絵でまわる、体重と年齢の旅
体重30kg・10歳の「あなた」を連れて、6つの天体をまわってみましょう。文章を読まなくても、絵だけで理科がわかります。
月 — ランドセルひとつ分のあなた
体重30kgの子は、月では約5kg。ランドセルひとつ分です。筋力はそのままなので、地球の6倍高く跳べる——アポロの飛行士たちがぴょんぴょん跳ねていたのはこのためです。ただし体の質量は変わらないので、転ぶと地球と同じくらい痛い。ここがテストに出ます。
月は地球のまわりを回る衛星なので、「月の1年」は地球と同じ。年齢は変わりません。火星 — 誕生日は2年に1回
体重は4割弱に(30kg→約11kg)。そして火星の1年は687日あるので、10歳のあなたは火星ではまだ5歳。誕生日がほぼ2年に1回しか来ない星です。移住したら、年をとるのがゆっくりに「感じられる」——でも体の時間はそのまま、というのがミソ。
火星の1日(24時間37分)は地球とそっくり。1年は長いのに1日は同じ、という不思議な星です。木星 — 2.4倍。ただし乗る床がない
30kgの子が約71kgになる、太陽系で最も「重くなる」惑星。でも実は木星はほぼガスでできていて、立てる地面がありません。この2.36倍は「雲の上に浮かべたら」の値です。あれだけ巨大なのに2.4倍で済むのは、半径が大きくて中心から遠いから——重力は距離の2乗で弱まるのです。
年齢は12年で1歳。40歳の大人も木星ではまだ3歳です。土星 — 巨大なのに、地球なみ
木星に次ぐ巨大惑星なのに、体重はほぼ地球と同じ(1.06倍)。秘密は中身のスカスカさです。土星の平均密度は水より軽い0.69g/cm³——太陽系でいちばん「ふわふわ」な惑星。質量が(木星比で)控えめなうえに半径が大きいので、重力は地球なみに落ち着くのです。
「大きい惑星ほど体重が重くなる」わけではない——計算機で確かめると直感が裏切られる好例です。海王星 — 誰も1歳になれない星
体重はわずかに増える程度(1.14倍)。しかし1年は約165年。人類の歴史上、海王星で1歳の誕生日を迎えた人はまだ一人もいません。1846年の発見から、海王星自身がようやく太陽を1周したのが2011年でした。
計算機に誕生日を入れると、あなたの「海王星1歳」が西暦何年になるか出ます。ぜひ確かめてみてください。太陽 — 28倍、軽トラ級のあなた
もし太陽の「表面」に立てたら、30kgの子は約837kg——軽トラック級です。実際には太陽は高温のガスの球で、立つどころか近づくこともできません。それでもこの「もしも」の計算が、重力は天体の質量と半径で決まるという理科の核心を一番派手に教えてくれます。
冥王星なら逆に30kg→約1.9kg。太陽系の「重さの振れ幅」は440倍以上あります。なぜ変わるのか
変わるのは「重さ」(天体があなたを引っぱる力)。変わらないのは「質量」(あなたの体をつくる物質の量)。体重計が測っているのは、じつは前者です。
天体の表面重力は、質量が大きいほど強く、半径が大きいほど(2乗で)弱くなります。木星は地球の318倍の質量なのに体重が2.4倍で済むのは、半径が11倍もあって「中心から遠い」から。土星が地球なみなのは、巨大なぶん中身がスカスカだから。計算機の数字の裏には、この一本の式(g ∝ M/R²)が隠れています。年齢のほうはもっと単純で、太陽を1周=1歳。内側の惑星ほど1周が速く、外側ほど遅い——それだけで誕生日の間隔が88日から248年まで変わります。
表面重力は質量に比例し、半径の2乗に反比例。この式だけで11天体ぜんぶ説明できます。
体重計が測るのは力。月に持っていくと針は1/6を指しますが、あなたの質量は不変です。
宇宙ステーションに重力はほぼ地上並みにあります。浮くのは「落ち続けている」から。
年齢は公転の回数。水星なら88日ごと、冥王星なら248年ごとに1歳です。
よくある疑問に答える
月に行くと体重は何分の1になるの?
約6分の1です(表面重力が地球の約0.17倍)。体重30kgなら約5kg、60kgなら約10kgになります。ただし変わるのは「重さ」だけで、体の質量はそのままです。
木星はあんなに大きいのに、なぜ2.4倍だけ?
重力は質量に比例する一方、中心からの距離の2乗に反比例します。木星は質量が地球の318倍ですが半径も11倍あるため、「表面」(雲頂)では318÷11²≒2.6倍程度に薄まるのです。
「質量」と「重さ」はどう違うの?
質量は物質の量(単位kg)で、宇宙のどこでも不変。重さは天体が質量を引っぱる力(単位N)で、場所によって変わります。日常の「体重◯kg」は、地球上での重さを質量の数字で呼んでいる状態です。理科では「月に行くと質量はどうなる?」が定番のひっかけ問題。答えは「変わらない」。
冥王星は惑星じゃないのに、なぜ入っているの?
2006年に「準惑星」に分類変更されましたが、体重が約16分の1になる極端な例として教材価値が高いため収録しています。カードにも準惑星と明記しています。
数値は何に基づいているの?
表面重力比・公転周期ともNASA Planetary Fact Sheetの値に基づきます。巨大ガス惑星は固体表面がないため雲頂での値、太陽は光球での概念値です。有効数字2〜3桁に丸めています。
学校の授業で使ってもいい?
どうぞ。無料・登録不要・広告なしで、入力値は端末の外に送信されません。「体重が変わっても質量は変わらない」の導入、重力の式の検証、公転周期の実感などに使えます。教育利用の案内はこちら。
データと計算方法
体重 = 入力値 × 各天体の表面重力比(地球=1)。年齢 = 経過日数 ÷ 各天体の公転周期。「次の惑星誕生日」は誕生日時刻に公転周期の整数倍を加えた直近の日付です。表面重力比は水星0.38・金星0.91・月0.17・火星0.38・木星2.36・土星1.06・天王星0.92・海王星1.14・冥王星0.06・太陽27.9(いずれもNASA Planetary Fact Sheetに基づく。巨大惑星は雲頂、太陽は光球の概念値)。計算はすべてブラウザ内で行われ、入力データは送信・保存されません。
本ページはNASA等とは無関係の非公式コンテンツです。科学的記述の確認日:
