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はくちょう座κ流星群2027
見える方角と時間・火球に注目

極大: 8月17日21時ごろ(太陽黄経144°。国立天文台・国際流星機構)。研究では15〜16日ごろとする解析も/見頃: 満月を避けた12日(木)夜・13日(金)夜の未明(東京は月の入り後〜3時20分ごろ)/月の影響: 大きい(17日が満月)/最終更新: 2026年10月12日

はくちょう座κ流星群・はくちょう座とりゅう座の境目付近の放射点から広がる流星と、途中で何度も光る火球 2027年8月13日2時ごろ、東京で北西の空を見上げたときの星の並びをもとにしたイラスト。中央やや右に金色の放射点があり、そのすぐ左にはくちょう座の翼の先、さらに左上にはくちょう座(北十字)と1等星デネブ、左下にこと座の1等星ベガ、放射点の下(やや左)にりゅう座の頭の四角形。天の川がはくちょう座を通って右上へ流れる。流星の明るい先端は放射点から遠い側、光の尾は放射点側を向き、軌跡を逆にたどると放射点に集まるよう作図。この流星群に見られることがある、途中で何度も明るく光る火球も1本描いている。複数の流星は異なる瞬間を合成したイメージ。
2027年ガイド極大(17日)は満月と重なります。狙い目は、月が沈んだ後の12日(木)夜と13日(金)夜の未明。ペルセウス座流星群の極大前後の夜です。
2027年のはくちょう座κ流星群|まずはここだけ
ZHR 3活動指標(標準値)国際流星機構の2027年版の値。理想条件に補正した値で、実際に1時間で見える数ではありません。ふだんの年はもっと少なく、暗い空でも1時間に1個見えるかどうかです
0:46〜12日の夜(13日の未明)東京で月が沈む時刻。空が白み始める3:23ごろまでが観察のチャンス(13日の夜は1:42〜3:24ごろ)
いつ見る?
12日(木)夜と13日(金)夜の、月が沈んでから明け方まで極大(17日21時ごろ)は満月と重なり、一晩中月明かりがあります。なだらかな流星群なので、月の条件を優先しましょう(時間ごとの目安)。
どの方角?
どこでもOK。放射点は北西の空はくちょう座の翼の先(κ星)の近くで、未明は北西の空の高さ約50°→30°。北東の空にはペルセウス座流星群の放射点があります(方角と星図)。
見どころは?
ゆっくり流れる流星と、まれな火球秒速約23kmと、ペルセウス座流星群の半分以下の速さ。途中で何度か明るく光る火球が現れることがあります(火球について)。
見えないときは?
ペルセウス座流星群もあわせて楽しむもともと数の少ない流星群です。同じ夜はペルセウス座流星群の極大前後なので、流れた向きで見分けながら、のんびり待ちましょう(「見えないとき」)。

東京以外の方は 7都市の月の入り・明け方・放射点の高さ/ほかの夜のチャンス

流れ星を見つけるコツ

はじめてでも大丈夫。流れ星に出会いやすくなる4つのコツです。

TIP 01 / 04

空を広く見よう

流れ星は、放射点のある北西の空だけでなく、空の広い範囲に現れます。街灯などの明かりが目に入らない場所で、空全体をぼんやり見渡しましょう。

TIP 02 / 04

15分以上、じっくり待とう

目が暗さに慣れるまで、15分ほどかかります。スマホの明るい画面を見ると、せっかく慣れた目が元に戻ってしまうので要注意。この流星群の数は多くありません。同じ夜のペルセウス座流星群も含め、のんびり観察しましょう。

TIP 03 / 04

望遠鏡より、肉眼で!

望遠鏡や双眼鏡を使うと、見える範囲がとても狭くなります。流れ星はいつ、どこに流れるか分からないので、道具は使わずに自分の目で空を広く見ましょう。

TIP 04 / 04

楽な姿勢で、快適に

首が疲れないよう、背もたれを倒せるイスに座るか、レジャーシートを敷いて寝転ぶのがおすすめです。寝転ぶのは車の来ない安全な場所で。夏の夜の準備は、下のポイントも確かめておきましょう。

夏の夜の観察は、虫・夜露・寝不足に注意

8月中旬の未明は暖かい一方で、草地では夜露で体が冷えたり、虫に悩まされたりしがちです。月が沈む0〜1時台から明け方までの観察に向けて、次の準備をしておきましょう。

  • 虫よけと長袖・長ズボン:草むらの近くでは特に
  • 上着を1枚:夜露や山の上では思ったより冷えます
  • 飲み物:夜でも汗をかくので、こまめな水分補給を
  • 先に仮眠を:月が沈むまで休んでおくと、未明の観察が楽に

何時ごろが観測しやすい?(東京の例・12日夜〜13日未明)

極大は、国立天文台(国際天文学連合の一覧)と国際流星機構(IMO)の2027年版カレンダーがともに太陽黄経144°・8月17日ごろとしていて、2027年は17日21時ごろにあたります。ところが2027年は17日が満月で、15日〜21日ごろの夜は、空が暗い間ずっと月明かりがあります。IMOも「満月のため、活動の中心の観測条件は悪い」と注意しています。はくちょう座κ流星群は活動のピークがはっきりしない、なだらかな流星群です。そこで2027年は、極大の日にこだわらず、月が早めに沈む12日(木)夜と13日(金)夜の未明をおすすめします。最近の研究には、活動の中心を8月15〜16日ごろとする解析もあり(基本データ)、その見方なら中心の2〜3日前の夜にあたります。

12日の夜は、上弦すぎの月(約8割が光る月)が13日0時46分ごろに南西の空に沈み、その後は空が白み始める3時23分ごろまで月明かりがありません(東京)。この間、放射点は北西の空の高さ約50°から約30°へと下がっていきます。13日の夜は月の入りが1時42分ごろと1時間ほど遅く、暗い時間は約1時間40分です。放射点がいちばん高いのは宵の21時23分ごろ(北の空の高さ約67°)ですが、このころは南の空に明るい月があります。宵から見るなら、月を背にして北の空を眺めましょう。

はくちょう座κ流星群は年ごとの活動の差が大きく、2027年の極大時刻や時間別の活動の強さの予報もありません。そのため宇宙旅行.jpでは、時間ごとの予測個数を載せていません。下の表は、放射点の高さと月明かり・薄明の条件から、見やすい時間帯を比べるためのものです。

時間帯放射点の高さ月明かり・薄明の条件
20時台65°20時10分ごろ空が暗くなる。明るい月が南の空に(高さ約26°)
21時台67°放射点が最も高い(21時23分ごろ・約67°)。月を背にして北の空を
22時台64°月明かりあり(月は南南西の低い空)。月を背にして北の空を
23時台59°月明かりあり(月は南西の低い空)
0時台52°0時46分ごろ月が南西の空に沈む
1時台44°月明かりがなく観測向き
2時台36°月明かりがなく観測向き
3時台29°3時23分ごろから空が白み始める

放射点の高さは東京での各時台の30分(例:1時30分)の参考計算です。13日の夜は月の入りが1時42分ごろなので、表の1時台の後半からが観測向きの時間です。雲がかかれば見えません。

12日・13日の夜が曇りだったら → ほかの夜のチャンス(東京)

2027年8月12日・13日の夜/地域別時刻

東京だけじゃない|全国7都市の「月が沈む時刻」と「空が白み始める時刻」

月が沈む時刻も空が白み始める時刻も、西の地域ほど遅くなります。どの都市でも、月が沈んでから空が白み始めるまでが観察のチャンスで、12日の夜は2時間半あまり、13日の夜は1時間40分ほどあります。放射点は北の地域ほど高く(月が沈むころ、札幌で約59°)、那覇では低め(約38°)です。

2027年8月12日の夜と13日の夜、全国7都市の月が沈んでから空が白み始めるまでの時間(天文薄明の始まり)と、そのあいだの放射点の高さ(日本標準時)
都市12日夜の狙い目(13日未明)12日夜放射点の高さ高さ13日夜の狙い目(14日未明)13日夜放射点の高さ高さ
札幌0:10〜2:4659°→39°1:08〜2:4851°→39°
仙台0:31〜3:0953°→33°1:29〜3:1145°→32°
東京0:46〜3:2350°→30°1:42〜3:2442°→29°
名古屋0:59〜3:3649°→29°1:55〜3:3741°→29°
大阪1:07〜3:4348°→29°2:03〜3:4441°→28°
福岡1:31〜4:0747°→27°2:27〜4:0839°→27°
那覇2:05〜4:3838°→19°2:59〜4:3831°→18°

「狙い目」は、月が沈む時刻(月の中心が地平線に沈む時刻)から、空が白み始める時刻(太陽が地平線の下18°まで昇る、天文薄明の始まり)までです。放射点の高さは、その始まりと終わりの値です。各都市の都道府県庁所在地での宇宙旅行.jpの天体計算で(日本標準時)、月の出入りは国立天文台 暦計算室 ↗と同じ方法です。放射点は国際流星機構の2027年版の値(赤経286°・赤緯+59°)で計算しています。雲や街明かり、地形による見え方は反映していません。

ポイント:13日の夜は、どの都市でも月の入りが1時間ほど遅くなり、暗い時間は12日の夜より1時間ほど短くなります。空が白み始める時刻はほとんど変わりません。

はくちょう座κ流星群2027は、どの方角を見ればいい?

結論:方角はどこでもOKです。 流れ星は放射点の近くだけでなく、空のどこにでも流れます。街灯や建物の明かりを避け、空全体を眺めましょう。

放射点は、はくちょう座の翼の先にあるκ(カッパ)星の北、りゅう座との境目付近にあります。宵の21時23分ごろに北の空の高さ約67°でいちばん高くなり、その後は北西へ回りながら下がります。月が沈むころには北西の空の高さ約50°(12日の夜)〜約42°(13日の夜)、3時ごろには約33°です(東京の場合)。目印は、夏の大三角のうちデネブ(はくちょう座)とベガ(こと座)。2時ごろには西北西の空で、デネブが高さ約55°、ベガが約31°に見えます。

21:00北高さ 約66°
0:00北西高さ 約55°
2:00北西高さ 約40°
3:00北西高さ 約33°

放射点の位置は東京での概算です。流れ星がこの位置だけに現れるという意味ではありません。放射点の近くに現れる流れ星は短く、放射点から離れた空ほど長い光の筋になります。

2027年8月13日2時ごろ東京から見た北西〜北東の空:はくちょう座κ流星群とペルセウス座流星群の放射点北西の空の高さ約40°、はくちょう座の翼の先のκ(カッパ)星の北、りゅう座との境目付近にはくちょう座κ流星群の放射点がある。その左上にはくちょう座(北十字)と1等星デネブ、左の低めにこと座の1等星ベガ、放射点の左下にりゅう座の頭。北の空に北極星、北東の空の高さ約49°にペルセウス座流星群の放射点(緑の点線の円)があり、その左上にカシオペヤ座、右にペルセウス座、北東の低い空にカペラ。恒星の位置を東京での地平座標に変換し、ステレオ投影で描いた簡易星図。 東京から見た北西〜北東の空 2027年8月13日 2:00ごろ 放射点 北西・高さ約40° はくちょう座 デネブ ベガ κ星 りゅう座 北極星 カシオペヤ座 ペルセウス座 カペラ ペルセウス座流星群の放射点 北東・高さ約49° 北西 北 北東 2027年8月13日2時ごろ東京から見た北西〜北の空:はくちょう座κ流星群の放射点北西の空の高さ約40°、はくちょう座の翼の先のκ星の北、りゅう座との境目付近に放射点。左上にはくちょう座とデネブ、左の低めにベガ、放射点の下(やや左)にりゅう座の頭、右に北極星とカシオペヤ座。恒星の位置を東京での地平座標に変換し、ステレオ投影で描いた簡易星図。 東京|8月13日 2:00ごろ 放射点 高さ約40° はくちょう座 デネブ ベガ りゅう座 κ星 北極星 カシオペヤ座 北西 北北西
2027年8月13日2時ごろ、東京で北西から北東を向いて見上げたときの星空です。主な星の位置は恒星の赤経・赤緯から算出し、星座の形がゆがみにくい図法(ステレオ投影)で描いています。はくちょう座κ流星群の放射点は北西の空の高さ約40°、はくちょう座の翼の先(κ星)の北にあります。北東の空の高さ約49°には、同じころに極大を迎えるペルセウス座流星群の放射点(緑の点線)があります(スマートフォン表示の星図は北西〜北の範囲で、ペルセウス座流星群の放射点は省略しています)。13日の夜(14日2時ごろ)も、星の並びはほとんど同じです。放射点は国際流星機構の2027年版の値の位置で、最近の観測ではもう少し南(κ星のすぐ近く)に求められ、南北に細長く広がっていることもわかっています。
放射点とはくちょう座を探してみたい人へデネブからの見つけ方・時刻別の方角と高さ(東京)

2027年8月13日2時ごろ、東京から見るはくちょう座κ流星群の放射点は北西(方位角約321度)、高さ約40度です。ただし、この方角は「流星が現れる場所」ではなく「流星の進んだ道筋を逆向きに延ばすと集まる場所」を示しています。

放射点の方角北西 約321°東京・8月13日 午前2時
放射点の高さ約40°地平線から見上げた角度
κ星との間隔約6°腕を伸ばした指3本分ほど

放射点の見つけ方・3ステップ

  1. 西北西の高い空でデネブを見つける2時ごろ、西北西の空の高さ約55°に、明るい白い星があります。はくちょう座の尾にあたる1等星デネブです。デネブを含む十字形の星の並びは「北十字」とも呼ばれます。その下(やや左)、高さ約31°に見えるさらに明るい星は、こと座のベガです。
  2. 十字の中心から、右下へのびる翼をたどる十字の中心(サドル)から右下へのびる翼をたどると、その先に4等星のκ星があります。街なかでは見えにくい暗い星です。
  3. κ星のすぐ右が放射点放射点は、κ星から腕を伸ばした指3本分ほど(約6°)右です。オレンジ色の2等星エルタニンを含む、りゅう座の頭の四角形から見ると、こぶし1つ分あまり上にあたります。

はくちょう座が見つからなくても心配はいりません。流れ星の観察に、放射点の位置を知ることは必須ではありません。 上の星図で位置関係を確かめ、あとは街灯を避けて空全体を眺めてみましょう。

放射点の方角は何時に変わる? 東京での時刻別の目安

2027年8月12日夜〜13日未明・東京の放射点の方角と高度(独自天体計算)
時刻(日本時間)方角高さ
午後9時北(約7°)約66°
午後10時北北西(約348°)約66°
午後11時北北西(約333°)約62°
午前0時北西(約325°)約55°
午前1時北西(約321°)約48°
午前2時北西(約321°)約40°
午前3時北西(約323°)約33°

方角と高度は東京(北緯約35.7度・東経約139.7度)、放射点の赤経286度・赤緯+59度(国際流星機構の2027年版の値)を用いた概算です。研究で求められた放射点(赤経約286°・赤緯約+51°)を使うと、2時ごろの高さはほぼ同じ(約39°)で、方角は10°ほど西寄り(約311°)になります。放射点は日によって少しずつ動き、方角も場所・時刻によって変化します。

出典: 国立天文台|流星群の和名一覧(極大の太陽黄経) / 国際流星機構|2027 Meteor Shower Calendar / Borovičkaほか(2025年)|放射点の広がり / 国立天文台|流星群の観察方法。放射点の方位角・高度・星との角距離、星図の星の位置は、天体データを用いた独自計算です。

ゆっくり流れる流れ星と、途中で何度も光る火球

はくちょう座κ流星群の流星は、地球に飛び込む速さが秒速約23km(国際流星機構)と、ペルセウス座流星群(秒速約59km)の半分以下です。そのため空をゆっくりと横切ります。また、途中で何度か明るく光る(フレア)火球が現れることがあり、写真映えする流星群としても知られています(eMeteorNews)。1993年には、南フランスの観測者がマイナス6〜7等の明るい流星を数夜続けて目撃しています。

火球がいつ、どこに現れるかは予測できません。数は少ないので、のんびり空を眺めながら待つのがおすすめです。

同じ夜はペルセウス座流星群の見頃。どうやって見分ける?

2027年のペルセウス座流星群は、8月13日17時ごろに極大を迎え、見頃は14日の未明です。国立天文台は、1時間に35個程度、未明に月が沈んだ後は条件が良いと案内しています。12日・13日の夜の未明に見える流れ星の多くは、ペルセウス座流星群の流星です。

流れた向き:流れた跡を逆向きにたどって、北西のはくちょう座の翼の先(κ星)付近の方向から来ていれば、はくちょう座κ流星群の可能性があります。北東のペルセウス座の方向から来ていれば、ペルセウス座流星群です。

速さ:はくちょう座κ流星群は秒速約23kmとゆっくり、ペルセウス座流星群は秒速約59kmと速く流れます。ゆっくり流れる明るい流星が北西から来たら、はくちょう座κ流星群かもしれません。

どの流星群にも属さない流れ星(散在流星)も、暗い空では1時間に数個は見られます(大阪市立科学館「流星群の基礎知識」)。

ペルセウス座流星群について、くわしくは専用ページへ。

見頃なのに見えないとき

流れ星が見えない? 雲は晴れる? もう少し待つべき?

はくちょう座κ流星群は、ふだんの年は暗い空でも1時間に1個見えるかどうかの小さな流星群です。30分見て1個も見えないのは、ふつうのこと。なかなか見えないときは、次の順に確かめてみてください。

まずチェック

どれくらい待てば会える?

このページでは地点ごとの個数を予想していないため、「もし1時間にこのくらいのペースで流れたら」という形で、待っているあいだに少なくとも1個見られる確率を計算しました。12日・13日の夜の未明は、はくちょう座κ流星群だけでなく、ペルセウス座流星群や散在流星も流れます。

1時間あたりの流れ星のペースごとの、待ち時間と少なくとも1個見られる確率(宇宙旅行.jpの計算)
1時間のペース5分15分30分1時間
約1個はくちょう座κだけを数えた場合の例8%22%39%63%
約10個ペルセウス座流星群などもあわせた郊外の例57%92%99%ほぼ確実
約30個暗い空でペルセウス座流星群もあわせた例92%ほぼ確実ほぼ確実ほぼ確実

平均すると、1時間に約1個なら1時間に1個、約10個なら6分に1個、約30個なら2分に1個のペースです。ただし流れ星は等間隔には流れないので、続けて流れることも、しばらく途切れることもあります。

はくちょう座κだけを狙うと1時間待っても6割ほどですが、ペルセウス座流星群などもあわせれば、郊外でも15分で9割を超える確率で1個は見られる計算です。流れた向きと速さを確かめて、どの流星群の流れ星かを考えるのも楽しみ方のひとつです。

計算のしかた:流れ星が決まった間隔ではなく、ばらばらな(偶然の)間隔で流れると考えたときの確率です(ポアソン分布による宇宙旅行.jpの計算)。表のペースは説明用の仮の値で、地点ごとの予報ではありません。

雲は晴れる? 天気の確かめ方

なだらかな流星群なので、12日・13日の夜のどちらかが晴れれば、チャンスがあります。雲の切れ間ができたら、その方向の空を眺めましょう。

晴れそうにない夜や、出かける前に:はくちょう座κ流星群の流れ星が放射点から広がる様子を、流星群3Dシミュレーターで見られます(流星の数を約100倍にした演出つき)。観測地で開くときは、画面右上の「夜間」で暗い赤だけの表示にしてください。明るい画面を見ると、暗さに慣れた目が元に戻ってしまいます。

何時まで粘る?

月が沈んだ後、空が白み始める3時20分ごろ(東京)までが目安です。放射点はそのころ北西の空の高さ約30°まで下がりますが、北東のペルセウス座流星群の放射点は逆に高くなっていきます。

今夜がだめでも:ほかの夜のチャンス(東京)

はくちょう座κ流星群は、8月3日〜28日ごろまで活動する(国際流星機構)なだらかな流星群です。2027年は月の条件しだいで、見やすい時間帯が夜ごとに大きく変わります。表の色つきの行が狙い目です。

夜月明かりのない時間メモ
3日〜9日の夜月が宵のうちに沈んだ後、明け方まで(9日の夜は22:25〜3:20)暗い時間は長いが、活動のはじめのほうで数はさらに少なめ
10日(火)夜〜11日明け方23:06〜3:21(約4時間15分)この表の中では暗い時間がいちばん長い。狙い目の夜より少し早め
11日(水)夜〜12日明け方23:53〜3:22(約3時間30分)暗い時間が長い。狙い目の夜より少し早め
12日(木)夜〜13日明け方0:46〜3:23(約2時間40分)狙い目。放射点は北西の高さ約50°→30°
13日(金)夜〜14日明け方1:42〜3:24(約1時間40分)狙い目。ペルセウス座流星群の見頃(14日未明)の夜
14日(土)夜〜15日明け方2:41〜3:26(約45分)暗い時間は短い
15日〜21日の夜なし満月(17日)前後で、空が暗い間ずっと月明かり。極大(17日)を含む
23日(月)〜28日(土)の宵19時50分前後〜月の出(23日21:02、25日22:27、27日の夜は翌0:31)宵のうちは放射点が北の空高く(約65°)。日ごとに暗い時間が長くなるが、活動の終わりごろで数は少なめ

時刻は東京での宇宙旅行.jpの計算で、月が沈んでから(または空が暗くなってから)、空が白み始めるまで(または月が昇るまで)です。22日の宵も、月が昇る20時29分ごろまでの短い時間だけ暗い空があります。

出典:国立天文台「流星群の観察方法」 ↗(最低15分は観察する・目が慣れるまで待つ・肉眼で見る)/国立天文台「ほしぞら情報 2027年8月」 ↗(月の満ち欠け・ペルセウス座流星群)/気象庁 気象衛星センター「雲画像の解析」 ↗。確率の表と月の出入りの時刻は宇宙旅行.jpの計算です。

2027年8月の夜空/星図と一緒に楽しむ

流れ星を待つ間に、土星や夏の大三角も見つけてみよう

8月中旬の未明は、土星が南東の空の高いところに見えます。火星と木星は宵のうちに沈み、金星と水星は太陽に近く見えません。国立天文台による8月の見え方に、13日の夜の時刻の目安(東京・宇宙旅行.jpの計算)を添えました。

土星21時35分ごろ〜明け方/東→南東

うお座にあり、明るさは0.5〜0.3等。21時35分ごろ東から昇り、2時ごろには南東の空の高さ約50°に見えます。11日に動きが止まって見え(留)、その後は逆行に転じます。

火星宵〜21時2分ごろ/西の低空

おとめ座にあり、明るさは1.3等。日の入り後の西の低い空に見え、21時2分ごろに沈みます。流星を見始める前に探してみましょう。

木星日の入り直後/西の低空

しし座にあり、31日の合に向けて太陽に近づいていて、観察は難しい時期です。東京では19時14分ごろに沈みます。

金星・水星観察できない時期

水星は11日、金星は12日に外合(太陽の向こう側に回る)で、どちらも太陽に近く観察できません。

夏の大三角も見つけよう:2時ごろは、こと座のベガ(西北西の高さ約31°)、はくちょう座のデネブ(西北西の高さ約55°)、わし座のアルタイル(西南西の高さ約31°)が、西の空で大きな三角形を作っています。デネブとベガは、はくちょう座κ流星群の放射点を探す目印にもなります。

出典:国立天文台「ほしぞら情報 2027年8月」 ↗(惑星の見える方角・明るさ・星座、留・合の日付)。時刻と高さは東京での宇宙旅行.jpの計算です。

流れ星を待つ時間に楽しもう

流れ星が出てこない? はくちょう座κ流星群の宇宙雑学7選

流れ星がなかなか現れない時間も、今夜の星空には発見がいっぱい。隣の人に話したくなる7つの話を、NASA・研究論文などの一次情報に基づいて紹介します。

星を見つめる間は、スマートフォンの明るい画面を見続けるより、空に目を慣らすことが大切です。雑学は観測前や休憩中に読んで、夜空を見ながら話してみましょう。

20002005201020152020202520302007201420212028?← 7年 →← 7年 →← 7年 →活発になった年(棒の高さは目安のイメージ・うすい色は2020年の弱い活動)
活発になった年(模式図)
宇宙雑学 01 / 07

7年ごとに活発になる、ふしぎな流星群

「この流星群は、7年ごとに数が増えるんだって。次は2028年かも。」

はくちょう座κ流星群は、多くの年はとても静かですが、ほぼ7年ごとに活発になります。2007年の出現のあと、日本の流星研究者の小関正広さんがこの周期に気づき、2014年、そして2021年にも活発になりました。これまでの出現を平均すると、周期は約7.06年です。次は2028年の可能性があります(公式の予報ではありません)。

出典:eMeteorNews「Enhanced kappa Cygnid (KCG#0012) activity in 2021」 ↗ / NASA「MEO Looks to Identify Parent Body of Meteor Shower」(2016年) ↗

1周2周3周木星1周 約11.9年1周2周3周4周5周ちりの群れ1周 約7.1年どちらも約36年でそろう(5:3の共鳴)木星が3周する間に、ちりの群れは5周
木星とちりの群れの共鳴(模式図)
宇宙雑学 02 / 07

木星との「5:3」のリズム

「木星が3周する間に、流れ星のもとのちりは5周するんだって。」

はくちょう座κ流星群のもとになるちりの群れは、約7.1年で太陽のまわりを回っています。木星(約11.9年で1周)が3周する間に、ちりの群れはちょうど5周。このような関係を「共鳴」といいます。共鳴のおかげで、ちりの群れは軌道の一部にかたまったままになっていて、7年のうち1〜2年しか活発にならない理由と考えられています。チェコなどの研究チームが2025年に発表した、欧州火球ネットワークの観測の分析です。

出典:Borovičkaほか「The structure of κ Cygnid and August Draconid meteoroid streams」(2025年) ↗

?2008 ED692001 MG12008年の研究で提案NASAの研究チームが有力視流れ星のもとの天体(母天体)は、まだ決め手なし
母天体の候補(模式図)
宇宙雑学 03 / 07

流れ星のもとの天体は、まだ見つかっていない?

「流れ星のもとになった天体は、まだはっきりしないんだって。」

主な流星群の多くは、ちりを出した彗星や小惑星(母天体)がわかっていますが、はくちょう座κ流星群は決め手がありません。2008年には小惑星「2008 ED69」が候補として提案されましたが、後の研究で疑問が出ています。2014年の出現を詳しく調べたNASAの研究チームは小惑星「2001 MG1」を有力視しましたが、その軌道も流星群と完全には一致していません。

出典:Jenniskens・Vaubaillon(2008年) ↗ / NASA「MEO Looks to Identify Parent Body of Meteor Shower」 ↗ / SPA流星部会「Kappa Cygnids」 ↗

フレアフレア途中で何度か、急に明るく光る(フレア)火球のイメージゆっくり(秒速約23km)流れるので、光の変化も目で追いやすい
何度も光る火球のイメージ(模式図)
宇宙雑学 04 / 07

途中で何度も光る火球

「明るい流れ星が、途中でパッ、パッと何度も光ることがあるんだって。」

はくちょう座κ流星群は、途中で何度か明るく光る(フレア)火球が現れることで知られ、「とても写真映えする」と紹介されています。流星が途中で急に明るくなるのは、もとの粒が大気の中でくだけるときなどです。この流星群の粒は、くだけやすい性質だとする分析もあります。

出典:eMeteorNews(2021年) ↗ / Borovičkaほか(2025年) ↗

デネブベガアルビレオ・ケプラーが見つめた範囲(イメージ)・9年間で2600個以上の惑星を発見はくちょう座からこと座にかけての空
ケプラーが見つめた空のイメージ(模式図。範囲の形や大きさは正確ではありません)
宇宙雑学 05 / 07

ケプラー宇宙望遠鏡が見つめた空

「はくちょう座のあたりで、たくさんの惑星が見つかったんだって。」

NASAのケプラー宇宙望遠鏡は2009年に打ち上げられ、はくちょう座からこと座にかけての空(約100平方度)を見つめ続けて、星の前を惑星が横切るときのわずかな減光を探しました。その後の延長ミッションも含めた9年間で、2600個以上の太陽系外惑星を発見しています。デネブとベガのあいだの空は、惑星探しの舞台でもあったのです。

出典:NASA「Kepler’s Diamond Mine of Stars」(2009年) ↗ / NASA「NASA Retires Kepler Space Telescope」(2018年) ↗

青い超巨星ブラックホール太陽の約21倍の重さはくちょう座X-1(7000光年以上かなた)のイメージ
はくちょう座X-1のイメージ(模式図)
宇宙雑学 06 / 07

はくちょう座には、最初に見つかったブラックホール

「はくちょう座には、いちばん最初に見つかったブラックホールがあるんだって。」

はくちょう座X-1は、1964年にロケットに積んだ観測装置でX線を出す天体として見つかり、最初に発見されたブラックホールとして知られています。2021年の研究で、重さは太陽の約21倍、距離は7000光年以上と見積もられました。物理学者のホーキング博士は1974年に「ブラックホールではない」ほうに賭けをし、1990年に負けを認めています。

出典:Sky & Telescope「First Detected Black Hole Is More Massive Than We Thought」(2021年) ↗ / アムステルダム大学(2021年) ↗

金色の星青い星・肉眼では1つの星・小さな望遠鏡で2つに分かれて見える『銀河鉄道の夜』では「青宝玉と黄玉」アルビレオ(はくちょう座のくちばし・北十字の足もと)
アルビレオのイメージ(模式図)
宇宙雑学 07 / 07

アルビレオは「青と金」の二重星

「北十字の足もとのアルビレオは、望遠鏡で見ると青と金色の2つの星なんだって。」

はくちょう座のくちばし(北十字の足もと)にあるアルビレオは、肉眼では1つの星ですが、小さな望遠鏡で見ると青と金色の2つの星に分かれて見えます。距離は約420光年。2つの星は宇宙空間での動きが違うため、たまたま同じ方向に見えているだけの可能性が高いとされます。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』には、「青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)」の球が回る「アルビレオの観測所」として登場します。

出典:NASA「APOD: Beautiful Albireo AB」(2022年) ↗ / 青空文庫『銀河鉄道の夜』 ↗

ここからは、出かける前に判断したい人へ2027年にわざわざ見に行く価値があるかを、月の条件と7年周期から考えます。

2027年の判断

はくちょう座κ流星群2027、わざわざ見に行く価値は?

はくちょう座κ流星群だけを目的に遠出する年ではありません。ふだんの年は暗い空でも1時間に1個見えるかどうかで、2027年は極大が満月と重なるうえ、活発になるかどうかの予報もありません。

ただし、ペルセウス座流星群を見に行くなら、北西の空にも注目する価値は十分あります。12日・13日の夜の未明は、ペルセウス座流星群の極大前後(国立天文台によると見頃は14日未明)と重なります。ゆっくり流れる流れ星や明るい火球に出会えればラッキーです。7年周期のとおりなら、本命は2028年。2027年はその「前の年」にあたります。前回は、2021年の前の年の2020年にも、カメラ観測で弱い活動がとらえられました。2027年に同じことが起きるかは、宇宙旅行.jpの推測の域を出ません。

はくちょう座κだけが目的なら遠出は
見送り
数が少なく、2027年は月明かりも大きな制約です
ペルセウス座流星群のついでにおすすめ12日(木)夜・13日(金)夜の未明、月が沈んだ後に北西の空も
本命の年2028年?7年周期どおりなら活発な年。月明かりも少ない見込み(見通し)

評価は宇宙旅行.jpの編集判断です。根拠:Miskotteほか(2022年) ↗(ふだんの年と活発な年のZHR)/eMeteorNews(2021年) ↗(7年周期・2020年の活動)/国立天文台「ほしぞら情報 2027年8月」 ↗(満月・ペルセウス座流星群)。

ここからは、もっと知りたい人へ基本データと数字の読み方、7年周期と出現の歴史、母天体の研究、今後5年の見通しをまとめています。

国立天文台・国際流星機構の値と、最近の研究

はくちょう座κ流星群の基本データ|活動期間・放射点・速度・ZHR

はくちょう座κ流星群は、国立天文台や国際流星機構の値と、最近の研究結果のあいだに差がある流星群です。観測ガイドで混同されやすい「理想条件のZHR」と「実際に見える数の目安」も分けて整理しました。

はくちょう座κ流星群2027の基本データ
正式名称・符号kappa Cygnids(KCG・国際天文学連合の番号12)/はくちょう座κ流星群
活動期間8月3日〜28日(国際流星機構の2027年版。英国のSPA流星部会は8月3日〜25日)。2021年には、カメラ観測で6月下旬から放射点を追えました
極大8月17日ごろ(太陽黄経144°。国立天文台・国際流星機構の2027年版。2027年は17日21時ごろ)。国際流星機構は、17日の満月で活動の中心の観測条件が悪いと注意しています。
研究では、太陽黄経142°(8月15日ごろ)を活動の中心とする分析(欧州火球ネットワーク、2025年)や、2021年の眼視観測で太陽黄経143°(8月16日)に極大とする分析もあります。
放射点赤経 286°(19時04分)/赤緯 +59°(国際流星機構の2027年版。りゅう座の中で、はくちょう座との境目近く)。
最近の観測では赤緯+51°前後(はくちょう座κ星のすぐ近く)に求められ、放射点は南北に約30°も細長く広がり、日がたつにつれて北へ動きます。
対地速度約23km/秒(国際流星機構。SPA流星部会は約25km/秒)。ゆっくり流れる流星群です
ZHR(1時間あたりの天頂出現数)3(国際流星機構の2027年版)。ZHRは実際に肉眼で見える個数ではありません。
母天体不明(候補:小惑星2008 ED69、2001 MG1)
2027年の月明かり影響が大きい(上弦は9日、満月は17日)。月が沈んだ後の12日・13日の夜の未明が狙い目

似た流星群との関係:はくちょう座〜こと座〜りゅう座のあたりには、似た軌道の流星群がいくつも重なっています(小関正広さんは「はくちょう座・りゅう座流星群複合体」と呼びました)。2025年の欧州火球ネットワークの分析では、このうち「はくちょう座κ流星群」と「8月りゅう座流星群」の2つが、別々の流星群として存在することが確かめられています。

出典:国立天文台「流星群の和名一覧」 ↗(IAU番号・極大の太陽黄経)/国際流星機構「2027 Meteor Shower Calendar」 ↗(極大・活動期間・放射点・速度・ZHR・満月の注意)/SPA流星部会「Kappa Cygnids」 ↗(活動期間・速度の別の値)/Borovičkaほか(2025年) ↗(活動の中心・放射点の広がり・8月りゅう座流星群)/Miskotteほか(2022年) ↗(2021年の眼視極大)/eMeteorNews(2021年) ↗(カメラ観測)/国立天文台「ほしぞら情報 2027年8月」 ↗(月の満ち欠け)

「ZHR 3」と実際に見える数の違い

国際流星機構(2027年版)ZHR 3放射点が天頂にあり、6.5等星まで見える理想的な空といった条件へ補正した値
各国の眼視観測の分析ふだんの年
ZHR 1前後
活発な年は3〜6。2021年の極大はZHR約6(Miskotteほか)
宇宙旅行.jp:地点別の個数表示なし年ごとの差が大きく、2027年の活動の予報がないため。暗い空でも1時間に1個見えるかどうかが目安です

はくちょう座κ流星群は、数よりも「ゆっくり流れる明るい流星」を楽しむ流星群です。実際には、同じ夜のペルセウス座流星群や散在流星もあわせて観察することになります。ZHRや海外の目安を、そのまま日本で見える個数として使わないことが大切です。

参考:NASA・ZHRと実際の観測個数の違い ↗ / Miskotteほか「The kappa Cygnids (KCG#012) in 2021: analysis of the visual data」 ↗。

7年周期と出現の歴史

ほぼ7年ごとに活発になる流星群|1879年からの記録

はくちょう座κ流星群は、多くの年は静かで、ほぼ7年ごとに活発になります。これまでの出現を平均した周期は約7.06年です。もとになるちりの群れが、木星と5:3の共鳴(木星が3周する間に、ちりの群れが5周)の関係にあり、軌道の一部にかたまっているためと考えられています。

年できごと
1879年イギリスのデニングが、8月21〜23日にりゅう座とはくちょう座の境目付近から流れる流星を記録(当時は「りゅう座ο(オミクロン)流星群」と命名)
1893年デニングが再び記録(このときは「はくちょう座θ(シータ)流星群」と命名)
1950年アメリカ・ハーバード大学の写真観測で、初めてこの流星群の軌道が求められる(このころまでに「はくちょう座κ流星群」と呼ばれるようになっていた)
1985年眼視観測で、はっきりとした活発化
1993年オランダ流星協会が眼視と写真で出現をとらえる。南フランスでは、マイナス6〜7等の明るい流星が数夜続けて目撃される
2007年明るい流星の出現。このあと小関正広さんが約7年の周期に気づく
2014年予想どおり活発に。NASAの観測では、2007年の5倍、ふだんの年の10倍の強さ
2020年北半球のカメラ観測網が、弱い活動をとらえる
2021年再び活発に。眼視による極大は8月15〜16日の夜(太陽黄経143°)で、ZHRは約6
2028年?7年周期どおりなら、次に活発になる年の候補(公式の予報はまだありません)

別の見方も:国際流星機構に集まった1975〜2015年の眼視観測を分析した研究(Rendtel・Arlt)では、この期間に眼視ではっきり活発化が確認できたのは1985年と2014年だけだったとしています(2021年は、この分析より後の出現です)。カメラやレーダーでとらえられる活動と、肉眼での見え方には差があります。

出典:Borovičkaほか(2025年) ↗(1879年〜2021年の出現史・5:3の共鳴・眼視の分析の紹介)/eMeteorNews(2021年) ↗(小関さんの周期の発見・平均周期・1993年の明るい流星・2020年の活動)/NASA(2016年) ↗(2014年の強さ)/Miskotteほか(2022年) ↗(2021年の眼視極大)

母天体の謎

流れ星のもとの天体はどれ? 研究者のあいだでも見方が分かれる

主な流星群の多くは、ちりを出した彗星や小惑星(母天体)がわかっていますが、はくちょう座κ流星群の母天体はまだ確定していません。2008年、Jenniskens・Vaubaillonは、軌道が似ている小惑星2008 ED69を候補に挙げました。流星群のちりの量は2008 ED69だけでは説明しにくいため、もとはもっと大きな天体で、分裂したときに2008 ED69とちりの群れが分かれたのではないかと考えています。

別の見方も:NASA流星環境室のMoorheadらは、2014年の出現でとらえた75個の流星の軌道を詳しく調べ、小惑星2002 LVと2001 MG1を候補に挙げ、なかでも2001 MG1を有力視しました(2015年)。ただし、どちらの軌道も流星群と完全には一致せず、「決定的な証拠はない」としています。英国のSPA流星部会も、2008 ED69には後の研究で疑問が出ていると紹介しています。

出典:Jenniskens & Vaubaillon(2008) ↗ / NASA「MEO Looks to Identify Parent Body of Meteor Shower」(2016年) ↗ / AAS Nova「The Search for a Missing Parent」(2015年) ↗ / SPA流星部会「Kappa Cygnids」 ↗

OUTLOOK / 2028–2032

はくちょう座κ流星群は、今後5年でいつ見やすい?

2027年は極大が満月と重なりますが、2028年は宵〜夜半前に月明かりがなく、7年周期の「活発な年」にもあたる可能性があります。はくちょう座κ流星群の放射点は宵の21時ごろにいちばん高くなるので、宵〜夜半前に月がない年が有利です。

2028年から2032年のはくちょう座κ流星群の極大の目安、月明かり、総合観測条件
年極大の目安(日本時間)月総合観測のポイント
20288/17 3時ごろ(推算)◎◎7年周期どおりなら活発な年。新月(20日)前で、宵〜夜半前は月明かりなし
20298/17 10時ごろ(推算)○○半月前後の月が22〜23時ごろに沈んだ後は暗い空
20308/17 16時ごろ(推算)△△13日が満月で、見頃の夜はほぼ一晩中月明かり
20318/17 22時ごろ(推算)◎○新月(18日)のころで一晩中暗い。ただし7年周期の年ではなく、ふだんの年の活動の見込み
20328/17 4時ごろ(推算)○○上弦すぎの月が23時半〜1時半ごろに沈んだ後は暗い空
◎ 月または総合条件が良い○ 時間帯を選べば良い△ 観測上の制約が大きい

◎○△は宇宙旅行.jpの編集評価(東京基準・天候を除く)で、公式の判定ではありません。極大の目安は国立天文台・国際流星機構の値(太陽黄経144°)から宇宙旅行.jpが計算したもので、時刻の確定した予報ではありません。なだらかな流星群のため、前後の夜も条件はあまり変わりません。総合は、月の条件に7年周期による活動の見込みを加えた評価です。2028年の活発化も、公式の予報ではなく、過去の周期からの推測です。主要流星群の5年比較を見る ↗

よくある質問

はくちょう座κ流星群2027は1時間に何個見えますか?

