2026年10月14日更新|公式発表にもとづく

地球を回る宇宙旅行は、まだ予約できません。

オービタル宇宙旅行とは、宇宙船で地球のまわりを回りながら、何日も宇宙で過ごす旅のことです。各社に問い合わせることはできますが、航空券のように日付と座席を選んで予約する仕組みは、まだありません。

「問い合わせ窓口があること」や「NASAが民間ミッションの日程を公表していること」と、「一般旅行者が座席を予約できること」は別です。価格、搭乗時期、訓練、健康審査、契約条件は案件ごとに異なります。

最終更新 2026-10-14 根拠 各社・NASAの一次情報を優先 現在 一般向け座席販売なし
行き先は大きく3通り宇宙船だけで地球を回るか、ISSに滞在するか、これからできる民間の宇宙ステーションに行くか。行き先によって、問い合わせ先も承認の手続きも変わります。イメージ図(縮尺なし)。実際の高さは下の目盛りへ

はじめての人へ|オービタル宇宙旅行の基本

どこまで行く?高度 約400km前後

国際宇宙ステーション(ISS)が回っている高さで、旅客機が飛ぶ高さの約40倍。宇宙船だけで飛ぶ場合は、もっと高く上がることもあります。

どれくらい速い?約90分で地球を1周

秒速約7.7km(時速約2万8,000km)。1日に地球を15周以上するので、日の出と日の入りを何度も見られます。

どれくらい宇宙にいる?数日〜2週間ほど

宇宙船だけで地球を回る飛行は数日。ISSや民間の宇宙ステーションに滞在する場合は、2週間ほどが目安です。

「サブオービタル」とのちがい数分ではなく、何日も

サブオービタルは、宇宙の入口あたりまで上がって数分間の無重力を味わい、そのまま戻る飛行です。オービタルは地球を回り続け、何日も宇宙で過ごします。

どれくらい高い?|高さだけ縮尺どおり地球の半径は約6,400km。ISSが回る高さ約400kmは、その約16分の1です。
ISS・オービタル 約400km サブオービタル 宇宙の入口 100km 高高度気球 約30km/旅客機 約10km 約400km東京〜大阪の
直線距離くらい

ISSは秒速約7.7kmで横へ進み、落ち続けながら地球の丸みに沿って回っています。サブオービタルは宇宙の入口まで上がって数分で戻る飛行で、地球を回ることはできません。

NASAの民間ミッションの日程は「一般向けの販売枠」ではありません

NASAが選んだISS行きの民間ミッションは、第5回がアクシオム・スペース(Axiom Space)の「Ax-5」で2027年1月以降、第6回がヴァスト(Vast)の「Vast-PAM-1」で2027年夏以降、第7回がボイジャー・テクノロジーズ(Voyager Technologies)の「VOYG-1」で2028年以降の予定です。どれも一般向けに空席があることを示すものではなく、ISSの発着スケジュール、クルーの審査、各国の承認によって変わります。

公式発表やニュースで見かける用語

PAM
「民間宇宙飛行士ミッション」の英語の略。NASAが選んだ米国企業が組み立てる、ISSへの短期の有人飛行です。このページでは「ISS行きの民間ミッション」と書いています。
NET
No Earlier Than の略。「この時期より前には打ち上げない」という最短の目標で、確定日ではありません。このページでは「〜以降」と書いています。
MCOP
「多国間クルー運用パネル」の英語の略。ISSを運用する5機関(NASA・欧州宇宙機関・JAXA・カナダ宇宙庁・ロスコスモス)が、ISSに乗る人を合意で承認する場です。
低軌道(LEO)
高度2,000km以下の地球周回軌道。ISSは高度約400kmを回っています。
CLDC
NASAがISSの後継として、民間の宇宙ステーションのサービスを買うための契約です。このページでは「ISS後継の調達」と書いています。
GAO
米政府監査院の英語の略。米議会のために、政府機関の事業を調べて報告する組織です。

流れ

問い合わせから搭乗までの流れ

富裕層向けとはいえ、旅行会社で予約する旅行とは仕組みが違います。まず「宇宙で何をしたいか」を決め、契約・訓練・承認を順番にクリアしていきます。

オービタル宇宙旅行で目的決定から条件調整、契約、訓練・審査、最終承認・搭乗までの5段階
オービタル宇宙旅行は、航空券のようにすぐ購入する旅行ではありません。目的設定、条件調整、契約、訓練・審査、最終承認を経て搭乗へ進みます。

