しており、2026年初頭の商業運用を目標としています。
カプセルは炭素繊維製与圧構造を採用し、最大9名搭乗を想定。機内では食事提供も行われるラグジュアリー仕様です。
2024年のテストフライト(インド・サウジアラビア協力)で得られたデータをもとに、安全性と快適性の両立を図っています。
高高度気球の状況に関するポイント:
Auroraの設計改良が順調に進行し、商業運用の実現が見えてきた。
2026年のローンチに向けた最終的な安全認証・市場準備段階にある。
今後の焦点:
・Test Flight 07–09 の実施結果と公表時期
・Auroraによる有人飛行実証
・オーストラリアを含むテスト拠点拡張
・EASA認証と商業運用スケジュールの正式発表
・競合(EOS-X、Zephalto、Space Perspectiveなど)との差別化戦略
高高度気球の状況に関するポイント:
Auroraが商業化に向けて最後の調整段階へ。
グローバル市場で競合と肩を並べる準備が整いつつある。
出典:

Zero 2 Infinity(ゼロ2インフィニティ)、Bloon と韓国進出で近宇宙観光を拡大
― 過去半年(2025年4月〜)の主な動向まとめ
スペイン拠点の宇宙輸送企業 Zero 2 Infinity(Z2I) は、ヘリウム気球を使った近宇宙アクセス技術を開発中です。主要プロジェクトは、有人気球による成層圏観光型「Bloon」と、気球からロケットを打ち上げる「Bloostar」です。 過去半年の公的プレスリリースは限定的ですが、X投稿・LinkedIn・報道を通じて、技術進捗や市場拡大の動きが見られます。
2025年5月|Near Space Tourism のマイルストーン達成
2025年5月8〜9日、Z2I の 公式X投稿 と LinkedIn投稿 において、Near Space Tourism における重要な節目を迎えたと宣言されました。 無人カプセルが高度32 km を達成済みであること、有人テストでは9.7 km に成功した実績を示し、再利用性と低コスト性を強調しました。
高高度気球の状況に関するポイント: Z2Iは有人・無人テストの成果をもとに、成層圏観光の実現段階に近づいている。 「低コストで持続可能な宇宙体験」を掲げる欧州発の実験的ブランドとして注目される。
2025年7月|韓国法人設立と報道
2025年7月7日、Korea JoongAng Daily によれば、Z2I は韓国・仁川に法人「Zero 2 Infinity Korea」を設立しました。 韓国での打ち上げ拠点と料金設定(例:Bloon サービスのフライトコスト見込み)などが報じられ、アジア市場拡大の意向が明らかになっています。
報道によると、Bloon の有人飛行は 9.7 km 実績、無人モードで 32 km を達成済みとし、将来的な 28–32 km 付近への商業旅客飛行を目指す構想が語られました。 また、同報にて「1人あたりの運賃を 160 百万ウォン(約 116,600 米ドル)程度と見込む」との見解も示されています。
高高度気球の状況に関するポイント: 韓国法人設立はBloon計画のアジア展開を意味し、Z2Iが欧州からグローバル企業へ進化する節目。 現地拠点の構築により、アジア圏での観光・打ち上げサービスの早期提供を狙う。
2025年8月|技術・構想に関する発信
2025年8月14日、Z2I の X アカウントでは、創業者 José Mariano López-Urdiales による投稿で、気球観光の価格目標(将来的には 5,000 ユーロ/席)、資金調達実績(6 Mユーロ)などが言及されました。 また、Spartan Spaceの月面エアロック検証をNear Space環境で行う構想にも触れ、技術応用の幅を広げる姿勢を示しています。
高高度気球の状況に関するポイント: 技術開発だけでなく、外部企業とのコラボによる「近宇宙利用」の新たな応用に注力。 Z2Iは気球観光から宇宙工学実験へと領域を拡張しつつある。
総括と今後の展望
公式発表状況: 過去半年では、公式プレスリリースは確認できず、X・LinkedIn・報道が主な情報源となっています。 進展点: Bloon は無人 32 km、有人 9.7 km の実績を持ち、韓国市場参入で商業化への道筋が明確化。 Bloostar(気球+ロケット打ち上げ方式)も研究段階が継続中で、低コスト軌道アクセスの可能性を模索しています。 一方で、2025年以降の新しいテスト飛行や資金調達報告は限定的です。
高高度気球の状況に関するポイント: 現在は商業運用前の最終整備段階。 Bloon計画の成果が2026年以降の市場投入を左右する見通し。
今後の注目点:
- Bloon の 28–32 km 飛行実績の公表
- 韓国での打ち上げ拠点稼働と初商業便スケジュール
- 追加資金調達とパートナーシップ拡大
- Bloostar ロケット統合試験の進捗
高高度気球の状況に関するポイント: Z2Iは気球技術とロケット技術の融合を通じ、近宇宙輸送市場で独自のポジションを確立しつつある。 商業飛行・打ち上げ・実験の三分野での展開が期待される。
参考リンク:

Space Aura(スペース オーラ)、高高度気球観光の最近の動向と現状整理
― 過去半年(2025年4月〜)の状況と今後の注目ポイント
Space Aura Aerospace Technology Pvt Ltd(インド・ムンバイ)は、ヘリウム気球を用いた成層圏(約30 km)への遊覧飛行を目指すスタートアップで、
その中心となるのが、与圧式カプセル「Spaceship SKAP1」を用いた有人飛行計画です。
想定は乗客6名+パイロット1名、飛行時間は約6時間、価格は約5.8万ドル(約900万円)を目安として公式に提示されています。
出典:
過去半年の公式発表:確認されず(次報待ち)
公式ウェブサイト(spaceaura.com)では、2025年4月以降の新規リリースは見当たりません。
もっとも、開発停止を示す情報もなく、非公開フェーズでの検証や資金・パートナー調整が進んでいる可能性もあります。次の発表が待たれます。
高高度気球の状況に関するポイント:
現時点の公開情報は限定的だが、計画継続の余地は十分。
今後の発表内容が事業評価に直結するとみられ、動向が注目される。
既存情報に基づくプロジェクト概要とこれまでの進捗
以下は、これまでに公表・報道された内容を基にした整理です。現時点では、これらが最新の一次/既存情報に相当します。
- 2017年設立。公式サイトでは、自社を「有人宇宙飛行ミッションをけん引する」企業として紹介。
- 報道では、SKAP1のカプセル寸法(約10ft×8ft)、乗客6名+パイロット、360°パノラマ窓、トイレ・軽食提供などの構想が示されている。
- 公式情報には、過去の無人高高度バルーン飛行や極限高度スカイダイビング構想などの取り組みが記載。
- 初期は「2025年開始」を掲げていたが、その後「2026年夏開始」へ時期を見直した旨の記述が確認できる。
高高度気球の状況に関するポイント:
設計思想とターゲット価格帯は明確。一方で、2023年以降の試験報告は限定的。
次のマイルストーン(地上試験・飛行試験・規制面の進展)の公表が待たれる。
現状と課題、今後の注目点
過去半年に公式発表は見当たりませんが、これは終息を意味せず、非公開フェーズでの技術検証や資金計画の再設計が進んでいる可能性もあります。
- 開発体制・タイムラインの再調整を行う準備段階にある可能性
- 戦略的な発表タイミングを見計らっている可能性
- 競合の動向を踏まえた改良設計や価格戦略の最適化
高高度気球の状況に関するポイント:
現在は“静かな期間”に見えるが、再始動の報が出れば注目度は高い。
特に「低価格帯×インド発」という独自ポジションを活かせば、再浮上の余地は大きい。
業界全体では高高度気球観光への関心が高止まりしており、Space Auraが次の試験や公式アナウンスを行えば、改めて注目が集まる見込みです。
具体的な試験実施・安全面の説明・価格や開始時期の確定など、発表内容の透明性が評価を左右します。
参考リンク

スペース・バルーン株式会社、過去半年の高高度気球活動と公開情報の整理
― 過去半年(2025年4月〜)に確認できた動きと現状分析
茨城県拠点の宇宙ベンチャー スペース・バルーン株式会社(Space Balloon Inc.) は、高高度ヘリウム気球を使った成層圏(約20–30 km)観測・撮影サービス「SPACE BALLOON プロジェクト」を展開しているとみられます。 ただし、過去半年の明確なプレスリリースは公式サイトで確認されておらず、公表情報はパートナー企業・教育機関との協業やクラウドファンディング経由の投稿が中心です。
2025年6月|高校天文部プロジェクトへの協力発表
2025年6月7日、愛知県立旭丘高校天文部が「SB project 2025」を公表し、成層圏から夜景・星空を撮影するための高高度気球打ち上げを目指すと発表しました。 このプロジェクトに対し、スペース・バルーン社は機材提供や技術支援で協力する旨を明らかにしました。 高度30 km 到達を想定しており、教育用途での技術応用がうかがえます。
2025年9月|クラウドファンディングと農業コラボ試み/打ち上げ中止
2025年9月19日、福島県の農業団体による「豊穣ふくすびスペースバルーンプロジェクト」が、米の種を成層圏に打ち上げ撮影する計画を公表しました。 スペース・バルーン社はこのプロジェクトの気球運用を担う予定でしたが、同日夕方には風の影響により打ち上げ中止を報告。 天候条件が運用に影響を及ぼすリスクも改めて示されました。
また、9月下旬には「推し宙スペースライブ」クラウドファンディング第2弾が始動。 スペース・バルーン社と連携し、成層圏映像撮影や VTuber グッズ搭載などを企図。目標金額(470万円)を設定し、最終的に目標を達成しました。
2025年10月|高校プロジェクト打ち上げ計画の再報道
2025年9月30日、朝日新聞が旭丘高校天文部の高高度気球打ち上げ計画を報じました。 報道では10月下旬の打ち上げを目指すと記され、スペース・バルーン社の技術支援が再確認されました。
公式サイト・技術概要から読み取れる方向性
公式ウェブサイト(spaceballoon.co.jp)では、宇宙旅行構想・宇宙港構想・宇宙撮影サービス・リモートセンシングなど複数の事業領域を掲示しています。
「PROJECT」ページには、「宇宙撮影サービス」「リモートセンシング/ビッグデータ収集」「災害対応(防災気球)」など、観測・防災・観光の多用途展開を想定した記述があります。
過去には係留型気球による観測システム打ち上げ試験成功(2022年12月)や、IMAGICA GROUP・キヤノンとの高解像度撮影リグ搭載実証実験(2024年11月)も報告されています。
出典リンク
補足・免責
※ 本記事は一次情報や主要メディア報道に基づきますが、数値・計画は変更される可能性があります。最新は必ず各公式ソースをご確認ください。