COSMOLOGY / 宇宙の始まりと未来

宇宙背景放射とは?

宇宙うちゅうが赤ちゃんだったころの光

イラスト+体験入門から専門へ
空のドームの内側一面に、宇宙背景放射の温度差を誇張した色で描いた概念図。どの方向からも光が届く。模様は人工的なもので、観測図ではない。
空のドームの内側一面に、宇宙背景放射の温度差を誇張した色で描いた概念図。どの方向からも光が届く。模様は人工的なもので、観測図ではない。

30秒でわかる答え

宇宙うちゅう背景放射ほうしゃ(CMB)は、宇宙うちゅうが約38万年になったころに物質から離れて飛び続けてきた光です。宇宙うちゅう膨張ぼうちょうで波長はちょうが伸び、現在は平均約2.725 Kのマイクロ波として観測かんそくされます。

光の放出
約38万年後宇宙が透明になったころ
平均温度
約2.725 K現在の黒体放射温度
温度ゆらぎ
約10万分の1方向による非常に小さな差

ILLUSTRATED JOURNEY

4つの絵でつかむ宇宙のしくみ

模式図をたどり、観測で分かることと仮説を区別してみよう。図の間隔や色は実際の縮尺ではありません。

光(水色の線)が自由な電子にぶつかって向きを変え続け、まっすぐ進めない様子の模式図。「霧」はたとえ。
01 / FOG

霧のような宇宙

初期には自由電子が光を散乱し、遠くまで見通せませんでした。

写真のように見える霧ではない。

陽子と電子が結びついて水素原子ができ、光が原子の間を通り抜けるようになった様子の模式図。約38万年後。
02 / CLEAR

宇宙が透明に

原子ができ、光が自由に進めるようになります。

約38万年は標準宇宙論による概算。

地球のアンテナに、あらゆる方向から波長の長いマイクロ波が届く様子。外側の点線は光が出発した場所のたとえで、壁ではない。
03 / MICROWAVES

空一面のマイクロ波

遠い過去の光が全方向から届きます。

「過去の壁」は固体の壁ではない。

全天を楕円に広げた温度差の模式図。約10万分の1の差を色で大きく誇張している。赤はわずかに高く、青はわずかに低い。観測図ではない。
04 / TINY DIFFERENCES

小さな温度差

わずかなゆらぎの統計が初期宇宙うちゅうを探る手掛かり。

鮮やかな色は温度差を誇張して表示。

TOUCH AND DISCOVER

表示倍率を変えて、小さな温度差を見る

スライダーまたはボタンで状態を切り替え、説明と図の変化を比べよう。

控えめな差

1 / 4模式図
わずかに低いわずかに高い

※ 模式図です。観測データを再現したグラフではありません

表示倍率 1倍

平均との差は極めて小さい。

LEARN AT YOUR LEVEL

宇宙のふしぎを、もう少し。

入門から少し専門的な話題まで。4つの段階で、知っておきたいポイントを短く紹介します。

入門

空に残る最古の光

肉眼には見えませんが、宇宙うちゅうの全方向から微弱な電磁波が届きます。

  • 現在は主にマイクロ波。
  • 色付きマップは可視光写真ではない。
基礎

温度は約2.7ケルビン

宇宙うちゅうが膨張ぼうちょうする間に光の波長はちょうが伸びて冷たい放射ほうしゃになります。

  • 約38万年後の光が現在届いている。
  • 同じ平均温度でも場所により微小な差がある。
発展

ゆらぎが教えること

異なる角度での温度差は初期の密度ゆらぎなどを反映します。

  • 前景の天の川あまのがわ銀河ぎんがの電波成分を分離する必要がある。
  • 観測かんそくマップは複数周波数の測定から解析してつくられる。
専門

角度パワースペクトル

Cℓは空のゆらぎを角度スケールごとに要約する統計量です。

  • ピーク位置と高さは物質組成や音響振動に依存する。
  • ビーム、ノイズ、前景、宇宙うちゅう分散が測定を制限する。

1 QUESTION CHECK

図のあとに、1問だけ

背景放射マップの赤と青は何を表す?

答えを1つ選んでください。

COMMON QUESTIONS

よくある誤解

肉眼で見える光?
いいえ。現在の主な波長はマイクロ波です。
赤い部分はとても熱い?
いいえ。平均約2.725 Kからのごく小さなずれを強く色分けしたものです。

科学的な前提と出典

画面の模様は実観測の全天図ではなく、人工的な擬似色のイメージです。倍率は表示上のコントラストだけを変え、宇宙の実際の温度は変わりません。図の色は、説明のために誇張しています。

資料確認日:2026-10-16

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