目的を決める

観光、研究、撮影、企業PR、国の宇宙計画など、何のために行くのかを整理します。

条件をすり合わせる

ISSに行くかどうか、滞在日数、予算、希望時期、健康状態を事業者に伝えます。

契約を確認する

価格、支払時期、延期・返金・解約、保険、審査に通らなかった場合の扱いを確認します。

訓練と審査

医学検査、安全訓練、宇宙船やISSの操作訓練を受け、宇宙での活動計画も審査されます。

最終承認

クルー構成、活動内容、打上げ枠が決まり、宇宙機関や各国の承認を得て、ようやく搭乗が確定します。

窓口

民間有人宇宙飛行の公式窓口

各社が公開している公式の問い合わせ先です。フォーム送信やメールでの問い合わせだけでは、予約、座席の確保、搭乗時期の保証にはなりません。

ISS行きミッション|Axiom Space

アクシオム・スペース

公式の問い合わせ先NASA選定
対象

政府・研究機関・企業・研究者・個人向けの有人宇宙飛行

次のミッション

Ax-5:2027年1月以降/ISS滞在は最大14日

クルー

10月1日時点で未発表。NASAと国際パートナーの承認が必要

Ax-5の日程は、一般向け座席の発売日ではありません。目的・活動・訓練・健康条件・契約・クルーの承認は、案件ごとに個別に調整されます。

宇宙船の運航・将来の有人飛行|SpaceX

スペースX

参加希望を受付条件は個別
問い合わせ

公式の有人宇宙飛行ページから参加希望を送る

行き先

地球周回・宇宙ステーション・月などを紹介

注意点

紹介されている行き先が、今すぐ買える便や空席を意味するわけではない

参加希望の受付ページ(英語の表記は「Join a mission」)は、航空券のような購入画面ではありません。機体、行き先、価格、時期、宇宙での活動内容は、問い合わせた後に個別に確認します。受付の対象には、開発中の大型宇宙船スターシップ(Starship)による将来の有人飛行も含まれます。

民間の宇宙ステーション|Vast

ヴァスト|ヘイヴン1

メールで問い合わせISS便とは別
対象

ヘイヴン1(Haven-1)での約2週間のミッション。民間宇宙飛行士、各国政府、研究目的など

開発状況

2027年に打上げ予定。9月23日時点で、打上げ用の実機は本社で最終組立中

最初の有人便

打上げ後の安全確認とスペースXの判断を経て実施。フランスのアルノー・プロスト氏が飛行試験技術者として搭乗予定

ヘイヴン1へのミッションと、ISSに行く「Vast-PAM-1」(NASAの第6回民間ミッション)は別物です。問い合わせ先は、公式の問い合わせページ(英語の表記は「Create your mission」)と fly@vastspace.com です。有人飛行の開始時期は安全確認の結果などで決まり、ヴァストのCEOは2026年1月、最短では打上げの約2週間後、遅ければヘイヴン1の3年間の運用期間中になる可能性があると説明しています。

ISSの運営・一次情報

NASA

一次情報販売窓口ではない
確認できること

民間ミッションの制度、事業者の選定、打上げ目標、ISS側の制約、ISS後の移行計画

民間ミッション

Ax-5(第5回)/Vast-PAM-1(第6回)/VOYG-1(第7回)

役割

制度と日程を確認する場所。旅行の申込先ではない

NASAの発表は、選ばれたミッションの目標時期とISS側の条件を示すものです。一般向けの空席や販売価格は示していません。

ISS後の移行

ISS後継・商業宇宙ステーション

公募中2027年に判断
NASAの目標

ISS中心の体制から、民間が所有・運用する宇宙ステーションのサービスをNASAが買う体制へ移る

2026年の調達

7月に募集要項の案を公開。予定の9月から遅れて、10月9日に正式な公募が始まりました。提案の締切は12月8日、契約は2027年春の予定です

ISSの退役

現在の計画は2030年。ただし米政府監査院は、NASAが2027年に退役か延長かを判断する必要があると指摘

「ISSは2030年に必ず終わる」とは、まだ言い切れません。NASAは商業ステーションへの移行を進めていますが、その準備が間に合わなければ、ISSの運用延長などの代替策も検討されます。

日本の拠点|Axiom Space Japan

アクシオム・スペース日本法人

2026年7月に業務開始個人向けの販売窓口ではない
位置づけ

アクシオム・スペースが100%出資する日本法人。日本・アジア太平洋での事業拠点

代表

元JAXA宇宙飛行士の若田光一氏(アジア太平洋担当の最高技術責任者)

主な役割

日本の政府機関・研究機関・企業との連携。個人向けの座席販売窓口とは発表されていない

日本の読者にとって身近な拠点ですが、「日本語で個人が宇宙旅行を予約できる窓口」ではありません。個人の有人飛行の相談は、アクシオム・スペース本体の有人飛行ページから行います。

見通し

2027年以降のISS行き民間ミッション

NASAが発表する日程の「〜以降」は、「この時期より前には打ち上げない」という最短の目標で、出発日が決まったわけではありません。クルー、活動内容、ISSの発着スケジュール、各国の承認しだいで変わります。

「〜以降」は、右へずれうる最短の目標●は公表されている最も早い時期です。右へのびる帯は「それより後ろへずれることがある」という意味を表したイメージで、長さに根拠はありません。
Ax-5NASA第5回・アクシオム
2027年1月以降
Vast-PAM-1NASA第6回・ヴァスト
2027年夏以降
VOYG-1NASA第7回・ボイジャー
2028年以降
ヘイヴン1の打上げヴァストの民間ステーション
2027年の予定
ISS後継の調達NASAの公募
10/9 公募開始 → 12/8 締切 → 2027年春 契約
退役か延長かの判断米政府監査院の指摘
2027年中

公表された最も早い時期予定の幅済み

Ax-5|アクシオム・スペース

2027年1月以降

NASAとアクシオム・スペースが、第5回の民間ミッションの発注契約を結びました。ISS滞在は最大14日です。10月1日時点でクルーは発表されておらず、最終合意とNASA・国際パートナーの承認を待つ段階です。

最大14日クルー未発表一般向けの販売ではない

Vast-PAM-1|ヴァスト(NASA第6回)

2027年夏以降

NASAがヴァストを第6回の民間ミッションの事業者に選びました。ヴァストはこのミッションを「Vast-PAM-1」と呼んでいます。ISSを運用する5機関の承認を条件に、船長のトマ・ペスケ氏(フランス)、パイロットのアレシュ・スヴォボダ氏(チェコ)、ミッションスペシャリストのアドリアノス・ゴレミス氏(ギリシャ)の3人が発表されています。4人目は10月1日時点で未発表です。

最大14日3人発表・4人目は未定5機関の承認が条件

VOYG-1|ボイジャー・テクノロジーズ(NASA第7回)

2028年以降

NASAがボイジャー・テクノロジーズを第7回の民間ミッションの事業者に選びました。ISS滞在は最大14日です。ボイジャーが4人のクルー案をNASAと国際パートナーに出し、審査と承認を経てから訓練に入ります。

最大14日クルー審査はこれから日程は変わる可能性あり

ISSから商業ステーションへの移行判断

2027年

米政府監査院は2026年6月の報告で、商業ステーションがISSの退役(2030年予定)に間に合うかをNASAが2027年に見きわめ、予定どおり退役させるか、ISSの延長などの代替策をとるかを決める必要があると指摘しました。2030年退役は今の計画であって、動かない日程ではありません。

米政府監査院の報告(2026年6月)空白期間のリスクISS延長の可能性

種類

オービタル宇宙旅行の3つのかたち

一般旅行として整理すると、宇宙船だけで地球を周回する飛行、ISSに滞在する飛行、民間宇宙ステーションに滞在する飛行の3つが主要な形です。国・政府間の有人飛行は、一般向け旅行商品とは別の参考区分として分けて掲載します。

地球周回のみ、ISS滞在、民間宇宙ステーション滞在のオービタル宇宙旅行3種類
オービタル宇宙旅行の3つの主要なかたち。宇宙船だけで地球を周回する飛行、ISS滞在、民間宇宙ステーション滞在では、宇宙での過ごし方や参加条件が異なります。

ISS滞在型

NASAの民間ミッションの制度を使い、承認された活動を行う短期ミッションです。観光だけでなく、研究、国の宇宙計画、企業PRなどを組み合わせるのが一般的です。

  1. 地球
  2. 低軌道
  3. ISSにドッキング
  4. 承認された活動・滞在
  5. 帰還

周回のみ型(ISSに寄らない)

ISSにドッキングせず、宇宙船の中で地球を周回して帰ってくるかたちです。これまでの例に、インスピレーション4(2021年)、ポラリス・ドーン(2024年)、有人では初めて両極の上空を通る軌道を飛んだフラム2(2025年)があります。次の機会の時期や条件は、案件ごとに確認が必要です。

  1. 地球
  2. 低軌道を周回
  3. 宇宙船内でのミッション
  4. 帰還

商業ステーション滞在型

ISSの後継も含む、民間の宇宙ステーションに滞在するかたちです。研究、製造、政府利用、企業活動、民間の有人飛行をまとめて担うインフラとして計画されています。ヴァストのヘイヴン1は2027年の打上げを予定し、2026年9月時点で最終組立中。民間宇宙飛行士向けに約2週間のミッションを案内しています。

  1. 地球
  2. 商業ステーション
  3. 研究・事業・滞在
  4. 帰還

参考:国・政府間の運用型(一般旅行ではない)

各国の政府や宇宙機関が運用する宇宙ステーション・有人飛行です。中国の宇宙ステーション「天宮」では、2026年4月からパキスタンの宇宙飛行士候補2人が訓練中で、将来うち1人が短期滞在する計画です。これは一般向けに販売される観光商品ではないため、上の3つとは分けて参考情報として掲載します。

  1. 国どうしの協定・国の計画
  2. 選抜・訓練
  3. 一般販売なし

比較

役割と販売状況を分けて確認する

「問い合わせ先」「NASAが選んだミッション」「日本の拠点」「国が運用するもの」を同じ一覧に並べると、どれも申し込めるように見えてしまいます。この表では、役割と販売状況を分けて示しています。

比較表を表示
役割名称状況時期・条件注意点
ミッションの提供アクシオム・スペース ↗問い合わせ可Ax-5は2027年1月以降/最大14日10月1日時点でクルー未発表。空席の販売ではなく個別調整
輸送・有人飛行スペースX ↗参加希望を受付地球周回・宇宙ステーション・月などを紹介便・価格・出発日を選んで買えるページではない
商業ステーションヴァスト(ヘイヴン1)↗問い合わせ可2027年打上げ予定/約2週間のミッション9月時点で最終組立中。ISS行きのVast-PAM-1とは別
ISS行き民間ミッションAx-5 ↗NASA選定2027年1月以降/最大14日クルー未発表。これから問い合わせる人向けの販売枠ではない
ISS行き民間ミッションVast-PAM-1(第6回)↗NASA選定2027年夏以降/最大14日ペスケ氏・スヴォボダ氏・ゴレミス氏の3人を発表。4人目は未定。ISSを運用する5機関の承認が条件
ISS行き民間ミッションVOYG-1(第7回)↗NASA選定2028年以降/最大14日4人のクルー案は、これからNASAと国際パートナーが審査
ISS後継の調達NASAの調達ページ ↗公募中正式な公募は2026年10月9日に開始/提案の締切は12月8日/契約は2027年春の予定2030年のISS退役を維持するかは2027年に判断
日本の拠点アクシオム・スペース日本法人 ↗個人向け窓口ではない2026年7月1日に業務開始発表上の目的は政府・研究機関・企業との連携。個人向けの搭乗販売は案内されていない
国・政府間の運用天宮 ↗一般募集なし2026年4月からパキスタン人候補2人が訓練中将来1人が短期滞在する予定。公式の飛行日は10月1日時点で未発表

契約

価格より先に、契約の中身を確認する

地球を周回する有人飛行は、「座席代」だけでは比べられません。NASAや事業者の承認、訓練、健康条件、延期の扱い、免責、保険、宇宙での活動内容まで含めて確認する必要があります。

費用の内訳

  • 決まった価格表はほぼない:アクシオムやヴァストなどは、航空券のような公開価格表を出していません。目的・役割・活動内容に応じて、案件ごとに見積もられます。
  • 座席以外の費用:訓練、医学検査、保険、渡航・滞在、実験や撮影の機材、税金などが、案件ごとに加わります。
  • 支払いの条件:契約時、訓練の開始時、打上げ枠の確定時、延期時など、節目ごとの支払い・返金・振替の条件を契約書で確認します。

参考価格は「値札」ではない

  • アクシオムの例:2025年、アクシオムのCEO(当時)は、ISS行きミッションの価格を約7,000万ドルの水準と説明しました。約1年の訓練を含む金額ですが、契約ごとに異なり、2026年時点の公開価格表ではありません。 出典 ↗
  • ソユーズの例:ロシアの宇宙機関ロスコスモスのトップは2026年6月、観光客のソユーズ飛行について約20億ルーブルと発言しました。ただし、一般の人が申し込める具体的な便があるという意味ではありません。 出典 ↗
  • 数字の読み方:ネットで見つかる過去の金額は「今買える値段」ではありません。いつの数字か、どんな契約か、何が含まれているかを確かめるための参考値として扱ってください。

ISS行き民間ミッション(PAM)のルール

  • 回数:NASAは、ISSの発着状況や設備の状態しだいで、民間ミッションを年に最大2回ほど受け入れる想定です。
  • 人数と期間:第5・6回の募集条件では、1回の飛行は最大4人、ISSにドッキングしている期間は最大14日でした。
  • できないこと:同じ募集条件では、民間宇宙飛行士による船外活動(宇宙遊泳)や、ISSのロボットアームの操作は認められていませんでした。自由に動き回れる観光ではありません。
  • 申し込みの入口:NASAのよくある質問によると、個人が民間宇宙飛行士としてISSに行くには、NASAと民間ミッションの契約・合意を結んだ米国の事業者を通す必要があります。

契約と安全で確認すること

  • 延期・中止:打上げ日、ISSの発着予定、機体、天候、各国の承認が変わったとき、振替・解約・返金をどう扱うか。
  • 審査に通らなかった場合:本人やほかのクルーが健康・審査の条件を満たせなかったときの費用負担、代わりの候補者、契約の終わらせ方。
  • 米国の法律による説明義務:米国連邦航空局は事業者に対し、搭乗者へ危険性を書面で説明し、署名で同意を得ること(インフォームド・コンセント)を義務づけています。説明には「米国政府はこの機体を、人を乗せて安全だと認証していない」という内容も含まれます。
  • 免責と保険:米国連邦航空局の制度では、搭乗者を含む関係者間で相互免責が求められます。また、事業者には第三者への損害や米国政府の財産への損害などに備える財務責任要件があります。これは、搭乗者本人のけがや死亡を補償する旅行保険・傷害保険・生命保険とは別の制度です。本人向けの補償があるか、必要な保険は何かを契約時に個別に確認してください。

よくある質問

オービタル宇宙旅行のよくある質問

「問い合わせ」と「予約」、「NASAの日程」と「自分が乗れる時期」、「参考価格」と「今の販売価格」を取り違えないためのポイントです。

2026年のうちに、民間ミッションでISSへ行けますか?
現時点では難しいと考えられます。NASAが発表している次のISS行き民間ミッションは、2027年1月以降のAx-5(アクシオム・スペース)です。その後に、Vast-PAM-1(ヴァスト、第6回)が2027年夏以降、VOYG-1(ボイジャー・テクノロジーズ、第7回)が2028年以降と続きます。いずれも一般向けに空席があるという意味ではありません。最新情報はNASAの民間ミッションのページで確認してください。
ISS行きの民間ミッションは、自由に観光できる旅行ですか?
いいえ。民間企業が組み立てる、ISSへの短期の有人ミッションです。NASAと国際パートナーの審査、訓練、健康条件、ISS側の制約の中で、承認された活動計画に沿って行動します。NASAが想定する受け入れは年に最大2回ほどです。第5・6回の募集条件では、最大4人・ISS滞在は最大14日で、民間宇宙飛行士の船外活動やロボットアームの操作は認められていませんでした。
アクシオム・スペースには、個人でも問い合わせできますか?
できます。アクシオム・スペースは、政府や研究機関、企業に加えて、個人にも有人飛行の機会を開くとしています。ただし、問い合わせた後に、目的・予算・健康条件・訓練・契約・承認を一つずつ調整していく必要があります。Ax-5は2027年1月以降の予定ですが、10月1日時点でクルーは未発表で、これから問い合わせる人向けの空席を示すものではありません。
アクシオム・スペースの日本法人で、個人の宇宙旅行を申し込めますか?
現時点では、そうした窓口とは発表されていません。アクシオム・スペース日本法人(Axiom Space Japan)は、2026年7月1日に業務を始めた、アクシオム・スペース100%出資の日本法人で、若田光一氏が率いています。発表されている役割は、日本・アジア太平洋の政府機関、研究機関、企業との連携です。
スペースXの参加希望の受付から、座席をすぐ買えますか?
買えません。スペースXの有人宇宙飛行ページは、地球周回・宇宙ステーション・月などの行き先を紹介し、参加希望の受付(英語の表記は「Join a mission」)を設けています。しかし、航空券のように便・価格・出発日を選んで、その場で支払うページではありません。
費用はいくらかかりますか?
ほとんどが個別の見積もりです。参考までに、2025年にはアクシオムのCEO(当時)が、ISS行きミッションの価格を約7,000万ドルの水準と説明しました。また、ロスコスモスのトップは2026年6月、ソユーズでの観光飛行を約20億ルーブルと述べています。どちらも今すぐ買える便の価格表ではありません。いつの数字か、どんな契約か、訓練などが含まれているかを必ず確認してください。
ヴァストのヘイヴン1には、個人でも問い合わせできますか?
できます。ヴァストは公式の問い合わせページ(英語の表記は「Create your mission」)で、民間宇宙飛行士向けの約2週間のミッションを紹介し、問い合わせ先として fly@vastspace.com を公開しています。ヘイヴン1は2027年の打上げを予定しており、2026年9月23日時点で最終組立中です。最初の有人飛行は、打上げ後の安全確認とスペースXの判断を経て実施されます。ヴァストのCEOは2026年1月、最短では打上げの約2週間後、遅ければヘイヴン1の3年間の運用期間中になる可能性があると説明しています。最初の有人便には、フランスのアルノー・プロスト氏が飛行試験技術者として乗る予定です。なお、ヘイヴン1への飛行と、ISSに行くVast-PAM-1は別のミッションです。
ISSは2030年に必ず退役するのですか?
2030年の退役は今の計画ですが、変わらない日付とは言えません。米政府監査院は2026年6月の報告で、NASAが2027年に商業ステーションの準備状況を見きわめ、予定どおりISSを退役させるか、運用延長などの代替策をとるかを決める必要があると指摘しました。また、ISSの後継サービスを調達する正式な公募は、予定の9月から遅れて2026年10月9日に始まりました。提案の締切は12月8日、契約は2027年春の予定です。
中国の宇宙ステーション「天宮」に、外国人も行けるようになったのですか?
一般向けの観光販売が始まったわけではありません。中国の有人宇宙飛行を担う当局は2026年4月、パキスタンの宇宙飛行士候補2人が中国で訓練を始めたと発表しました。5月の会見では、うち1人がペイロードスペシャリスト(実験の担当者)として短期飛行する計画が説明されています。海外の報道では年内の神舟24号が有力とされていますが、10月1日時点で公式の飛行日は発表されていません。
商業宇宙ステーションは、宇宙ホテルのようなものですか?
ホテルというより、研究、製造、政府利用、企業活動、有人飛行をまとめて担うインフラとして計画されています。ヴァストのヘイヴン1のように、民間宇宙飛行士向けのミッションをはっきり打ち出す事業者もありますが、一般の旅行者がその場で宿泊を予約できるものではありません。NASA自身も、将来は商業ステーションのサービスを買う顧客のひとつになる構想です。

最新ニュース

オービタル宇宙旅行の動向と解説

  1. 宇宙旅行.jpSPACE TOURISM INTELLIGENCEINDEPENDENT GUIDE / PERIODICALLY UPDATEDEssential guide to private spacefligh [……

  2. 最終更新日:2026年2月16日 本記事は、「オービタル宇宙旅行(地球周回軌道への有人飛行)」に関する内容を、NASAや各社の公式発表、公的機関の資料などの一次情報を中心に構成しています。制度・計画・価格表などは一次情報 [……

  3. 「宇宙旅行」――かつては選ばれた宇宙飛行士だけが実現できる夢でした。 しかし今、その夢は、いよいよ私たち民間人の手にも届こうとしています。しかも、月を周回し、宇宙ホテルに宿泊する時代が、もう目の前まで来ているのです。 そ [……

出典・参考資料と更新履歴

一次情報・公式資料

補足報道・参考資料

  • ISS後継の調達で、NASAが10月9日に正式な公募を始めたこと(提案の締切は12月8日、契約は2027年春の予定)を窓口カード・比較表・よくある質問に反映。挿絵を追加し、ヒーローの軌道の図を描き直し(雲と夜側の街の明かり、軌道が地球の手前と奥を通る表現)、地球の上空を縮尺どおりに示す「高さの目盛り」、「〜以降」の読み方を示す日程チャート、流れ・窓口・種類・契約のアイコン、ミッションの流れの図、フッターの地球を追加。モバイル下部ナビの記号をアイコンに置き換え。
  • 高高度気球・サブオービタルとのシリーズ統一のため、ヒーローの情報順を「見出し・説明・注意書き・ページ情報・CTA」に統一。「費用・時期・条件」の3項目は削除せず、ヒーロー直後の「いまの状況」へ移動。本文、事業者情報、比較表、FAQ、リンク、モバイル下部ナビの内容は変更していません。
  • Vast-PAM-1(NASAの第6回民間ミッション)の乗員情報を整理し、ペスケ氏・スヴォボダ氏・ゴレミス氏の発表と、4人目が未定であることを反映。ヘイヴン1の打上げ予定・最終組立の状況・有人飛行の開始条件、Ax-5のISS滞在期間とクルー未発表、ISS後継の調達の正式な公募が10月1日時点でも始まっていないことと2027年の判断点、アクシオム・スペース日本法人、天宮のパキスタン人候補の訓練、ISS行き民間ミッションのルール、参考価格を追加。NASAを「規制当局」としていた表記を修正。日本語の表現を全面的に見直し、主な用語の説明を追加。文字サイズ、コントラスト、見出しの構造、読み上げへの対応、モバイル下部ナビの初期表示も改善。ヒーローを、「オービタル」という言葉を知らない人にも結論(まだ予約できない)と基本(高さ・速さ・宇宙にいる期間・サブオービタルとのちがい)が伝わる構成に変更。企業名・機体名をカタカナ表記にそろえ(各社の最初の1回は英字を併記)、PAMなどの略語や英語の小見出し・ボタン名を日本語に変更。
  • ヴァストのヘイヴン1の公式問い合わせ先を追加。ヘイヴン1の2027年打上げ目標、約2週間のミッション、民間宇宙飛行士向けの案内を反映し、ISS行きのVast-PAM-1とは別のミッションであることを明記。比較表・ミッションのかたち・よくある質問・出典をあわせて更新。
  • ミッションブリーフィング型のデザインに全面リニューアル。アクシオムの対象を国の案件だけに限らない表現に修正。スペースXの導線を、一般向けの空席販売ではない問い合わせ先として明記。ヒーロー内のボタンと判断カードの重なり、タブレット・スマホでの軌道ラベルの重なり、見出しの不自然な改行を修正。スマホの下部ナビが画面最下部に常に固定され、現在地が表示されるよう修正。
  • ボイジャー・テクノロジーズの第7回、ヴァストの第6回の民間ミッションの乗員候補、欧州宇宙機関・チェコ共和国に関する情報を追加。

本ページは、公開情報を整理した独立系の情報ページです。旅行商品の販売や手配は行っていません。「問い合わせ先がある」ことは、一般向けの座席販売、搭乗枠の確保、価格や日程を保証するものではありません。記載した金額は出典時点の参考例で、現在の販売価格ではありません。宇宙飛行の計画は、技術、資金、認証、ISSの発着予定、各国の承認によって、変更・延期・中止されることがあります。契約の前に、必ず各社の最新の公式情報、契約条件(返金・延期・免責)、健康条件、保険を確認してください。詳しくは利用規約をご覧ください。

宇宙旅行.jp|公開情報をもとに、販売状況・問い合わせ先・NASAの計画を区別して編集しています。

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