ボイジャー1号 いま、光でも丸一日かかる場所へ——
「1光日」到達の瞬間に立ち会う
1977年に地球を旅立った探査機は、いまも秒速約17kmで太陽圏の外の恒星間空間を進んでいます。そして2026年11月18日(水)19時16分07秒(日本時間)、人類の作った物体として史上初めて、地球から「1光日」(約259億km)に到達します。このページは、その「現在地」を毎秒更新で見届ける場所です。
数字で発見する、ボイジャー1号のすごさ
約49年間、何を発見し、いま何が動いているのか。NASAの公表記録を、ひと目でわかる数字にしました。
磁場とプラズマの波を観測。2026年4月17日時点のNASA発表。
NASA出典 ↗木星との遭遇期間にボイジャー1号が撮影した写真の枚数。
NASA出典 ↗地球へ送る科学データの通常の速度。約20バイト/秒(仕様値)。
NASA出典 ↗原子力電池の発電量は年に約4ワット低下。観測機器の停止につながっています。
NASA出典 ↗木星と土星の探査を想定して5年の寿命で設計。2026年9月で打ち上げ49周年。
NASA出典 ↗115枚の画像と、55言語によるあいさつ。音や音楽も宇宙へ運んでいます。
NASA出典 ↗1979年3月5日、雲のいちばん上から27万7,400kmのところまで接近。
NASA出典 ↗1980年11月12日、土星の雲のいちばん上から約6万4,200kmまで接近。
NASA出典 ↗データ区分:観測装置は「2026年4月17日時点の運用状況」、通信速度は「公表仕様」、写真・接近距離・収録物は「過去の記録」、電力は「年間変化の目安」。確認日:2026年10月10日。
どこまで遠くへ行った? 太陽からの距離の記録
太陽と地球の平均距離を「1 AU(天文単位)」として、ボイジャー1号が通過した節目を同じ縮尺で比べます。
- 1998年|人類最遠の人工物に69.4 AUパイオニア10号より遠くへ(1998年2月17日)
- 2004年|太陽風の終端衝撃波を越える約94 AU太陽風が急に減速する境界を通過
- 2006年|太陽から100 AUに到達100 AU約150億km。地球・太陽間の100倍の距離
- 2012年|恒星間空間に到達約122 AUヘリオポーズを通過(2012年8月25日)
約173.1 AUに相当。ただし、上の4本は「太陽からの距離」、これは「地球からの距離」です。基準が異なるため、同じ棒グラフには入れていません。
※ 1 AU=149,597,870.7km。バーの長さは2012年の約122 AUを100%とした比例表示です。1998年の69.4 AU:NASA、2004年・2012年:NASA、2006年:JPL、2026年1光日:NASA。
絵でたどる、49年の旅
木星と土星をめぐったあと、惑星たちの「道路」を外れて斜め上へ。文章を読まなくても、絵を追うだけで旅がわかります。
地球を、出発した日
タイタンIIIEロケットで打ち上げられたボイジャー1号は、外側の惑星を効率よくめぐることができる珍しい配置を生かし、旅立ちました。機体には、地球の音・音楽・挨拶を収めたゴールデンレコード——いつか誰かに拾われるかもしれない、人類からの手紙が積まれています。
双子のボイジャー2号は、実は16日「先」に出発。1号が後から追い抜きました。巨人の重力で、加速する
最初の目的地・木星では、衛星イオで地球以外で初めての活火山を発見。世界を驚かせました。そして木星の巨大な重力を「スリングショット」のように使って加速し、燃料を使わずに次の目的地へ跳ばされていきます。
木星の重力を利用し、少ない燃料で速さと進行方向を変えました。惑星の旅を捨て、上へ曲がる
土星では、厚い大気を持つ衛星タイタンの観測が最優先されました。その代償として、天王星・海王星へ続く「惑星の道路」を外れ、軌道は黄道面から斜め上へ。ここから先は、二度とどの惑星にも出会わない、恒星間への片道行です。
天王星・海王星へは、後続のボイジャー2号が向かいました(絵の旅路マップ参照)。ふりかえって、地球を撮った
天文学者カール・セーガンの発案で、ボイジャーは最後にカメラを地球へ向けました。写ったのは、太陽光の帯に浮かぶ0.12ピクセルの青い点。「ペイル・ブルー・ドット」と名付けられたこの写真は、人類が自らを見つめ直す一枚になりました。撮影した太陽系の組写真は全部で約60コマです。
「あの点が、私たちの家。あらゆる人類の歴史が、あの点の上にあった」— カール・セーガン太陽の「しゃぼん玉」を出る
太陽が吹き出す粒子の風は、太陽系全体を包む巨大な泡(太陽圏)を作っています。ボイジャー1号はその境界ヘリオポーズを越え、人類の作った物体として初めて恒星間空間——星と星のあいだの海へ出ました。
境界の通過は、周囲のプラズマ密度が約40倍に跳ね上がったことで確認されました。人類初、「1光日」のかなたへ
秒速約30万kmの光でさえ、届くのにまる一日かかる距離。NASAはこの歴史的な通過を秒単位で発表しました。日本では水曜の夜、夕食どき。このページの上の推計カウンターが24:00:00に達する瞬間に、リアルタイムで立ち会えます。
探査機側では何も起きない、静かな通過点。だからこそ、見届ける側の記念日です。沈黙のあとも、旅は終わらない
次の節目は2027年2月頃の「太陽から1光日」(当サイト試算)。将来、発電量の低下で観測や通信を続けられなくなる可能性があります。それでも慣性は止まりません。約4万年後、恒星グリーゼ445から約1.7光年のところを通過——ゴールデンレコードを抱いたまま、旅は事実上、永遠に続きます。
地球からの距離は地球の公転に影響されるため、単調に増え続けるわけではありません。詳しくは下のQ&Aへ。「1光日」とは、どれほど遠いのか
光は1秒間に地球を7周半できる。月まで1.3秒、太陽まで8分19秒、海王星まで約4時間。その光でさえ丸一日かかって、ようやく届く距離——それが1光日、約259億kmです。
1光日は約1光年の365分の1。ボイジャー1号が地球から約0.0027光年先に達するまで、約49年かかります。この数字は、恒星間の距離の途方もなさを逆に照らし出します。最も近い恒星系ケンタウルス座アルファ星(約4.25光年)まで、ボイジャーの速度では7万年以上。それでも人類は、光が一日かかる場所まで「モノを届けた」のです。
NASAは1光日到達の予想時刻を2026年11月18日2時16分07秒(米国太平洋標準時)と公表しています。日本時間では同日19時16分07秒です。これは将来の予想時刻であり、秒単位の表示が到達瞬間の観測精度を保証するわけではありません。
地球は秒速約30kmで公転しているため、地球からボイジャーまでの距離は、季節によって増える速さが変わったり、一時的に短くなったりします。「1光日」通過後も、地球の位置により表示が変動することがあります。「太陽から1光日」の到達は2027年2月頃。節目はまだ続きます。
ボイジャーの疑問に答える
「何光年?」「まだ動いてるの?」——検索される疑問を、分かっていること・いないことを分けて答えます。
ボイジャー1号までの距離は何光年?
2026年10月時点で約0.0027光年です。1光日はおよそ1光年の365分の1。最も近い恒星系(ケンタウルス座アルファ星、約4.25光年)までは、ボイジャーの速度で7万年以上かかる計算です。
今も動いていて、通信できるの?
はい。打ち上げから49年を経た今も一部の観測機器が稼働し、深宇宙ネットワーク経由でデータを送り続けています。電波は片道約24時間かかるため、往復の通信には約2日を要します。発電量の減少によって、今後も観測装置の停止が必要になる可能性があります。
「1光日到達」の瞬間、何かが起こる?
探査機側で特別な現象が起きるわけではありません。地球との距離が光の24時間分になる、記念すべき節目です。NASA公表の予想到達時刻は日本時間2026年11月18日(水)19時16分07秒です。
距離の数字はどうやって計算している?
NASA公表の1光日到達予想を基準に、太陽から遠ざかる速度と地球の公転を簡略化した独自モデルでブラウザ上で毎秒推計しています。NASAの実測距離を毎秒受信しているわけではありません。詳しくは下の「データと計算方法」をご覧ください。
カウンターが「減る」ことがあるって本当?
あります。地球は太陽の周りを秒速約30kmで回っているため、地球と探査機の相対的な位置によって、地球からの距離が一時的に短くなる時期があります。表示されるのはその変化を近似した推計値です。
ボイジャー2号はいつ1光日に到達する?
ボイジャー2号は別の経路で木星・土星・天王星・海王星を探査しました。NASAによると、地球から1光日に達するのは2035年11月頃と見込まれています。
データと計算方法
距離・時間の種類:上の毎秒変わる数字はNASAのライブ測定値ではなく、当サイトの独自推計値です。NASAが公表した「地球から1光日になる予想時刻」(2026年11月18日2:16:07、米国太平洋標準時=日本時間19:16:07)を基準として、ボイジャー1号が太陽から遠ざかる速さ約16.96km/秒と、地球の公転位置を単純化したモデルでブラウザ上で毎秒再計算しています。外部APIを毎秒呼び出す仕組みではありません。実際の地球と探査機の位置関係を厳密に計算するJPL Horizonsの軌道値とは誤差が生じ得ます。「誤差±0.01%未満」などの精度保証はしていません。画面に表示する末尾の数字も観測精度を意味しません。正確な天体位置の確認にはJPL Horizonsをご利用ください。
1光日の長さ:定義された真空中の光速299,792.458km/秒×86,400秒=25,902,068,371.2km(約259億km)。NASAの解説記事には25,902,068,356kmと記載されており、計算値とは約15kmの差があります。ここでは定義値からの計算値を使用しています。データの分類:歴史記録・観測装置の運用状況・通信仕様はNASA/JPL公表値、現在距離・光の所要時間・太陽から1光日の推定時期は当サイト計算です。図はすべて模式図で、縮尺は正確ではありません。本ページはNASA・JPLとは無関係の非公式コンテンツです。科学的記述の確認日:
