火星と木星が大接近(満月2つ分ほど)|11月16日の明け方、何時・どの方角?
2026年11月16日の明け方、火星と木星が満月2つ分ほど(約1.2°)まで接近します。見るのは明け方4時〜5時ごろの南東の高い空。明るく光る木星のすぐ左上に、赤っぽい火星が並びます。月明かりもなく、街なかでも目だけで見られます。
明け方の空に、明るい2つの惑星が並ぶ
- レア度B
- 天文条件Aよい
- 手軽さA手軽
11月16日の明け方4時45分ごろ、南東の高い空。明るい木星の左上に火星
東京の計算例では、4時45分ごろ(日の出の90分前)に2つの高さは約63°。見上げるほど高い空です。2つの間は約1.2°で、満月の直径の2倍あまり。明るいほうが木星、その左上の赤っぽいほうが火星です。
「火星と木星の接近」とは? 火星も木星も、星座の間を少しずつ動いています。動きの速い火星が、ゆっくり進む木星に追いつき、追いこしていくとき、地球からは2つが並んで見えます。実際には、木星は火星の4倍ほど遠くにあります。
火星
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木星
火星のすぐ近く(約1.2°)
−2.1等。火星より約13倍明るい
月
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見るころの天気
観察日が近づくと、未明〜明け方の時間帯の天気予報をここに表示します。
観察ポイント
東京の目安
11月16日は、火星と木星がいちばん近い朝です。2つは前の晩の23時すぎに東から昇り、明け方には南東の高い空まで上がります。
5回の朝がねらえます。 14日(土)から18日(水)までの明け方は、どの朝も2つの間が1.5°(満月3つ分)以内です。月は前の晩のうちに沈むので、月明かりのじゃまもありません。
| 地点 | 昇る時刻 | 見る時刻 | 高さ | 方角 |
|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 22:49(15日) | 4:55ごろ | 約59° | 南南東 |
| 仙台 | 23:00(15日) | 4:50ごろ | 約62° | 南南東 |
| 東京 | 23:09(15日) | 4:45ごろ | 約63° | 南東 |
| 名古屋 | 23:21(15日) | 4:55ごろ | 約63° | 南東 |
| 大阪 | 23:28(15日) | 5:00ごろ | 約64° | 南東 |
| 広島 | 23:40(15日) | 5:15ごろ | 約64° | 南東 |
| 福岡 | 23:50(15日) | 5:20ごろ | 約64° | 南東 |
| 那覇 | 0:12(16日) | 5:20ごろ | 約66° | 東南東 |
見る時刻の目安は日の出の90分前(空が明るくなり始める少し前)です。この時刻に2つは、どの地点でも南東〜南南東(那覇は東南東)の高さ60°前後にあります。昇る時刻は火星の値で、木星はその数分あとに昇ります。
火星が、
木星に追いつく。
1か月前にプレセペ星団を通り抜けた火星が、今度は木星に追いつきます。足の速い火星と、ゆっくり進む木星。11月16日の明け方、2つの惑星は満月2つ分ほどまで近づき、南東の高い空に並びます。
双眼鏡を向けると、
こう見える。
視野6°ほどの双眼鏡で、明け方4時45分ごろに南東の空を見たときの向きです。日付を切り替えると、火星が毎朝どこにいるかが分かります。星の位置は実際の星表に基づいています。
火星は木星の上。
2つの間は約1.5°。火星は木星の真上より、少し左にいます。ここから毎朝、木星の左のほうへ回りこんでいきます。
あと一歩。
約1.3°。火星は木星の左上、上寄りにいます。16日とほとんど変わらない近さです。
いちばん近い朝。
約1.2°。火星は木星の左上です。地球から見て2つがいちばん近づくのは16日の11時ごろで、日本では昼間です。16日と17日の明け方は、どちらも約1.2°です。
ほぼ同じ近さ。
約1.2°。火星は木星の左、少し上にいます。前の朝より、さらに左へ回っています。
少しずつ離れていく。
約1.4°。火星は木星の左にいます。このあと火星は毎朝、木星から見て左下へ、満月の3分の2ほど(約0.37°)ずつ進んでいきます。
しっかり固定すると、木星の衛星が見えることも。 双眼鏡を手すりなどに押し当てて止めると、木星のすぐ横に小さな点が並んで見えることがあります。ガリレオが見つけた4つの衛星です。
