ゼロ・トゥー・インフィニティ(Zero 2 Infinity) — 成層圏気球「Bloon」の開発・飛行計画
スペインのZero 2 Infinityが開発を進める「Bloon」は、ヘリウム気球と与圧キャビンで成層圏へ上昇する有人遊覧計画です。2026年10月14日時点で、商業運航の開始日・正式な搭乗料金は確認できていません。公表された計画値と試験実績を分けて紹介します。
商用フライトの開始日は確定していません。また、2025年の韓国会見で紹介された1億6,000万ウォンは正式販売価格ではなく参考見積もりです。料金単位は複数の韓国報道で「乗客1人あたり」とされていますが、別の英語記事には「1フライト」という記載もあり、報道間に差異があります。
今回確認した公開資料では、2025年7月に報じられた実績を更新する新たな商用Bloon有人高高度試験の確証は得られていません。実施していないと断定するものではありません。 情報確認・更新:| 公式Bloon / 公式トップ / 聯合ニュース(2025/07/07) / 毎日経済(2025/07/07)
画像

画像:当サイト作成のコンセプトCG(実機の飛行写真ではありません)/参考:Zero 2 Infinity 公式サイト(一次)
概要
Bloonは、ヘリウム気球に吊るした与圧キャビンで成層圏へ上がり、地球の丸みや上空の暗い空を眺める有人遊覧構想です。公式サイトでは最大高度36kmを掲げていますが、2025年7月の韓国会見報道では28〜32kmを目標としています。
「宇宙」ではなく「成層圏」への飛行です。 一般的に宇宙との境界として扱われる高度80〜100kmには達しません。出典:JAXA:空と宇宙の境目
【公開情報の確認状況:2026年10月14日】 韓国法人の発足は2025年7月に報じられています。高高度の有人観光の商業化・安全認証・料金・申込条件について、今回調査した公開資料から新たな確定事項は確認できませんでした。未確認と実施されていないことは同義ではありません。 出典:公式Bloon / 聯合ニュース
仕様・基本情報
| 目標高度 | 公式Bloonページ:最大36km(構想)。2025年7月の韓国会見報道では28〜32km。いずれも商業有人便で達成した高度を意味しません。出典:公式 / 中央日報英語版 |
|---|---|
| 飛行時間 | 公式サイト内で記述が一致しません。 Bloon専用ページの文章では約4時間、同ページの内訳は上昇1.5時間+滞空2時間+降下1時間=4.5時間。一方、公式トップページは上昇2時間+巡航2時間+降下1時間=5時間。「約4〜5時間の計画値」として扱います。出典:公式Bloon / 公式トップ |
| 定員(計画) | 乗客4名+操縦士等2名=6名。出典:公式Bloon |
| 飛行・帰還方式 | ヘリウム気球で上昇し、降下時にはキャビンを気球から切り離してパラフォイル(誘導翼)で帰還する設計を掲載。出典:公式Bloon |
| 発着拠点 | 過去の試験はスペインの空港・空軍基地で実施と説明。商用発着拠点は検討段階。着陸地は風況から予測し、発射地点から300km以内とする構想です。出典:公式Q&A |
| 有人試験の実績 | 最高約9.7km(2025年7月の会見報道で確認できる到達高度)。商用便の計画高度とは分けて記載します。出典:聯合ニュース / 毎日経済 |
| 無人試験の実績 | 最高32km(会見報道)。公式Elevateページも、Microbloonで約500kgのペイロードを高度32kmへ運んだ試験を紹介しています。有人搭乗実績ではありません。出典:公式Elevate / 聯合ニュース |
| 今後の試験計画 | 2025年7月の会見では、さらに約12回の有人試験を計画すると説明。完了したことを示す公表資料は今回確認できていません。出典:中央日報英語版 |
※ 数字には開発中の計画値と過去の試験値が混在します。安全性・搭乗条件・商業運航の実施を保証するものではありません。
体験内容(計画・未公表事項)
料金・提供条件が未公表
- 飲食、ラウンジ、撮影サービスの標準料金への包含範囲。
- 追加オプションの価格、渡航費・宿泊費・保険の取扱い。
- 年齢・健康条件、申込金、キャンセル・返金規定。
※ 未公表の項目を「含まれないサービス」と断定していません。
価格・開始時期(公表状況)
料金は未確定:2025年会見の参考見積もり
公式Bloonページに確定した搭乗料金表は掲載されていません。2025年7月の韓国法人発足会見を報じた聯合ニュースと毎日経済は、商用化した場合の参考額を乗客1人あたり約1億6,000万ウォンとしています。2026年10月14日の参考レート(1ウォン=0.11823円)なら約1,892万円です。
Korea JoongAng Dailyは同額について英語で「1フライト」と記載し、韓国実施なら約半額の8,000万ウォン(同レートで約946万円)になり得ると紹介しています。報道間で料金単位に食い違いがあり、半額構想も確約ではありません。
※ 2025年7月の発言と、2026年10月14日の為替換算を組み合わせた参考値です。現在の販売価格、予約受付額、見積書ではありません。決済手数料・税・保険なども未確認です。 出典:聯合ニュース / 毎日経済 / 中央日報英語版
商業搭乗の開始時期
商業運航開始の確定日・一般向け販売開始日は未公表です。2025年7月の会見では、創業者が「資金調達が順調なら約2年以内に高高度有人飛行を実現できる可能性」に言及しました。2027年夏頃に相当する見通しですが、正式な商業運航日程ではありません。
2026年10月14日時点で、同会見後の追加有人試験の完了や、商用便の予約約款・運航開始日を確認できる新たな資料は今回の調査では得られていません。契約できる状態であるとは判断できません。
数字の読み方:計画値と実績
- 36km:公式サイトの商用Bloonの目標高度。
- 28〜32km:2025年の韓国会見で紹介された目標高度。
- 32km:無人試験の到達実績。
- 9.7km:2025年7月の会見で言及された有人試験の到達実績。
- 約4〜5時間:公式内で差のある飛行時間の計画値。
FAQ
Bloonはいつから一般客が乗れますか?
2026年10月14日時点で、確定した商業運航開始日や一般客向けの発売条件は確認できていません。2025年の「資金次第で約2年以内」という発言は見通しであり、予約便の日付を約束したものではありません。出典:聯合ニュース
高度36kmまで有人飛行に成功していますか?
微小重力(無重力)を体験できますか?
Zero 2 Infinityは、降下の速度を制御すれば約1分の微小重力状態を作れると公式Q&Aで説明しています。ただし、これは会社の技術構想の説明であり、商用Bloonの利用者向け体験として実証済みと確認できる資料はありません。出典:公式Q&A
気球が破損した場合の対策は?
公式Q&Aは、ヘリウム漏出時の緩降下や、気球が裂けた場合の事前展開パラシュートについて説明しています。メーカーが公表する設計上の対策であり、商用運航での安全性が第三者により実証されたことを示すものではありません。出典:公式Q&A
パラフォイル(降下翼)が機能しなかったら?
会社は、降下系に予備パラシュートを含む三重の冗長性を設ける設計だと説明しています。実際の認証・試験項目の公開状況は別途確認が必要です。出典:公式Q&A
キャビンが減圧した場合は?
公式Q&Aでは、圧力設計の余裕および緊急時のバックアップシステムを紹介しています。安全性能の達成状況を独立した認証結果として確認したものではありません。出典:公式Q&A
着水しても大丈夫ですか?
会社は、着水を避ける運航計画と、カプセルに浮力を持たせる設計を説明しています。これはリスクゼロの保証ではありません。出典:公式Q&A
悪天候でも飛行しますか?
会社は、定めた安全条件に合致する天候のときのみ飛行し、条件を満たさなければ延期すると説明しています。延期時の返金・振替条件は公開された契約書で別途確認する必要があります。出典:公式Q&A
機内で飲食や撮影はできますか?
公式はメニューのカスタマイズ可能性に言及していますが、飲食・撮影機材・持込条件や料金に含まれる範囲は今回確認できていません。確定したサービス内容として紹介しない方針です。出典:公式Q&A
予約・規約
申込・問い合わせ状況
公式Bloonページには問い合わせ用の「Book a flight now / Schedule a call」導線があります。ただし、公開されている正式価格、搭乗日、支払期限、運航許可、契約約款がそろっていることは確認できていません。この表示だけで予約可能な商業便が存在すると断定できません。出典:公式Bloon
キャンセル・返金・保険
一般搭乗者向けに適用される公開契約条件は今回確認できていません。前払金の有無、返金対象、運航不能時の対応、保険の範囲、適用法域について、支払う前に必ず発行元の書面を確認してください。
飛行許可・安全認証
公式ページには複数の安全対策の設計説明がありますが、商業旅客便に必要となる許可や第三者認証の取得状況は今回確認できていません。設計説明と、旅客を乗せた商業運航の認可は別事項です。
天候による延期
会社は天候条件が安全基準に合わなければ延期する方針を示しています。変更・振替・返金の具体的な契約条件は未確認です。出典:公式Q&A
次の一歩
※ 公式へのリンクは計画・企業情報の確認用です。商業フライトの予約成立や、掲載料金での購入を保証するものではありません。
※ 本ページの内容は一次情報を優先して構成していますが、正確性・最新性は保証できません。最終判断は必ず公式情報・該当企業にてご確認ください。 詳細は 利用規約 をご覧ください。
ポータルへ
出典・クレジット
- Zero 2 Infinity:Bloon(公式) — 36km構想、定員、飛行内訳、安全設計Q&A(確認日:2026/10/14)
- Zero 2 Infinity:トップページ(公式) — 2時間上昇+2時間巡航+1時間降下という別の内訳(確認日:2026/10/14)
- Zero 2 Infinity:Elevate(公式) — Microbloonの無人試験32kmの事例(確認日:2026/10/14)
- 聯合ニュース(2025/07/07) — 韓国法人発足、1人あたり1億6,000万ウォン見積もり、有人9.7km/無人32km、資金調達前提の見通し
- 毎日経済(2025/07/07) — 1人あたりの料金見積もり、試験実績と運航見通し
- Korea JoongAng Daily(2025/07/07) — 目標高度28〜32km、最大5時間、追加有人試験構想、韓国現地実施時の半額試算(料金単位の表記差あり)
- JAXA:空と宇宙の境目 — 一般的な高度100km基準と米国空軍の80km基準
※ 一次情報(企業の設計説明)は開発・認証・商用運航の完了証明ではありません。2025年の会見報道は当時の構想や見積もりを示すもので、現在の販売条件を示しません。
更新履歴
2026/10/14:料金単位・試験実績・公式間の時間表記を再監査
- 韓国会見の1億6,000万ウォンは「乗客1人あたり」とする聯合ニュース・毎日経済の報道を優先し、中央日報英語版の「1フライト」表記との相違も明示。
- 2026/10/14の参考レート(1ウォン=0.11823円)で円換算を更新。見積もりと正式価格を明確に区別。
- 公式Bloon本文の約4時間、内訳4.5時間、公式トップの5時間を区別。
- 有人試験9.7km・無人試験32km・目標高度36kmを分離。安全機能は企業の設計説明として表示。
- 一般搭乗者向け商用開始日・販売条件は未確認と整理。モバイル操作領域、ボタンコントラスト、画像拡大のキーボード操作を改善。
2026/07/12:進捗確認と韓国会見の参考価格を掲載
当時の公式Bloon/Elevateページと2025年7月の韓国会見報道に基づき、試験実績、開始時期の未確定性、料金の参考換算を整理(今回、その料金単位・円換算・時間表記を修正)。
2026/02/18:計画高度と公式Q&Aを整理
公式36km/会見報道28〜32kmを区別し、安全性に関する公式Q&Aの内容を反映。
2025/10/05:公式価格未公表・開始時期未公表を明記
参考価格を報道に基づく試算として整理し、開始時期を確定情報と誤認させないよう修正。
2025/09/30:公式一次情報に基づくページ整備
高度・行程・定員・安全説明・予約導線・出典を整理。
