最終更新日:2026年2月15日
本記事は、サブオービタル宇宙旅行を中心に、公式発表や公的機関の資料などの一次情報を基に構成し、必要に応じて信頼できる報道で補足しています。※価格の円換算は便宜上 $1=¥150 で計算しています。為替により変動します。
2026年、宇宙旅行の「今」を知る
夢は近づいている。でも今は「冬の時代」——価格の現実と、それでも知るべき理由
はじめに:2021年、サブオービタル宇宙旅行が一気に注目を集めた
2021年7月20日。この日、Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏はおなじく自ら創業した宇宙企業ブルー・オリジンのロケットに乗り込み、テキサスの荒野から宇宙の境界を目指しました。ロケットは轟音とともに上昇し、高度100kmを超え、カプセル内の4人は数分間の無重力を体験しました。窓の外には漆黒の宇宙と、青く丸い地球。
わずか9日前、ヴァージン・ギャラクティックの創業者リチャード・ブランソン氏はスペースプレーン「VSS Unity」で高度86kmに到達していました。2人の億万長者が競うように宇宙を目指したこの夏、「サブオービタル宇宙旅行」が、世界中の注目を集めました。
実は、民間人が宇宙に行くこと自体は2001年から始まっていました。デニス・チトー氏が国際宇宙ステーション(ISS)を訪問したのが最初です。でも、それは超高額で、ごく限られた人だけの世界でした。
2021年が画期的だったのは、「数分間の宇宙体験」を提供するサブオービタル宇宙旅行が、商業サービスとして本格的に始まったことです。それから約5年。ブルー・オリジンだけでも累計98人(延べ、ユニーク人数92人)を高度100km超へ運んできました。
しかし、2026年1月30日。状況は一変しました。
最も実績豊富だったブルー・オリジンが停止を発表。もう1社の主力、ヴァージン・ギャラクティックは次世代機の開発中で、2024年6月から飛んでいません。つまり、
2026年は、サブオービタル宇宙旅行の「冬の時代」なのです。
正直に言います:今、宇宙旅行は高額です
この記事を読む前に、知っておくべき現実があります。
この記事を読んでいる多くの方にとって、「今すぐ宇宙に行く」のは現実的ではないかもしれません。でも、だからこそ、この記事を読む価値があります。
なぜ、今この記事を読むべきなのか?
理由は3つあります:
- 技術は進化し続けています。1980年代の携帯電話は高価でしたが、今は広く普及しました。宇宙旅行も同様に発展する可能性があります。
- 「いつか」のために準備が必要です。将来価格が下がっても、健康でなければ行けません。情報を知り、備えることが重要です。
- 宇宙開発は観光だけではありません。その進展を知り、次世代のために応援すること自体に意味があります。
この記事では、「今、何が起きているのか」「いつ行けるようになるのか」「価格の現実」「そして、あなたができること」を、解説します。
出典: Blue Origin「New Shepard to Pause Flights」(2026-01-30/一次)/ Blue Origin「NS-38 Mission(98 humans/92 individuals)」(2026-01-22/一次)/ Virgin Galactic「Q3 2025 Business Update」(2025-11-13/一次)/ Space Adventures「2001年デニス・チトー氏ISS訪問」(参考)/ 国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」(2024年発表/一次)
第1章:まず知っておくべきこと——宇宙旅行の3つの選択肢
「宇宙旅行に行きたい」と思ったとき、あなたの目の前には実は3つの異なる道があります。それぞれ、到達する高度も、体験できることも、そして必要なお金も、まったく違います。
選択肢1:高高度気球旅行——成層圏から地球を見下ろす(まだ実現していない)
巨大な気球に吊られたカプセルで、ゆっくりと上昇していく。窓の外に広がるのは、地球の丸み。高度25〜40kmの成層圏から、青い地球と黒い空の境界を眺める体験です。