南東の高い空で、
明るい星を探す。
明け方の南東の空には、明るい星がいくつも出ています。高い空でひときわ目立つのが木星です。腕をのばしたげんこつ1つが約10°の目安です。
- 南東の高い空で、ひときわ明るい星を見つける。 見上げるほどの高さ(東京で約63°)で光る、白っぽい星が木星です。
- そのすぐ左上の、赤っぽい星が火星。 木星との間は満月2つ分ほど。木星よりずっと暗いですが、目だけで見えます。
- 2つの下(やや左)、げんこつ半分ほどの所の白い星はレグルス。 しし座の1等星です。火星・木星・レグルスで、細長い三角形ができます。
- 東の低い空でぎらぎら光るのは金星。 明けの明星です。木星より明るいので、取り違えないようにしましょう。
火星と木星は、周りの星よりまたたきが少なく、落ち着いた光に見えます。明るい星が多い明け方の空で、見分ける手がかりになります。
足の速い火星が、
木星を追いこす。
星座の間を、火星は1日に約0.45°、木星は約0.08°ずつ東へ進みます。火星のほうが5倍ほど速いので、木星に追いつき、北側(上)をすれちがって追いこしていきます。図の明るい点は、10日から22日までの火星の動きをくり返しています。
逆戻りした火星は、3月末にもう一度木星へ近づく
11月16日に約1.2°まで近づいたあと、2つの間は1月下旬には約15°まで広がります。ところが逆戻りを始めた火星は、3月31日ごろに木星へ約4°まで近づき直し、追いこさないまま4月3日ごろ向きを戻して、また離れていきます。
並んで見えても、
木星は4倍遠い。
地球から火星までは約2.0億km、木星までは約7.9億km。2つは地球から見てほぼ同じ方向にあるだけで、木星は火星の約4倍も遠くにあります。
地球から見ると、一直線。
11月16日、地球・火星・木星は、太陽系の上から見るとほぼ一直線に並びます。地球から木星を見る方向の、手前の少しずれた所に火星があります。そのずれが、空では約1.2°の「すき間」になります。
図の光の粒は、同じ速さで地球へ向かいます。火星からの光が地球に着いたとき、木星からの光はまだ4分の1ほどしか進んでいません。
火星も木星も自分では光らず、太陽の光をはね返して光っています。木星が火星より遠いのに明るいのは、とても大きく、雲でおおわれていて光をよくはね返すからです。
横軸は対数目盛りです(右へ一定の長さ進むごとに10倍)。金星・火星・木星は11月16日の値、レグルスはおおよその値です。
4時45分に見る火星の光は、4時34分ごろに火星を出た光です。赤っぽく見えるのは、地面をおおう赤い砂や岩のためです。
木星の光が木星を出たのは、4時01分ごろ。並んで見える2つの光は、旅をしてきた時間が33分もちがいます。
見かけは5倍、本当は21倍。
望遠鏡で見ると、木星は火星の約5倍の大きさに見えます。でも本当の直径は、木星が約14万3000km、火星が約6800kmで、約21倍。木星が火星より4倍遠くにあるので、見かけの差が小さくなっているのです。
模様はイメージです。
望遠鏡なら、
木星の4つの月も。
望遠鏡や、しっかり固定した双眼鏡で木星を見ると、すぐ横に小さな点が並んで見えます。1610年にガリレオが見つけた4つの衛星です。毎朝、並び方が変わります。
東京・各日の日の出の90分前(4時45分〜4時50分ごろ)の並びを、横一列に直して描いています。空では、この並びが右上がりに50〜60°ほどかたむいて見えます。望遠鏡によっては、上下や左右が逆に見えます。火星は見かけが小さく(木星の約5分の1)、模様はほとんど分かりません。
1990〜2070年で、
いちばん高い空。
火星と木星は約2年ごとに近づきますが、多くは夕方や明け方の低い空で、太陽に近くて見えない回もあります。東京で、空が真っ暗な時間の高さを比べると、60°をこえるのは1990〜2070年の36回(2.5°以内まで近づいた回)で今回だけ。月明かりもありません。ただ近さでは、2024年8月(約0.3°)や2033年12月(約0.2°)のほうが上です。
高さ約64°・月なし
高さ約40°・月なし
高さ約23°・明るい月あり
高さ約40°・明るい月あり
2015〜2040年の12回をくわしく見る
| 日付 | 時間帯・方角 | 2つの間(いちばん近いとき) | 暗い空での高さ | 月 | 見やすさ |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015/10/18 | 明け方・東 | 約0.4° | 約21° | なし | ○ 高い空 |