国際流星機構(IMO)の2027年版カレンダーではZHRは3ですが、これは放射点が天頂にあり空が十分暗い理想条件で補正した活動指標で、実際に見える予想個数ではありません。オランダ流星協会のメンバーによる各国の眼視観測の分析では、ふだんの年のZHRは1前後です。2027年は活発になるかどうかの予報がないため、宇宙旅行.jpでは地点別・時間別の予測個数を出していません。暗い空でも1時間に1個見えるかどうか、と考えておきましょう。

いつ見るのがいちばん良いですか?

月が沈んだ後の、12日(木)夜〜13日(金)未明と、13日(金)夜〜14日(土)未明がおすすめです。東京では13日0時46分ごろ、14日1時42分ごろに月が沈み、空が白み始める3時20分すぎまでが観察のチャンスです。極大(17日21時ごろ)は満月と重なり、一晩中月明かりがあります。 時間ごとの目安。

どの方角を見ればよいですか?

特定の方角を見つめる必要はありません。流れ星は空のどこにでも現れます。放射点は、未明には北西の空の高さ50〜30°ほど、はくちょう座の翼の先(κ星)の近くにあります。西北西の空のデネブとベガを目印にすると、位置をつかみやすくなります。 方角と星図。

ペルセウス座流星群の流れ星と見分けられますか?

流れた跡を逆向きにたどって、北西のはくちょう座の方向から来ていれば、はくちょう座κ流星群の可能性があります。北東のペルセウス座の方向から来ていれば、ペルセウス座流星群です。はくちょう座κ流星群は秒速約23kmとゆっくり、ペルセウス座流星群は秒速約59kmと速く流れるのも手がかりです。 見分け方。

2027年は月明かりの影響がありますか?

大きく影響します。17日が満月で、15日〜21日ごろの夜は、空が暗い間ずっと月明かりがあります。12日・13日の夜も宵のうちは南〜南西の空に月が出ていて、月が沈んだ後の未明が狙い目です。月が出ているうちは、月を背にして北の空を見ましょう。 ほかの夜のチャンス。

「7年周期」とは何ですか?

はくちょう座κ流星群は、ほぼ7年ごとに活発になる流星群です。2007年の出現のあとに日本の流星研究者・小関正広さんが周期に気づき、2014年と2021年に予想どおり活発になりました。もとになるちりの群れが、木星と5:3の共鳴(木星が3周する間に、ちりの群れが5周)の関係にあることが、2025年の研究で示されています。 出現の歴史。

2027年は活発になりますか?

公式の予報はありません。7年周期どおりなら、次に活発になるのは2028年と考えられます。ただし、前回は活発な年(2021年)の前の年の2020年にも、カメラ観測で弱い活動がとらえられています。宇宙旅行.jpとしては、2027年もまったく期待できないわけではないと考えていますが、確かな根拠のある予想ではありません。 今後の見通し。

火球は見られますか?

はくちょう座κ流星群は、途中で何度か明るく光る火球が現れることで知られています。ただし、火球がいつ現れるかは予測できず、数も多くありません。 火球について。

東京以外では何時ごろが見やすいですか?

2027年8月12日の夜、月が沈むのは札幌0時10分、仙台0時31分、東京0時46分、名古屋0時59分、大阪1時7分、福岡1時31分、那覇2時5分ごろです。そこから空が白み始めるまで(札幌2時46分〜那覇4時38分ごろ)が観察のチャンスです(宇宙旅行.jpの計算)。 全国7都市の一覧。

流れ星が全然見えません。もっと待てば見られますか?

はくちょう座κ流星群はもともと数の少ない流星群なので、30分見て1個も見えないのはふつうのことです。外に出てから15分以上たったか、月やスマホの明るい画面を見ていないかを確かめてください。同じ夜はペルセウス座流星群の極大前後なので、あわせて楽しめば流れ星に出会える確率はぐんと上がります。 見えないときのチェックと確率の表。

双眼鏡や望遠鏡は必要ですか?

流れ星を見るのにはいりません。流れ星は目だけで見ます。双眼鏡や望遠鏡を使うと見える範囲がとても狭くなり、かえって見つけにくくなります。ただ、待つ間に、はくちょう座のアルビレオ(青と金色の二重星)などを楽しむなら、小さな望遠鏡があると便利です。 待ち時間の宇宙雑学。

雲が出ていたら、晴れるのを待つべきですか?

雨雲レーダーには雨を降らせない雲が映らないため、星が見えるかどうかの判断には向きません。tenki.jpの「星空指数」で今夜の見やすさを、SCWの雲量予報で、月が沈んだ後の未明に雲が減るかを確かめてください。12日・13日の夜のどちらかが晴れれば、チャンスがあります。 天気の確かめ方を詳しく見る。

母天体は何ですか?

まだはっきりしていません。2008年に小惑星「2008 ED69」が候補として提案されましたが、後の研究で疑問が出ています。2014年の出現を調べたNASAの研究チームは小惑星「2001 MG1」を有力視しましたが、その軌道も流星群と完全には一致しません。 母天体の謎。

出典・確認日

確認日:2026年10月12日。月の出入り・放射点の高さ・太陽黄経の日時は、宇宙旅行.jpの天体計算です。

ほかの流星群の予測

同じ計算方法で、主要な流星群の見え方も予測しています(はくちょう座κ流星群のあとに見られる順)。

宇宙旅行.jp

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