METEOR SHOWER / 流星のしくみ

流星群はなぜ起こる?

彗星などが残した粒が地球ちきゅうの大気に入り、空を横切る光の筋になる。見る方角を変えて、放射ほうしゃ点と遠近法を確かめよう。

イラスト+体験入門から専門へ
彗星が残した粒子の流れ、そこを横切る地球、放射点から広がるように見える流星を組み合わせた概念図。粒子の数や位置関係は実際の縮尺ではありません。
彗星が残した粒子の流れ、そこを横切る地球、放射点から広がるように見える流星を組み合わせた概念図。粒子の数や位置関係は実際の縮尺ではありません。

30秒でわかる答え

彗星などの小天体が残した粒子の流れを地球ちきゅうが通ると、多くの流星が現れることがあります。同じ流星群の粒子はほぼ平行に飛び込みますが、地上からは遠近法で一つの放射ほうしゃ点から広がるように見えます。

流星群のもと
彗星・小天体の粒母天体が残した流れに地球が入る
放射点
見かけの方向粒子がそこから飛び出すわけではない
ZHR
理想条件での1時間の数放射点が真上・暗い空と仮定した換算値。実際に見える数とは違う

ILLUSTRATED JOURNEY

流星群が見えるまでの3つの場面

宇宙の粒が地球に出会い、空では遠近法の線として見えるまでをたどります。

太陽のまわりを細長い軌道で回る彗星が、軌道に沿って粒子を残し、粒子の流れが広がる様子の模式図。大きさや距離は実際の比率ではありません。
01 / DUST STREAM

彗星などが粒子を残す

彗星などの小天体は、通り道に沿って細かな粒を残します。こうして、流星のもとになる粒子の流れができます。ふたご座流星群のように、もとの天体(母天体)が小惑星に分類される例もあります。

すべての流星が同じ母天体に由来するわけではありません。

公転する地球が粒子の流れに入り、ほぼ平行に飛んでくる粒子が大気に飛び込んで光る(流星)様子の模式図。
02 / EARTH CROSSING

地球が粒子の流れを横切る

地球ちきゅうが粒子の流れに入ると、粒子が高速で大気に飛び込んで光ります。この光が流星です。

見える流星の数は、流れの中の粒子の多さや観測条件で変わります。

左は平行な線路が遠くで一点に集まって見える様子、右は流星の筋を逆にたどると放射点に集まる様子を並べた模式図。
03 / RADIANT

平行な流れが、放射点から広がって見える

同じ流星群の粒子は、ほぼ同じ向きに飛んできます。平行な線路が遠くで一点に集まって見えるのと同じ遠近法の効果で、流星は一点(放射ほうしゃ点)から広がるように見えます。

流星は放射点のまわりだけでなく、広い空に現れます。

TOUCH AND DISCOVER

見る方角を変えて、放射点を確かめる

放射点は一つでも、見上げる向きを変えると流星の筋の見え方が変わります。補助線で遠近法を確かめましょう。

METEOR RADIANT遠近法で一点に集まって見える
放射点の見かけと視野
合成した流星の経路。流星数や時刻は予報ではありません

空を見る向きを動かす

放射点の方向を確かめよう。

流星はどこに現れる?

放射点は、粒子が「そこから飛び出す場所」ではありません。ほぼ平行に飛び込む粒子の筋を逆にたどったときに集まる、見かけの点です。

LEARN AT YOUR LEVEL

宇宙のふしぎを、もう少し。

入門から少し専門的な話題まで。4つの段階で、知っておきたいポイントを短く紹介します。

入門

流れ星は、空を走る小さな光

小さな粒子が大気へ飛び込み、光って見えるものが流星です。

  • 同じ夜に流星がたくさん見える「流星群」は、宇宙うちゅうに粒子の集まりがあるために起こる。
  • 流星が現れるのは、放射ほうしゃ点のまわりだけでなく空の広い範囲。
基礎

母天体・粒子の流れ・放射点

地球ちきゅうが粒子の流れと出会うと、流星群が活発になることがあります。

  • 多くは彗星から生まれるが、ふたご座流星群のように小惑星フェートン(3200 Phaethon)が母天体の例もある。
  • 同じ流星群の粒子は大気に入る向きがそろっているため、一点から広がるように見える。
  • 流星群の名前は、放射ほうしゃ点がある方向の星座からつけられる。星座の星が粒を出しているわけではない。
発展

流星の数には「条件」がある

ZHRは、理想的な条件で観測かんそくしたと仮定して換算した数で、実際にその場で1時間に見える数ではありません。

  • 放射ほうしゃ点の高度が低いと観測かんそくできる流星が少なくなりやすい。
  • 月つき明かり・光害・雲・視野・観測かんそく者の熟練で見える数が変わる。
  • 流星群の予報は粒子の流れの分布に左右され、年ごとの増減には不確かさがある。
専門

流星の幾何とZHRの解釈

大気に入る粒子の速度ベクトルが近ければ、天球に投影した経路を逆向きにたどると放射ほうしゃ点に収束します。

放射点 = 流星軌跡を逆延長した天球上の見かけの収束点

  • 真の進入方向・地球ちきゅうの公転こうてん速度・放射ほうしゃ点の位置は時間とともに変化する。
  • ZHRは、放射ほうしゃ点が天頂にあり、限界等級6.5等の空という理想化した条件へ補正して求める。
  • 概念図の線の長さ・本数は、実際の流星率や母天体の流量を示さない。

ここでは、ZHRの数値の推定、実際の流星予報、現地の放射点高度の計算は行いません。

1 QUESTION CHECK

図のあとに、1問だけ

流星群の流星が一つの点から広がって見えるのはなぜ?

答えを1つ選んでください。

COMMON QUESTIONS

よくある誤解

放射点をずっと見れば一番長い流星が見られる?
必ずしもそうではありません。放射点のすぐ近くでは流星の筋は短く見えやすく、広い空を見る方が楽しみやすいことがあります。
ZHRが100なら誰でも1時間に100個見られる?
いいえ。ZHRは理想条件に換算した指標です。実際の数は月明かり、放射点の高さ、光害などで一般に少なくなります。
すべての流れ星は流星群に属する?
いいえ。どの流星群にも属さない「散在流星」もあります。

科学的な前提と出典

流星の線と放射点は、平行な飛来方向による遠近法の効果を示す学習用の幾何モデルです。表示した流星の数・方向・長さ・位置は合成したもので、特定の流星群の実測や予報ではありません。放射点は固定した方向に置き、日ごとの移動や実際の場所・時刻、月明かりによる見えにくさは省略しています。ZHRは実際に目で見える数と同じではありません。背景の星空は実在の星の配置を使った装飾で、放射点の位置は特定の流星群には対応しません。

資料確認日:2026-10-16

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