| 2018/1/7 | 明け方・南東 | 約0.2° | 約29° | 明るい月 | ○ 高い空 |
| 2020/3/20 | 明け方・南東 | 約0.7° | 約17° | なし | △ 低い空 |
| 2022/5/29 | 未明・東 | 約0.6° | 約15° | なし | △ 低い空 |
| 2024/8/15 | 未明・東 | 約0.3° | 約40° | なし | ○ 高い空 |
| 2026/11/16 | 明け方・南東 | 約1.2° | 約64° | なし | ◎ 今回 |
| 2029/7/19 | 夜・西南西 | 約1.6° | 約23° | 明るい月 | ○ 高い空 |
| 2031/9/29 | 夕方・南西 | 約2.2° | 約21° | 明るい月 | ○ 高い空 |
| 2033/12/1 | 夕方〜夜・南南西 | 約0.2° | 約40° | 明るい月 | ○ 高い空 |
| 2036/2/18 | 夕方〜夜・西南西 | 約1.9° | 約54° | なし | ○ 高い空 |
| 2038/5/23 | 夜・西 | 約1.0° | 約25° | なし | ○ 高い空 |
| 2040/8/18 | 夕方・西 | 約0.6° | 約13°(薄明) | 明るい月 | △ 薄明の低い空 |
東京での計算です。日付は2つがいちばん近づく日です。高さは、その前後1日のうち空が真っ暗な時間(太陽が地平線の下18°より深い時間)に、2つのうち低いほうがいちばん高くなるときの値です。2040年は空が少し明るい時間(薄明)の値です。
見に行く前の、
よくある疑問。
Q1目だけで見える?
見えます。木星は−2.1等、火星は0.7等で、どちらも街なかではっきり見える明るさです。道具がなくても、2つが並ぶ様子を楽しめます。
Q2双眼鏡や望遠鏡で見ると?
双眼鏡なら火星と木星が同じ視野に入り、赤と白っぽい色の違いがよく分かります。望遠鏡で倍率を上げると2つは同じ視野に入りませんが、木星のしま模様と4つの衛星が見えます。
Q316日と17日、どちらの朝がいい?
ほぼ同じです。4時45分ごろの2つの間は、16日も17日も約1.2°。14日から18日の明け方なら、どの朝も1.5°以内です。
Q4何時ごろに見ればいい?
2つは前の晩の23時すぎに東から昇ります(東京)。高さが45°ほどになる3時ごろから見やすくなり、空が暗く、2つが高く上がる4時〜5時ごろがいちばんの見ごろです。5時半を過ぎると空が明るくなってきます。他の地点は「全国の目安」の表を見てください。
Q5明るい星がいくつもあって、どれがどれ?
南東の高い空で並んでいる2つのうち、明るいほうが木星、赤っぽいほうが火星です。東の低い空で木星よりさらに明るく光るのは金星です。2つの下(やや左)の白い星は、しし座のレグルス(1.4等)です。
Q6火星と木星がぶつかることはある?
ありません。同じ方向に見えているだけです。地球から火星までは約2.0億km、木星までは約7.9億kmあり、木星は火星の約4倍遠くにあります。
Q7写真に撮れる?
スマートフォンでも、夜景モードなどで2つの光は写せます。三脚に固定したカメラと望遠レンズを使うと、色の違いや、木星の衛星まで写ることがあります。
Q8次はいつ?
火星はこのあと逆戻りして、2027年3月31日ごろに木星へ約4°まで近づき直します。次に1〜2°まで近づくのは2029年7月19日の夜(約1.6°、西南西の空)。今回より近いのは2033年12月1日の夕方〜夜で、約0.2°まで近づきます。
データと表示について
火星と木星の位置・時刻・高さ・2つの間の角度、1990〜2070年の接近の比べ方、木星の衛星の並びは、宇宙旅行.jpの天文計算による値です。図の星の位置はヒッパルコス衛星の星表に基づいています。明るさ(等級)と、2027年の火星・木星の情報は国立天文台の値です。名前の由来などは、以下の資料を参考にしています。
国立天文台|火星と木星が接近(2026年11月)
国立天文台|ほしぞら情報(2026年11月)
国立天文台|火星と木星が接近(2024年8月)
国立天文台|ほしぞら情報(2027年2月)
国立天文台|木星と火星が接近(2027年3月)
国立天文台 暦Wiki|十二次
コトバンク|熒惑
NASA|Jupiter Fact Sheet
NASA|Mars Fact Sheet
国立天文台|木星と4つの衛星の見え方