- 到達高度: 約25〜40km(成層圏)
- 価格: 約1,000万円〜3,000万円(計画)
- 体験: 地球の湾曲を眺められる、ゆったりとした上昇
- 無重力: なし
- 運航状況: 商業旅行はまだ実現していない。2026年に複数企業が商業運航開始を計画しているが、実施時期は流動的
出典: Space.com「Space Perspective completes 1st uncrewed balloon flight」(2024-09-24/二次)/ FAI「Statement about the Karman Line(100km)」(2018-11-30/一次)/ FAA「50 statute miles基準」(2021-12-10/一次)/ UNOOSA「宇宙の境界の国際法上の未統一」(参考)
選択肢2:サブオービタル宇宙旅行——本物の宇宙体験(本記事の対象)
ロケットの轟音。数分間の加速。そして突然訪れる無重力。窓の外には漆黒の宇宙と、青く輝く地球。これが、サブオービタル宇宙旅行です。
- 到達高度: 80〜100km級(ブルー・オリジンは約106km、ヴァージン・ギャラクティクは86〜89km程度)
- 価格: 約3,000万円〜9,000万円以上
- 体験: 数分間の無重力、宇宙の漆黒、地球の丸み
- 飛行時間:
- ブルー・オリジン:打上げ〜着地まで約11分(無重力は約3〜4分)
- ヴァージン・ギャラクティック:離陸〜着陸まで約1時間強(無重力は約3〜4分、最高高度は約55マイル=88.5km程度)
- 運航状況: 有人商業フライト実績あり(2026年現在は両社とも運航停止中)
選択肢3:オービタル宇宙旅行——国際宇宙ステーションへの長期滞在
地球を周回する軌道に乗り、国際宇宙ステーション(ISS)で数日〜数週間を過ごす。これは、現在の宇宙旅行の最高峰です。でも、現実的でしょうか?
- 到達高度: 400km前後(地球を周回)
- 価格: 100億円程度
- 体験: 数日〜数週間の滞在、継続的な無重力
- 訓練: 約1年間の本格的な訓練が必要
日本人の実例:前澤友作氏(2021年12月)
ZOZOの創業者として知られる前澤友作氏は、2021年12月にソユーズ宇宙船でISSへ向かいました。約100日間の訓練を経て、12日間の滞在を実現。費用は非公表ですが、現在のISS旅行は100億円程度と言われています。(※100億円はあくまで「1席あたり」の価格であり、ミッションの内容や為替によって変動)
3つの選択肢を比較する
| 選択肢 | 宇宙到達 (FAI 100km基準) | 訓練期間 | 価格 | 現実性 |
|---|---|---|---|---|
| 高高度気球 | ✗ (成層圏25〜40km) | ほぼなし | 約1,000万〜 3,000万円 | △ (まだ未実現) |
| サブオービタル | ブルー・オリジン: ✓(100km超) ヴァージン・ギャラクティック: △(86〜89km程度)※ | 数日〜 | 約3,000万〜 9,000万円以上 | ◯ (本命) |
| オービタル (ISS) | ✓ (400km) | 約1年 | 約100億円 | ✗ (非現実的) |
出典: FAI「Statement about the Karman Line(100km)」(2018-11-30/一次)/ Reuters「Virgin Galactic altitude ~55 miles」(2024-06-08/二次)/ NASA「Human Spaceflight Factsheet」(2002-07-09/一次)
第2章:2026年〜2027年の厳しい現実——なぜ「冬の時代」なのか
2024年6月8日。ヴァージン・ギャラクティックのスペースプレーン「VSS Unity」が、ニューメキシコの空港に最後の着陸をしました。これが、Unityの最終商業便「Galactic 07」でした。
そして2026年1月30日。ブルー・オリジンが、誰もが予想していなかった発表をしました。「ニュー・シェパードの有人飛行を、少なくとも2年以上停止する」と。
なぜ今は飛べないのか?
ブルー・オリジン —— 月を目指すための決断
ブルー・オリジンの停止は、需要不足ではありません。会社は「予約が数年分埋まっている」と明言しています。理由は、月面有人着陸船(Blue Moon)の開発を優先するためです。NASAのアルテミス計画で、ブルー・オリジンは月面着陸船の提供企業に選定されています。
- 停止発表: 2026年1月30日
- 期間: 「少なくとも2年以上(no less than two years)」
- 再開見通し: 2028年以降(具体的な時期は未定)
ヴァージン・ギャラクティック——次世代機への賭け
ヴァージンは、現行機Unityでは収益性が見込めないと判断しました。次世代機「デルタ・クラス」は、より多くの乗客を運び、運航頻度も上げられる設計です。
- 最終商業便: 2024年6月8日(Galactic 07)
- 理由: 次世代機デルタ・クラスの開発に集中
- 会社見通し: 2026年Q3に試験飛行、Q4に商業初便
- リスク: 新型機の開発には不確実性が伴う
いつ再開するのか?——現実的なタイムライン
ヴァージン・ギャラクティック(最短)
- 2026年Q3: 飛行試験プログラム開始(会社見通し)
- 2026年Q4: 最初の商業便(会社見通し)
- 2027年: 会社は「現在の予約客の多くが2027年に搭乗する見込み」と説明
- 価格: 直近の販売価格は約9,000万円。再開後はそれ以上になる可能性が高い(CEO発言)
ブルー・オリジン(遅い)
- 公式発表: 「少なくとも2年」=2028年以降(具体的な時期は未定)
- 価格: 公式には非公表(申込に約2,250万円の返金可能デポジット、ただし座席保証なし)
中国企業(新規参入)
- ディープ・ブルー・エアロスペース: 2027年の商業飛行開始を計画
- 価格: 約3,000万円と報道
- 注意: 新規参入企業の計画には不確実性が伴う
出典: Blue Origin「New Shepard to Pause Flights」(2026-01-30/一次)/ Virgin Galactic「Q3 2025 Business Update」(2025-11-13/一次)/ Reuters「Deep Blue Aerospace 2027計画」(2024-10-24/二次)/ NASA「Blue Origin月面着陸船選定」(2023-05-19/一次)
第3章:主要企業の詳細——それぞれの道、それぞれの賭け
ブルー・オリジン:最も実績豊富な、垂直離着陸ロケット
ジェフ・ベゾス氏が創業したブルー・オリジンは、サブオービタル宇宙旅行の実績では業界トップです。ニュー・シェパードは完全自動で、パイロット不要。ロケットとカプセルの両方が再使用可能で、まるでSF映画のような垂直離着陸を実現しています。
実績
- 総フライト数: 通算38回(2015年〜2026年1月)
- 搭乗者数: 延べ98人(ユニーク人数92人)が高度100km(カーマン・ライン)を超えた
- 初の有人飛行: 2021年7月20日(ジェフ・ベゾス氏搭乗)
- 最終フライト: 2026年1月22日
方式と体験
- 方式: 垂直離着陸型ロケット、完全自動(パイロット不要)
- 高度: 100kmを超え、FAIの宇宙の定義に到達
- 飛行時間: 約11分(打ち上げから着陸まで)
- 無重力体験: 数分間
- 窓: 高さ1.1m×幅0.7mの大きな窓(史上最大級)
価格と予約状況
- チケット価格: 公式非公表
- デポジット: 約2,250万円の返金可能デポジット
- 重要な注意: 「フォーム送信は座席を保証しない」と明記
- 予約状況: 公式発表で「予約が数年分埋まっている」と明記
出典: Blue Origin「NS-38 Mission(98 humans/92 individuals)」(2026-01-22/一次)/ Blue Origin「Reserve a Seat」(閲覧日:2026-02-15/一次)
ヴァージン・ギャラクティック:スペースプレーンの夢、次世代機への賭け
リチャード・ブランソン氏の夢が詰まったヴァージン・ギャラクティック。母機から空中発射されるスペースプレーンは、滑走路から離陸し、滑走路に着陸します。ロケットとは全く異なる、飛行機のような優雅さがあります。
実績
- 商業サービス開始: 2023年6月
- 最終商業便: 2024年6月8日(Galactic 07、Unity最終便)
- 停止時期: 2024年中頃〜(デルタ・クラス開発へ集中)
方式と体験
- 方式: スペースプレーン型(母機から空中発射)
- 高度: 約86~89km程度(米国基準では宇宙到達、FAIの100km基準には未達)
- 操縦: パイロットが操縦
- 着陸: 滑走路に着陸
再開計画(会社見通し)
- 2026年Q1: チケット販売開始見通し
- 2026年Q3: 飛行試験プログラム開始
- 2026年Q4: 最初の商業便
- 2027年: 現在の予約客の多くが搭乗する見込み
価格と予約状況
- 直近の販売価格: 約9,000万円
- 再開後の価格: CEOは「約9,000万円を上回る可能性が高い」と発言
- 予約状況: 2024年末時点で約700人の予約
出典: Virgin Galactic「Q3 2025 Business Update」(2025-11-13/一次)/ Virgin Galactic「Form 10-K(約700人の予約)」(2025-02-26/一次)/ Space.com「ticket prices higher than $600,000」(2025-05-22/二次)
中国企業:新規参入組
サブオービタル観光を提供してきた米国の主要2社が停止する中、中国企業が新たな選択肢として名乗りを上げています。価格は魅力的ですが、規制認証や運航体制の透明性については慎重な確認が必要です。
ディープ・ブルー・エアロスペース(Deep Blue Aerospace)
- 計画: 2027年に商業飛行開始を計画
- 価格: 約3,000万円
- 技術: 再使用ロケット+カプセル方式(ブルー・オリジンに近い)
- 実績: 有人飛行はこれから
出典: Reuters「Deep Blue Aerospace 2027計画」(2024-10-24/二次)
第4章:あなたはいつ行けるのか?——現実的なタイムライン
「今すぐ行ける」わけではありません。でも、状況は動いています。時期ごとに、何が起きて、あなたが何をすべきかを整理します。
2026年1月〜3月(今)——情報収集と準備の時期
現状: 実質的な選択肢は極めて限定的。ブルー・オリジンは停止、ヴァージンは開発中。今は「冬の時代」の真っ只中です。
あなたができること:
- ヴァージン・ギャラクティックの販売開始(2026年Q1見通し)を監視
- 各社の公式サイトで情報収集(メーリングリスト登録など)
- 健康管理を始める(心血管系の健康など)
- 宇宙旅行の進展を「応援」する気持ちで見守る
2026年4月〜9月——販売再開と試験飛行の時期
ヴァージン・ギャラクティック動向: 販売が進行している可能性、試験飛行に向けた準備が進行
あなたができること: 公式発表を注視し、約700人の予約待ちがいることを理解しておく
2026年10月〜12月——商業初便の時期(計画)
ヴァージン・ギャラクティック動向: 2026年Q4に会社見通しでは最初の商業便
あなたができること: 商業初便の結果を確認(安全・遅延・運航頻度)
2027年1月〜12月——既存予約客の搭乗と新規枠の時期
ヴァージン・ギャラクティック動向: 会社は「現在の予約客の多くが2027年に搭乗する見込み」と説明
あなたができること: 運航頻度が計画通りに上がれば、新規予約者が乗れる枠も出てくる可能性
2028年以降——選択肢が増える時期
ブルー・オリジン動向: 2028年以降に「再開可能性」が出る(具体的な時期は未定)
全体: 複数社が運航する状態に戻れば、選択肢は増える
第5章:実用情報——価格・健康・予約の現実
各社の価格状況——いくら必要なのか?
ブルー・オリジン(停止中)
- 再開時期: 2028年以降(具体的な時期は未定)
- 価格: 公式には非公表
- 申込: 約2,250万円の返金可能デポジット必要(ただし座席保証なし)
ヴァージン・ギャラクティック(2026年Q4再開見通し)
- 価格: 直近販売は約9,000万円
- 再開後: 約9,000万円を上回る可能性が高い(CEO発言)
- 販売: 2026年Q1に最初の販売開始見通し
ディープ・ブルー・エアロスペース(中国/2027年開始予定)
- 価格: 約3,000万円
- 注意: 実現性・安全性・返金条件などは要確認
健康上の条件——誰が行けるのか?
宇宙旅行には、一定の健康条件があります。でも、「完璧な健康」である必要はありません。実際、80歳の搭乗者もいます。
- 年齢: 18歳以上
- 医学的評価: 自己申告+医師の診断書
- 心血管系: 健康状態の確認
- 実例: ヴァージンは2023年に80歳の搭乗者を受け入れた
日本から行く場合の追加費用
- 航空券: 米国往復 約10〜30万円
- 宿泊費: 2〜3日分 約5〜15万円
- 合計目安: チケット代 + 30〜50万円程度
第6章:よくある質問(FAQ)
Q1. 今から予約すると、いつ行けますか?
A. ヴァージンは販売を2026年Q1に再開する見通しですが、約700人の予約待ちがいるため、新規予約は運航頻度の立ち上がり次第で2027年後半〜2028年が現実的になる可能性があります。ブルー・オリジンは2028年以降まで停止です(具体的な時期は未定)。
Q2. どの会社が一番安全ですか?
A. 「一番安全」を断定するのは不可能です。両社とも安全を最優先に設計・運用していますが、宇宙飛行は本質的にリスクがあります。
過去の事例:
- ブルー・オリジン: 2022年の無人ミッション(NS-23)でエンジン異常が発生し、カプセル脱出システムが作動。FAAが調査を実施し、是正措置を経て運航再開
- ヴァージン・ギャラクティック: 2014年に開発中のSpaceShipTwoが試験飛行中に空中分解し、パイロット1名が死亡する事故が発生
結論: 「絶対安全な選択肢」は存在しません。いずれも試験段階での事故であり、商業運航中の乗客死亡事故とは異なりますが、宇宙飛行は本質的にリスクがあります。
Q3. 価格は今後下がりますか?
A. 短期的(〜2030年)に大きく下がる可能性は高くありません。ヴァージンは、再開後の価格が直近の約9,000万円を上回る可能性が高いと示唆しています。長期的(2030年代)には、新規参入が増え、技術が成熟すれば、価格低下の可能性はあります。
Q4. キャンセルしたら返金されますか?
A. 各社により異なります。契約条項(返金条件・手数料・スケジュール変更時の扱い)を必ず確認してください。ブルー・オリジンのデポジット(約2,250万円)は返金可能と明記されていますが、座席は保証されていません。契約書を弁護士に確認してもらうことを強く推奨します。
Q5. 年収470万円でも行けますか?
A. 正直に言います:現状では非常に厳しいです。サブオービタル宇宙旅行は最安でも約3,000万円(年収の約6倍)、ヴァージンは約9,000万円以上(年収の約19倍)です。ただし、技術は進化しています。10年後、20年後には状況が変わっている可能性があります。長期的な視点で、情報を追い続け、健康を維持することが重要です。
Q6. 訓練は大変ですか?
A. サブオービタル宇宙旅行の訓練は、比較的短期間です。期間は数日間で、内容は安全説明、緊急時の対応、無重力の体験予習などです。ISS旅行(約1年の訓練)と比べると遥かに短いですが、「訓練が短い=簡単」ではありません。宇宙飛行には本質的なリスクがあります。
Q7. 保険は適用されますか?
A. 通常の旅行保険や生命保険では、宇宙旅行はカバーされない可能性が高いです。各社が提供する保険の内容、既存の生命保険が宇宙旅行を除外していないか、専門の宇宙旅行保険の検討などを確認してください。契約前に、保険の専門家に相談することを推奨します。
出典: FAA「Blue Origin Mishap Investigation(NS-23無人)」(2023-09-27/一次)/ NTSB「SpaceShipTwo事故調査報告書(NTSB/AAR-15/02)」(2015-07-/一次)
第7章:今、あなたがすべきこと——3つのタイプ別アクションプラン
この記事を読んでいる方は、おそらく3つのタイプに分かれます。それぞれに合ったアクションプランを提案します。
タイプA:「今すぐ行ける」人(資金準備が整っている)
約3,000万円〜9,000万円以上の資金があり、今すぐにでも予約したい方。
今すべきこと:
- 情報収集の準備
- ヴァージン・ギャラクティックの公式サイトでメーリングリスト登録
- 投資家向け発表(https://investors.virgingalactic.com/)を監視
- ブルー・オリジンの公式News(https://www.blueorigin.com/news)をチェック
- 資金準備
- 支払い通貨(USD等)と為替変動を前提に資金計画を立てる
- 渡航・滞在・保険など「周辺費用」も含めて見積もる
- 価格上昇に備え、余裕資金を確保(価格は上振れしやすい)
- 契約・保険の確認
- 契約条項(返金条件/延期・中止時の扱い/優先順位/追加費用)を最優先で確認
- 必要なら契約書を弁護士にレビューしてもらう(高額・海外契約はトラブル時の差が大きい)
- 旅行保険・生命保険の「宇宙飛行除外」の有無を事前確認(カバー外の可能性が高い)
- 健康管理
- 定期健診の継続(特に心血管系・血圧・不整脈・持病の管理)
- 適度な運動習慣、体重管理
- 宇宙旅行を検討していることを主治医に伝える
- 予約のタイミング
- ヴァージン:2026年Q1の販売再開を見逃さない(約700人の予約待ちがいることを理解)
- 契約条項(返金条件・搭乗優先順位)を最優先で確認
- 受付や登録が「座席確定」ではない場合がある(条件を必ず確認)
タイプB:「将来的に行きたい」人(長期的な夢として持っている)
今すぐは難しいけれど、10年後、20年後には行きたいと考えている方。
今すべきこと:
- 情報を追い続ける
- 年に数回、主要企業の公式発表をチェック
- 運航再開・運航頻度・機体更新の進捗を追う(価格より今は「供給」がボトルネック)
- 新規参入企業の動向にも注目。新規参入は「計画→試験→認証→有人→商業」の順で現実度を見極める
- 健康を最優先に
- 10年後、20年後に健康でいることが最も重要
- 定期健診、適度な運動、ストレス管理
- 喫煙・過度な飲酒を避ける
- 長期的な資金計画
- 「宇宙旅行積立」を始める(無理のない範囲で続ける)
- 技術進歩で価格が下がる可能性を期待しつつ、現実的な目標を設定
- 為替影響が大きいので、円換算のブレを前提に考える
- 夢を持ち続ける
- 宇宙開発のニュースを追う(状況理解が「いつ動くか」を決める)
- 宇宙関連の本や映像で学び、体験価値を具体化する
- 家族や友人に共有して目標を言語化する
タイプC:「応援したい」人(自分が行くかは別として、進展を見守りたい)
自分が行くかはわからないけれど、宇宙旅行の進展には興味がある方。
今すべきこと:
- 情報を楽しむ
- 主要企業の公式SNS(X/旧Twitter)をフォロー
- 宇宙ニュースサイト(Space.com、SpaceNews等)を読む
- ドキュメンタリーや宇宙関連番組を視聴
- 次世代のために応援
- 宇宙教育プログラムへの寄付や参加
- 子供や孫に宇宙の魅力を伝える
- 健康維持は誰にとっても重要
- 宇宙に行くかは別として、健康でいることは人生の質を高める
- 定期健診、運動習慣、ストレス管理
- 技術進歩を見守る
- 価格が下がる可能性もあるが不確実。状況が動いた時に判断できるよう情報を追う
- 「絶対に行かない」と決めず、選択肢は開いておく
最後に:夢を諦めないために
2021年7月、ジェフ・ベゾス氏とリチャード・ブランソン氏が宇宙の境界を超えたとき、世界中の人々が「自分も行けるかもしれない」と夢を見ました。
それから約5年。ブルー・オリジンだけでも累計98人(延べ、ユニーク人数92人)を高度100km超へ運んできました。「宇宙旅行」は確実に現実になりました。
でも、正直に言います。2026年〜2027年は「冬の時代」であり、価格は多くの人にとって現実的ではありません。
それでも、希望はあります
ヴァージン・ギャラクティックは次世代機で復活を目指し、ブルー・オリジンは月面計画の後に戻ってきます。中国企業も新たな選択肢として登場しつつあります。
技術は進化し続けています。初期の携帯電話は高級品でした。今は誰もが持っています。宇宙旅行も、同じ道をたどる可能性があります。
最も重要なこと
「今すぐ行ける」人は、ごく一部です。
でも、「絶対に行けない」わけでもありません。
重要なのは3つ:
- 健康を維持すること ——いつチャンスが来ても対応できるように
- 情報を追い続けること ——技術は進化し続けている
- 夢を持ち続けること ——諦めなければ、可能性は残る
出典・参考情報
【一次情報(公式・公的機関)】
- Blue Origin公式:New Shepard停止発表(2026-01-30)
- Blue Origin公式:NS-38 Mission(98 humans/92 individuals)(2026-01-22)
- Virgin Galactic公式:Q3 2025 Business Update(2025-11-13)
- Virgin Galactic:年次報告書 10-K(2024年12月期)
- FAI:カーマン・ライン声明(2018-11-30)
- FAA:50 statute miles基準(2021-12-10)
- NASA公式:Blue Origin月面着陸船選定(2023-05-19)
- FAA:Blue Origin NS-23事故調査終結(2023-09-27)
- NTSB:SpaceShipTwo事故調査報告書(2015-07-)
- 国税庁:令和6年分民間給与実態統計調査(2024年発表)
【二次情報(報道・解説)】
- Reuters:Deep Blue Aerospace 2027計画(2024-10-24)
- Space.com:Virgin Galactic再開見通し(2025-05-22)
- Space Adventures:2001年デニス・チトー氏ISS訪問(参考)
※ 最新情報や詳細は必ず公式サイトをご確認ください。
——— 記事作成:2026年2月15日 ———
